『レインツリーの国』あらすじ・読書感想文&印象に残った言葉|有川浩
- 『レインツリーの国』あらすじと読書感想
- 理解しているようで理解していない現実
- 印象に残った言葉
- コミニュケーションの大切さ
少しだけネタバレあります。
1冊の本から始まる恋物語。
有川浩さんの小説『レインツリーの国』感想です。図書館戦争シリーズの『図書館内乱』に登場するようですね。私は読んだことがないのだけど・・・。
『レインツリーの国』は、切なくも心温まる恋愛小説です。
初めての有川浩さん。面白かった。
『レインツリーの国』あらすじ
切なくも心温まる恋愛小説
「忘れられない本」から始まったメールの交換。共通の趣味を持つ2人が接近するのに、それほど時間はかからなかった。僕は彼女に会いたいと思うようになっていたが、彼女はどうしても会えないと言う。かたくなに会うのを拒む彼女には、そう主張せざるを得ない理由があった―。聴覚にハンデを持ったひとみと、ハンデのない伸。切なくも心温まる恋愛小説。
『レインツリーの国』ネタバレ感想|読書感想文におすすめ!
これは恋愛小説なのですね。久しぶりに読んだ気がします。「フェアリーゲーム」という1冊の本から始まる恋愛。心がほっこりしました。
『レインツリーの国』は読みやすくて心に響くから、読書感想文にもおすすめです。
ひとみの言葉が心にグサッときたよ。
理解しているようで理解していない現実
『レインツリーの国』には聴覚障害の女の子がでてきます。
聴覚にハンデを持ったひとみと、ハンデのない伸。2人のやりとりを描いた恋愛小説でした。
1番に考えたことは聴覚にハンデがあるということ。今まで考えもしなかったことでした。
ひとみは世間から受ける理不尽極まりない対応によって、何もかもを諦めている女の子。そんな彼女の心を解きほぐしていく伸。彼は優しく素敵な男の子です。
私はこの本でいう伸の立場だね。
ひとみに対しての気遣いや想いが伝わらないもどかしさに少し共感する気持ちがありました。
印象に残った言葉
印象に残った言葉があります。
ハンデなんか気にするなって言えるのは、ハンデがない人だけなんです
彼女の言葉に心がえぐられる感覚になりました。そうなのかも・・・。理解しているようで理解していない現実です。
何気ない一言で相手を傷つけてしまうこともあるんだ。
ひとみは最初、伸に会うときに自分が聴覚にハンデがあることを隠していました。彼は気付かずに接していたけど、些細なことでイライラします。
エレベーターで2人が乗った直後に満員のブザーがなったとき、ひとみが降りようとはしなかったことにブチ切れる伸。ここで初めて、読んでいる私も彼女のハンデに気付きました。
知らなかったとはいえ、イライラしてしまったことへの後悔。どうしてハンデのことを言ってくれなかったんだという煮えきらない気持ち・・・。
まったく伸と同じ気持ちになった。
ひとみの気持ちを読んでいると理解しているようで理解していなかった自分に気づきました。
『レインツリーの国』を読んでコミニュケーションの大切さに気づいた
人を深く理解するには、たくさん話すことが大切。気持ちを素直にぶつけ合うこと。
『レインツリーの国』を読んでコミニュケーションって大切だと気づきました。2人はほとんどメールでやりとりをくり返すのだけど、その言葉が心に響くんです。
伸の気持ちには何度も頷きました。ひとみの言葉は今まで思いもしなかったことで心に刺さる・・・。
会話の表現力が素晴らしいんだよね。目次も会話調になっていて目を引いたよ。