スキマ時間に短編集

『金色の獣、彼方に向かう』あらすじ&感想|恒川光太郎|ダークファンタジー

この記事に書かれていること
  • 恒川光太郎さんの小説『金色の獣、彼方に向かう』あらすじ
  • 不思議な金色の獣・イタチ
  • 4話の簡単な感想

少しだけネタバレあります。

傑作ダークファンタジー

恒川光太郎さんの小説『金色の獣、彼方に向かう』感想です。ホラー感が強い4つの短編集でした。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
面白かったです。

不思議な生物・金色の鼬 (イタチ) がでてきます。繋がりのない4編ですが、パラレルワールドのような世界観を味わえました。

『金色の獣、彼方に向かう』あらすじ

不思議でホラーな世界4編

本の評価

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サクサク

【あらすじ】
樹海に抱かれた村で暮らす大輝は 金色の毛をした不思議な生き物と出合う。ルークと名付けて飼い始めるが、次第に大輝の体に異変が起きてきて・・・。表題作 「金色の獣、彼方に向かう」 より。

本の目次
  • 異神千夜
  • 風天孔参り
  • 森の神、夢に還る
  • 金色の獣、彼方に向かう

不思議な金色の獣・イタチ

4つの物語には 不思議な生物 (妖怪?) がでてきます。

  • 「異神千夜」 では 金色の鼬・リリウ
  • 「風天孔参り」 では 風天孔の中にいると言われている雷獣
  • 「森の神、夢に還る」 では 鎌鼬 (かまいたち)
  • 「金色の獣、彼方に向かう」 では 緑色の目の鼬・ルーク
ひつじくん。
ひつじくん。
金色の獣、イタチだね。

全ての物語に存在している獣。決してメインで描かれているわけではないのですが、存在感がありました。

『金色の獣、彼方に向かう』感想

不思議でホラーな世界観。怖かったです。でも怖さの中に引き寄せられる魅力があるのが恒川ワールド。

怖いもの見たさで止められなくなりました。そして 「怖い=美しい」 が成り立つんですよね。

簡単に 4編のレビューです。

異神千夜

時は鎌倉時代。蒙古襲来を描いた 「異神千夜」。

窮奇に取り憑かれた呪術師・鈴華が怖かったです。金色の毛に白い筋が入った美しい鼬 (イタチ)・リリウを連れていました。

主人公は 仁風という倭人。スパイとして日本に潜り込み、でも日本を裏切れないところに ホッとしました。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
ちょっぴり怖かった。

風天孔参り

「風天孔参り」 は レストラン&宿・フォレストパークの主人、岩渡の視点で進んでいきます。

樹海に出現する風が集まる場所・風天孔。

風天孔に入るとね、そこに棲む雷獣が、入った人間を空へと連れ去るの。後には何も残らないのよ。自殺に最適

ひつじくん。
ひつじくん。
怖いけど 魅力的だね。

恒川さんが描く異世界 (風天孔)、入ったら消えてなくなるらしいけど、惹かれてしまうんです。風天孔参りをする人たちの気持ちがわかる。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
このお話が1番好き。

森の神、夢に還る

「森の神、夢に還る」 は ナツコに憑依したサクラの切ない物語でした。

この1話に出てくる鎌鼬 (かまいたち) はちょっと怖い。願わくば出会いたくないです。山の泉にいる生物 (?)。

それは一瞬、毛の生えた大蛇に見えた。よく見ると鼬の姿をしていた。大きさは、全長でいえば熊の数倍はある。金色の毛がそよ風になびいている。

鎌鼬に殺されてしまったサクラが可哀想になりました。

金色の獣、彼方に向かう

表題作 「金色の獣、彼方に向かう」 は 1番 イタチが可愛く思えました。大輝が拾った緑色の目の鼬・ルークです。

ルークの目を通して風景を見る大輝。ルークを拾ってから不思議な現象が起こり始めます。

他にも猫の墓掘人なども登場して、怖くも不思議に満ちている世界でした。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
千絵が可哀想だった。

怖さと美しさの中にある切なさ。恒川さんの物語は どれも哀愁が感じられて心が静まり返ります。

ひつじくん。
ひつじくん。
味わい深いね。

ホラー感がクセになる『金色の獣、彼方に向かう』

『金色の獣、彼方に向かう』は 短編4つなので、スキマ時間にもおすすめです。恒川さんの小説は ファンタジーよりのホラーが好きです。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
今回は ホラー感が強かった。

切なさも残り、なんとも言えない気持ちになりました。この感覚はクセになります。

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ゆるりと本をよんでいます。ミステリー、ホラー、SF、ファンタジー、何でもよみます。ほとんど小説、ときどき絵本。→ 詳しいプロフィールはこちら