『平家物語』あらすじ・ネタバレ感想文|栄華から没落へ|古川日出男(訳)|ほんのたび。読書感想文とあらすじ

『平家物語』あらすじ・ネタバレ感想文|栄華から没落へ|古川日出男(訳)

ひだまりさん。
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この記事に書かれていること
  • 『平家物語』あらすじと感想文
  • 平氏の栄華と没落の物語
  • 幼帝・安徳天皇の入水
  • 読み終わって感じたこと

平家の栄華と没落の物語

古川日出男さん (訳)『平家物語』感想文です。『平家物語』って、ちゃんと読んだことなかったんですよね。有名な敦盛の最期や、弓の名手・那須与一のところは学校の教科書で習ったので知っていましたが。

古川日出男さんの完全訳で発売されたときに買おうか迷い、けっきょく図書館で借りることにしました。

ひだまりさん。
ひだまりさん。

2回に渡り、古川さんの『平家物語』のレビューを書いてるよ。

『平家物語』簡単なあらすじ

都を追われはじめた平氏は・・・

あらすじ

時代は平安末期。平清盛を主として栄華を極めた平氏一門。しかし、それも長くは続かなかった。源氏により都を追われはじめるのだった・・・。

『平家物語』ネタバレ感想文

これは手元においてじっくり読みたい類の本です。800ページ越え、2週間で読みきれるかしら・・・と思いつつも面白くて読み切れちゃいました。

ひつじ。
ひつじ。

源平合戦のあたりは一気読みだったよ。

平氏の栄華と没落の物語

『平家物語』はひとことで言うと、平氏の栄華と没落の物語です。

源氏なども出てくるけど、スポットが当たっているのは最後まで平家。平清盛 (たいらのきよもり) の時を盛りに徐々に没落してゆく。盛者必衰です。

ひだまりさん。
ひだまりさん。

壇ノ浦の入水で全て滅んだと思っていたけど、そうではなかったんだね。

最後に生きのびた平家のその後が語られていました。ある者は生きたまま捕えられて斬られ、流され・・・。

始まりが平清盛による栄華の絶頂期だっただけに、なんとも哀れ・・・というか切なくなります。

建礼門院 (けんれいもんいん) について語られているところは心が折れそうになりました。彼らの栄華は、終わってしまえば夢のような儚いものですね。

年齢について

『平家物語』での登場人物の年齢は数え年で描かれています。全く気にせず読んでいたけど、これから読まれる方は年齢にも注目するとよいですね。

数え年とは

お腹の中にいるときに0歳、生まれた時に1歳とする数え方。新年には+1歳、すなわち2歳となる。

ひつじ。
ひつじ。

実際はみんなその年齢よりも幼いということだ。

幼帝・安徳天皇の入水

あとがきを読んで心に浮かんだのはただひとり、安徳天皇でした。

安徳天皇というひとを知っているでしょうか?

安徳天皇

高倉天皇と徳子 (後の建礼門院) の子ども。かぞえ年3歳(満1歳4か月)で即位しなければならなかった幼少の天皇。

壇ノ浦で二位尼 (にいのあま) に抱かれながら入水するところは有名ですね。

ひだまりさん。
ひだまりさん。

おぼろげながら幼子とは知っていたのだけど、わずか6歳だったとは・・・。

平清盛が亡くなり、衰退の一途をたどる平家。やがて木曽義仲により都を追われ、義経などの源氏軍に追いつめられます。壇ノ浦の戦いで彼らの多くが海に沈んだといいますね。

平知盛 (たいらのとももり) も。そして幼帝・安徳天皇と祖母・二位尼の言葉に胸がきゅっと締めつけられました。

「尼ぜ、私をどこへ連れてゆこうとするのか」「波の下にも都がございますよ」

これは切なすぎるシーン・・・(泣)

母の建礼門院は入水するも助かるんです。平家が滅び鎌倉の時代になっても、ひっそりと亡くなった人を弔いながら生きる。

最後は建礼門院と付き添いの女房たちが亡くなって幕を閉じます。

ひつじ。
ひつじ。

まさに最初から最後まで平家の物語なんだね。

『平家物語』読み終わって感じたこと

この物語には、たくさんの人々が出てきます。

平家だけでも盛り盛りづくしなのに、源氏サイド、藤原氏、法皇の系統、更には白拍子なども・・・。

英雄のように描かれていれば、人間の弱さをそのまま描いているところもあります。登場人物たちが身近に感じられました。

『平家物語』が親しまれるのは、人間の弱さがそのまま描かれているからです。

平清盛の勝手気ままな傍若無人ぶりには眉をひそめたけど、重盛の温情ある人柄にはジーンときました。でもイイ人ほど早く亡くなってしまう・・・。世の常なんですかね。

ひだまりさん。
ひだまりさん。

たまらなく悲しくなったよ。

最後が建礼門院のお話だったからかもしれません。面白いエピソードや心温まるものもあったのだけど。

ひつじ。
ひつじ。

美談にしていないところが良いんだ。

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