SF・ファンタジー

『遠い国のアリス』今野敏 / 甘く切ないパラレルワールドの恋

パラレルワールドの恋を描いた物語。

今野敏さん『遠い国のアリス』―時空を駈けぬける旅人―
SFファンタジーです。今野さんと言えば警察小説のイメージだったので新鮮でした。

『遠い国のアリス』あらすじ

異色のSFファンタジー・ロマン

『遠い国のアリス』
おすすめ
かんどう
いがいさ
サクサク

【あらすじ】
少女漫画家・菊池有栖は20歳。父の友人の別荘を訪れた。目が覚めたとき、昨日までとは違う世界に違和感を覚える。それは、想像もつかない時空の旅の始まりだった―。今野敏さんが描く、SFファンタジー・ロマン。

『遠い国のアリス』感想

SF小説『遠い国のアリス』。今野さんは警察小説にとどまらず、幅広いジャンルを書かれるんですね。また違った一面を発見できました。

今野版『不思議の国のアリス』

SFものは想像が広がりますね。
映画もそうなんですが、近未来のお話やパラレルワールドなどが好きです。

主人公は、菊池 有栖 (ありす)

「不思議の国のアリス」を連想しました。本は読んだことないのですが、小さいときにディズニー・アニメを見ました。白いうさぎに、楽しいお茶会、トランプの兵隊さん、むちゃくちゃな女王さま。

懐かしいな。また見たくなってしまいました。

パラレルワールドの不思議

この物語をひとことで言うと

平行世界、パラレルワールドを描いたお話です。

無数に存在しているのかもしれないパラレルワールド。きっとそこには、今と違った選択をしている私が存在している。私だけど別の私。・・・そう思うと不思議な気持ちになります。

先日よんだ道尾さんの『鏡の花』のような 「もしもの世界」 ですね。

『鏡の花』道尾秀介 / 「もしも」 の世界を描いた連作短編集呼応しあう6つの世界。道尾秀介さん『鏡の花』道尾さんの本、久々に読みました。パラレルワールドを描いた美しく不思議なお話です。実は今、アニ...

こちらもパラレルワールドを描いた小説。切なく美しい物語でした。

普通、パラレルワールドにはその世界の自分が存在しています。でも本書では、主人公のアリスとパラレルワールドのアリスが入れ替わってしまいます。主人公が時間と空間を超える。

漫画家である彼女の編集者、西田さんが冷たい世界と、優しい世界。

パラレルワールドって、今と違う選択をしている自分がいるところだから、環境も性格も違っていて当たり前なんですよね。・・・そう考えると、もうひとりの自分がいても別人のように思えてしまうかも。

SF小説の魅力

たくさん想像をしました

もし私が入れ替わってしまったらどうしようとか、ちゃんと元の世界にもどれるんだろうか・・・とか。

このお話に限らず、SF小説って想像が広がる。現実にはありえないけど不思議な感覚になって、それが楽しいんですよね。・・・SFの魅力です。

ここで描かれている隣人、グッドマン博士の時間と空間の話が興味深かったです。

切ない恋心

漫画家のありすがいる本当の世界では、西田は冷たい人でした。でもこの世界に来て、優しい西田と接しているうちに自分の恋心に気づきます。

彼女は、自分の描く漫画のキャラクター・ビショップに恋をしてしまうような夢見がちな女の子。そしてちょっぴり臆病。だから自分の恋にも気づかないのですね。

アリスは、元の世界に戻ることが出来るのでしょうか?

SFでもあり、ファンタジーでもあり、恋愛小説のようでもある。面白かったけど、今野さんの警察小説の方が私好みでした。

ABOUT ME
ひだまりさん。
ゆるりと本をよんでいます。ミステリー、ホラー、SF、ファンタジー、何でもよみます。ほとんど小説、ときどき絵本。→ 詳しいプロフィールはこちら

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA