この記事に書かれていること
- 薬丸岳さんの小説『アノニマス・コール』あらすじと感想
- 『アノニマス・コール』は映画のイメージで書いた作品
- 警察組織の闇
- 守るべきものについて
あなたが一番に守りたかったものは何ですか
薬丸岳さんの小説『アノニマス・コール』感想です。今回も一気読みでした。
ひだまりさん。
薬丸小説にハズレなし。
『アノニマス・コール』あらすじ
守るべき者のために。
本の評価
おすすめ
かんどう
いがいさ
サクサク
【あらすじ】
娘が誘拐された。元警察官・朝倉真志は娘を救出するために犯人を追跡するが・・・。
『アノニマス・コール』感想
読みやすいですね。いつの間にか物語に引き込まれている自分がいました。
まるで映画のような
薬丸さんはサスペンスやアクション映画が大好きで、『アノニマス・コール』は映画のイメージで書いた作品のようです。まさにそんな感じの作品でした!!
誘拐された娘を救出するために犯人を追跡する元刑事の追跡劇はハラハラドキドキの連続。今までとは一味違った作品でした。
ひだまりさん。
こんな薬丸作品も良いですね。臨場感が味わえました。映画化してほしいです。
警察組織の闇
元刑事の朝倉は犯人の追跡をしていきます。浮かび上がる警察組織の闇・・・。
朝倉は3年前のある事件を調べていたのですが、ある日突然 身に覚えのない罪で逮捕されてしまいました。・・・そして警察を辞めることになる。
誘拐事件の背後には警察の闇が隠れていました。なんとも理不尽この上ないです。警察を信じられない朝倉に同情しました。闇は後半にいくにつれて徐々に明かされていきます。そして驚愕のラストを迎えるのです・・・。
元刑事であり、父である朝倉の気持ちが痛いほどに描かれていました。家族への想い・・・。薬丸さんは人を描くのが上手いです。
守るべきもののために
泣けてきました。
「守るべきもの」が描かれていたシーンです。朝倉や元妻は娘のために奮闘する姿に愛情が感じられました。
3年前の事件の黒幕。首謀者にも「守るべきもの」があったのです。家族を守りたかったがために事件を隠蔽し闇に葬った犯人。でも結局はその家族を傷つけてしまう・・・。
ひだまりさん。
なんともやりきれなさを感じました。
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