- ドラマ 「明日へのワープ」 あらすじと感想
- 原作、小出もと貴『アイリウム』
- 未来にワープできる 「アイリウム」
- 峰雄の後悔
- 新薬 「アイリウム」 に学ぶ大切なこと
ネタバレありますのでご注意ください!
飛んだ。本当に未来にワープした。
タモリさんでお馴染みの『世にも奇妙な物語』を観ました。その中の 「明日へのワープ」 というお話がとても良かったです
もくじ
『明日へのワープ』あらすじ
原作コミックはこちら
映画監督を目指す小林峰雄。でもその夢は叶うことなく彼女ともギクシャクして、周りに負い目を感じながら過ごしていた。そんなとき病院で、未来にワープできる 「アイリウム」 という新薬を処方されて・・・。
主演は三浦春馬、原作は小出もと貴『アイリウム』
主演は三浦春馬さんでした。演技力がバツグンで、彼のことばが幾度となく胸に刺さりました。めちゃくちゃ心に響いた『明日へのワープ』。
原作は 小出もと貴さんの漫画『アイリウム』です。
原作コミックも読んでみたくなるほど、ドラマが素晴らしかったです。『世にも奇妙な物語』の中ではダントツ良かった!!泣きそうになりました。
『明日へのワープ』感想
面白かったです。新薬 「アイリウム」 を服用し、辛いことから逃げ続けた峰雄の未来は・・・。
未来にワープできる 「アイリウム」

主人公は三浦春馬さん演じる小林峰雄。28歳、映画監督を夢見る青年です。でも夢はなかなか叶わない・・・。友人が結婚していく中、焦りや負い目を感じて、彼女ともギクシャクしていました。
周りから遅れているように感じてしまう。受験、就職、結婚・・・。人生の転機は誰にでもあります。なかなか上手くいかない時、ついつい周りと比べてしまいがちですよね。
そんな時、峰雄は 病院で新薬 「アイリウム」 を処方されます。
未来にワープできる薬です。・・・本当にワープできるものではないのですが、正しくは 未来にワープした気になるクスリ。
一錠で、24時間分の記憶が消える。
実際には その時間を経験して過ごすわけですが、薬を飲んでからの記憶が消えるため、未来へと時を飛んだ感覚に陥ります。
高校の友人の結婚パーティに行くのが憂鬱な彼は 薬を服用します。辛いことや悩ましいことを すっ飛ばして (忘れて) 人生を過ごすことは 幸せなことでしょうか?
夢が潰えたとき
味をしめた峰雄は、その後も 「アイリウム」 を服用し続けます。
映画祭に応募した脚本の結果が一週間後に迫るとき、彼は薬を三錠 (一週間分の記憶が消える分量) 飲んでしまう。
時間を飛ばす (正しくは記憶を消す) なんてもったいないと思ってしまいます。待つのはもどかしくて辛いかもしれませんが、楽しいことだって経験したかもしれないのに・・・。
でも結果は悲惨なものでした。落選―。
期待していただけに、主人公の落ち込みようは半端ない。自暴自棄になります。彼女も出ていってしまって、今よりマシな未来を願って薬を飲み続ける・・・。
そしてある時、いっぺんにたくさんの分量を飲んでしまうんです。
峰雄の後悔

彼が目覚めたのは15年後の世界。
ちゃんと経験してたどり着いたはずの15年後ですが、その間の記憶や経験したこともすべて消えています。
峰雄は結婚していました、出ていったはずの彼女と。・・・しかも可愛い子どもまでいます。でも彼女は3年前に病気で亡くなっていたんです。
どうやって再会して、どんなふうにプロポーズをして、どんな家族だったのか。大切な記憶までもが消えている―。
辛いことから逃げてきた結果がこれです。楽しいこと、大切な思い出もすべて消えてしまいました。
後悔してももう遅い。切なくなります。
新薬 「アイリウム」 に学ぶ大切なこと
最後のオチは肩透かしをくらった人も多かったようです。峰雄が 「アイリウム」 を服用して至った結論が心に染みました。
どんな記憶からも逃げるわけにはいかない。記憶こそが人生を写しとる唯一の手立てなのだから。
結局、峰雄の幻想体験だったわけなんですよね。詳しいオチは省きますが、このドラマをみて大切なことを学びました。
- 苦しいことも楽しいことも経験して自分が出来上がる。
- 思い出は その人を形作っているもの。
様々な経験を経て その人が出来上がる。今の私は 今まで経験したことで出来上がった私です。辛いこと、楽しいこと、みんな大切な思い出です。
今の苦しみは なんて事ない思い出に変わる
もしも今苦しくても、後に なんて事ない思い出に変わります。小さい頃の悩みが大人になったときに、そう言えばそんなことで悩んでいたよねーと感じるように。
大切なのは、今をしっかり生きることです。
私は今38歳ですが、例えばあと12年後 50歳くらいになったとき、あの頃はこんなことで悩んでたんだねーと微笑んでいるかもしれません。
小さいころ、友だちと喧嘩したり、社会人になって仕事でミスって落ち込んだり・・・。
そのときは人生終わったと思うくらい沈んでいましたが、今では素敵な思い出に変わっています。
小さな幸せなら回りにゴロゴロ転がっているものだから。そういうのを感じられる人間でありたいなと思います。



