- 刀根里衣さんの絵本『きみへのおくりもの』あらすじと感想
- 幻想的な青の世界
- キラキラ光るもの
- たくさんのハートと愛
幻想的な青の世界―。
刀根里衣さんの絵本『きみへのおくりもの』感想です。文章も優しくて、刀根さんの絵がとてもキレイ。ここで描かれているのは、青、蒼、碧。
『きみへのおくりもの』あらすじ
大好きな君へ。
本の評価
おすすめ
かんどう
ほっこり
せつなさ
【あらすじ】
すれ違うクロとシロ。最後に大切なものは何かを知ります。心が温まる絵本。
『きみへのおくりもの』感想
お部屋に飾っておきたくなってしまうくらいステキな絵本。刀根さんが描く 「あお」 の世界が幻想的でした。
幻想的な青の世界
深い「あお」
幻想的な世界です。イラストに何度も魅入ってしまいました。淡かったり、濃かったり。
暗闇にひかる色が好きです。アニメ映画『銀河鉄道の夜』の影響なのですが。
「あお」とひとことで言っても、たくさんありますね。
青、蒼、碧・・・。
一般的に「青」というのは、水色や空色、紺色や藍色なども含めていうらしいです。
くすんだ青色が「蒼」。「碧」は青く澄んで見える石の意味があり、少し緑かかった色。
刀根さんの絵は深みがあって素敵。湖の水は透きとおって、空は深い「あお」の中に星が輝いています。
2匹の猫がまた可愛いんですよね。クロとシロ。すれ違う2匹ですが、クロの一生懸命さが伝わってきました。
キラキラを探しに・・・

2匹のネコは星がきらめく夜に散歩に出ました。湖に浮かぶキラキラ光るもの。それをシロにプレゼントするためです。
彼は懸命にキラキラを探しますが、とれたものはどれも違いました。クロはシロにプレゼントをして、喜んでほしかったんです。・・・でも彼女は ちょっぴり寂しそう。
シロが欲しいものは別にあったんですよね。私は彼女の気持ちがわかるかも。
たくさんのハートと愛
絵本に描かれたハート
葉っぱも貝殻も、くらげも、タコまでもがハート。それが可愛い。読んだ後に心が温まるのはそのハートの影響かな?刀根さんの愛を感じます。
シロがクロを想う気持ち。クロがシロを想う気持ち。読者が大切な人を想う気持ち。
たくさんのハートがそれを示しているような気がして、心がホカホカになりました。
いつまでも一緒に
湖に浮かぶキラキラ。それがとれてもとれなくても、彼女はどうでも良かったんです。シロは本当のキラキラがある場所を知っていたから。
本当のキラキラ。
彼女が欲しかったものは・・・。この続きは、ぜひ絵本で。
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