- 刀根里衣さんの絵本『ぼくのともだち』あらすじと感想
- 憧れのリンゴのおうち
- 大切なお友達
- 絵本の魅力
- 相手の幸せ
- うさぎと たまごの絆
離れていても一緒だよ。
刀根里衣さんの絵本『ぼくのともだち』感想です。いっぺんに気に入ってしまいました!私のブログに訪問して下さる方々にもぜひ読んでもらいたいとの思いで、紹介がてらレビューを書きます。
『ぼくのともだち』あらすじ
出会いと別れ、そして・・・。
孤独なうさぎの元に 迷子のたまごがやってきました。彼らは一緒に過ごすも、やがて別れの時が・・・。
『ぼくのともだち』感想
柔らかなタッチのイラストが素敵です。幻想的で優しさが感じられるこのイラストに目を奪われてしまいました。色使いがとてもキレイなんです。
憧れのリンゴのおうち

小さい頃 ドールハウスに憧れていました。
小さな家の中にはたくさんの小さな雑貨がそろっていて、まるで別世界のよう。そこは私にとって夢の空間でした。その家の中に入りたい・・・とよく空想したものです。
ドールハウスを連想させるものが、絵本にはでてきます。リンゴのおうちです。
小さな頃を思いだして ほっこりしました。
大切なお友達
リンゴの家でうさぎは1人ぼっちでした。でもある日、迷子のたまごと出会うんです。
その日から2人はいつも一緒。とても楽しそうで、私までウキウキしちゃいました。誰かと一緒にいることの喜びを読みながらに実感できてしまう。
大人にもおすすめ!絵本の魅力
絵本は子供が読むもの。そう思っている人に ぜひ1度、手にして欲しいなと思います。少ない言葉なのに感情を揺さぶられるからです。それって すごいこと。
子どもにもわかりやすいように書かれているので当たり前といえば当たり前なのですが、刀根さんの文章力を感じました。
少ない言葉からたくさんのことを想像しながら読むことができる。自分の過去や経験を振り返りながら。
混じりけのない純粋な言葉に感動したり。絵本って意外と深いです。
相手の幸せ
この絵本の素敵なところは 相手の幸せを1番に考えることです。
『ぼくのともだち』は出会いと別れ、そして再生の物語になっています。出会いがあればいつかは別れがある。とても悲しいことですね・・・。
ある日たまごのお母さんが迎えにきます。その時のうさぎの気持ちが なんとも切ないんです。
いえないよ
「いかないで」なんて いえない
この言葉に心が震えました。1人ぼっちになってしまう自分よりも 相手の幸せを1番に考えています。本当は行ってほしくないのに・・・。うさぎさんが愛おしくなりました。
私の場合、どうしても自分の幸せを優先的に考えてしまって、なかなかこういう決断をできなかったりします。だからよけい心に響いたのかもしれません。

また1人ぼっちになってしまいました・・・。うさぎさん幸せになってほしい。
うさぎと たまごの絆
最後まで読むと うさぎとたまごの絆を感じました。
離れていても一緒。お互いがお互いを信じてさえいれば。信頼しあえる友達っていいですね。とても素敵なラストでした。
作者の とねさとえさん。日本人ですがイタリアのミラノを拠点に活動されているのですね。他にも何冊か出版されているようで、とても気になります。そのうちに読んでみます。



