- 小説『STEINS;GATE (シュタインズゲート) 円環連鎖のウロボロス』あらすじと感想
- 狂気のマッドサイエンティスト・鳳凰院凶真
- 電話レンジ(仮)
- 変わりゆく世界線とリーデイング・シュタイナー
- α世界線とβ世界線
- オペレーション・スクルド
- アニメ『シュタインズ・ゲート0』について
ネタバレあります。ご注意ください。
世界を、騙せ
小説版『STEINS;GATE (シュタインズゲート) 円環連鎖のウロボロス』。アニメがものすごく面白くて 小説に手を出しました。1、2巻のレビューです。
もくじ
『シュタインズゲート 円環連鎖のウロボロス』あらすじ
小説版 STEINS;GATE
本の評価
おすすめ
かんどう
いがいさ
サクサク
【あらすじ】
秋葉原の地を舞台に、狂気のマッドサイエンティスト「鳳凰院凶真」を自称する厨二病大学生・岡部倫太郎の時空を超えた物語が始まる。過去に送信できる「Dメール」が引き起こす、原作ゲームと似て非なる世界線・・・。想定科学ADV『STEINS;GATE』小説版。
- No.001・・・岡部倫太郎 (オカリン)
- No.002・・・椎名まゆり (まゆしぃ☆)
- No.003・・・橋田至 (ダル)
- No.004・・・牧瀬紅莉栖 (クリスティーナ)
- No.005・・・桐生萌郁 (閃光の指圧師)
- No.006・・・漆原るか (ルカ子)
- No.007・・・フェイリス・ニャンニャン (フェイリス)
- No.008・・・阿万音鈴羽 (バイト戦士)
『シュタインズゲート 円環連鎖のウロボロス』感想
アニメから入ったので読みやすかったです。でもアニメを見ていなければ途中で断念していたかもしれません。
『シュタインズ・ゲート』は SF。タイムリープもの。面白すぎて止まらなくなりました。(←アニメの感想)
小説『シュタインズゲート 円環連鎖のウロボロス』は 岡部倫太郎の視点で進んでいきます。1巻は アニメで言うところの13話くらいまでが描かれていました。
狂気のマッドサイエンティスト・鳳凰院凶真

主人公は 岡部倫太郎 (オカリン)、またの名を 鳳凰院凶真 (ほうおういんきょうま) といいます。
俺はオカリンなどではない。世界中の秘密組織から狙われる狂気のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真だフゥーハハハ!
最初は面食らいました。鳳凰院凶真って誰? めちゃめちゃ厨二病すぎ。大丈夫か、岡部倫太郎。
でも 憎めないんですよね、彼が。
2巻目、タイムリープのどつぼにハマった彼が 必死でもがいているところは胸が痛みます。マッドサイエンティストの鳳凰院凶真が出てこなくて 最後に出てきたときには ホッとしました。
鳳凰院凶真のキャラに愛着がわいてくるんですよね、知らずのうちに。・・・やっぱりオカリンはこうでなくちゃと。
「シュタインズ・ゲート0」 は 「シュタインズ・ゲート」 の続き・・・、別の世界線のお話です。
タイムマシーン!?電話レンジ (仮)
ブラウン管工房の2階が オカリンのラボです。そこには 楽しいラボメンたちが集い、実験を繰り返していました。
この電話レンジ(仮)は─「タイムマシンだ……!」
まさかのタイムマシンを発明してしまったオカリンとダル (橋田至)。ネーミングはさておき、電話レンジ (仮) は 過去にメールを送れる、言わばタイムマシンです。
過去に送るメール (Dメール) によって 徐々に世界線が変わっていくのです。
変わりゆく世界線とリーデイング・シュタイナー

世界には 無数の世界線が存在しているのかもしれません。パラレルワールドです。普通は世界線は交わらず 別々に進んでいく。
「シュタインズ・ゲート」 で描かれているのは 世界線移動とタイムリープです。
リーデイング・シュタイナー (前にいた世界線での記憶を持ったまま移動できる能力) を持つオカリンが 次々と世界線を移動していく。
彼ひとりが前の世界線での記憶を持ったままです。
- ルカ子が男の世界線と女の世界線
- フェイリスのDメールで消えた秋葉原の萌文化 (小説ではカットされてました)
- 消えたレトロPC、IBN5100
β世界線からα世界線へ・・・。
α世界線とβ世界線
過去へメールを送ることで 世界線が徐々に変わってゆきます。β→αへ。
- α世界線 → まゆりが死んでしまう世界線
- β世界線 → クリスが死んでしまう世界線
世界線を移動したことで オカリンは牧瀬紅莉栖 (クリス) と出会います。クリスはラボメンになり、タイムリープマシーンを発明し、そして まゆりが死んでしまう。・・・これがα世界線です。
もしも世界線を変えなければ (β世界線では)、まゆりは生きているけど、クリスはラボメンになることもなく死んでしまう。
Dメールをひとつずつ打ち消していくことで 元いた世界線 (β) に戻ることができます。
変えろ。この現実を、変えろ。
まゆりを救うために世界線を元通りにしていくオカリンですが、やがて元いた世界線では クリスが死んでしまう事実に気づく。
『シュタゲ』の世界線については 前に読んだ道尾秀介さんの『鏡の花』の記事でも少しふれました。大切な人の 「死」 を通して見えてくるものについて書いています。

みんなの思いをなかったことへ・・・
過去に送ったメールを打ち消していく作業は みんなの思いを無かったことにしていくことでした。
女の子になりたかったルカ子、お父さんを救いたかったフェイリス、鈴羽との思い出。
α世界線では 願いが叶っていたのに、全てなかったことに・・・。
鳳凰院凶真じゃなくなっていくオカリンが痛々しかったです。
『未来を司る女神』作戦 オペレーション・スクルド
運命石の扉、シュタインズ・ゲートを目指すオカリン。シュタインズ・ゲートは まゆりもクリスも生きている世界線です。
作戦 オペレーション・スクルド!
世界を、騙せ
世界を騙してクリスを救う。最後に鳳凰院凶真が復活して 嬉しくなりました。
シュタゲ0 (アニメ) について
続きの『シュタインズ・ゲート0』は クリスを救うのを諦めた (β) 世界線、まゆりがオカリンをビンタしなかった世界線での話になります。
「シュタインズ・ゲート0」 も面白いんですよね。
ルカ子 (男) の未来の姿が美しくてカッコよかった。まゆりの彦星さまと、鳳凰院凶真に戻るシーンが 何度見ても好きです。


