ヒューマン・ラブストーリー

『カラスの親指』道尾秀介【あらすじと感想】鮮やかな詐欺師たち

騙しているつもりが騙されていた!?

道尾秀介さん『カラスの親指』感想です。だ、騙された・・・。道尾秀介さんの本、初めて読んだのですが凄いですね!見事に騙されました。

『カラスの親指』あらすじ

スカッとする逆転劇!

『カラスの親指』
おすすめ
かんどう
いがいさ
サクサク

【あらすじ】
詐欺を繰り返すタケさんとテツさん。彼らの元に、1人の少女が仲間入りする。やがて仲間は増え続け・・・。彼らには忘れられない過去があった。

『カラスの親指』感想

『カラスの親指』は 前々から気になっていた小説です。・・・というのは、レビューの評価がどの方もとても高いからです。実際、読んでみて納得でした。もっと早く読めば良かったです。

他人でありながら本当の家族

とても読みやすい物語でした。タケさんとテツさんの会話のリズムが読んでいて心地良かったです。思わずクスリと微笑んでしまいました。

他にも後に加わる同居人と1匹がいるのですが、どの人物にも愛着が湧きました。会話からキャラクターの人柄が伝わってきます。他人でありながら本当の家族のような温かさを感じました。

登場人物たちは、それぞれが過去を引きずって生きている人々です。

タケさんとテツさんは詐欺師で、まひろさんはスリ。悪いことをしているのにそのキャラクターに魅力を感じてしまうんです。道尾さんの描き方にあるのでしょうね。過去から逃げ続ける毎日。ある時を堺にして逆転劇を仕掛けます。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
とてもスリリングな展開で目が離せなかったです。

道尾マジック

『カラスの親指』の面白さの1つに、読者をペテンにかけるマジックのようなものがあります。

理想的な詐欺は相手が騙されたことに気づかないこと。でもマジックは相手が騙されたことを自覚できなければ意味がない。

道尾さんは詐欺とマジックの違いをこのように書いています。

これが道尾マジックです。『カラスの親指』を読んで見事に騙された私は最後に実感しました。結末にビックリして感動して・・・。最後の最後まで忙しかったです。騙しているつもりが騙されていた。見事でした。

タイトル『カラスの親指』には 意味があります。

親指だけが正面からほかの指をみることができる。

思わず自分の手のひらを見つめちゃいました。・・・なるほど。最後まで読み終えると、この本のタイトルがなぜ『カラスの親指』なのかがわかります。それが誰を指しているのかも。道尾マジックに はまっちゃいそうです。

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ひだまりさん。
ゆるりと本をよんでいます。ミステリー、ホラー、SF、ファンタジー、何でもよみます。ほとんど小説、ときどき絵本。→ 詳しいプロフィールはこちら

POSTED COMMENT

  1. おともだちパンチ より:

    こんにちは。

     騙されました~ と私も同じことをブログに書きました 笑。

     でも、騙される快感というか、騙されても幸せになれる小説だったと思います。私は「カラスの親指」が道尾さんの5冊目だったのですが、5冊読んだ中では一番明るく、楽しく読める作品でした。

     いつもの道尾さんといえば、「鬱」ということばがぴったりな、暗くてやるせない展開が多いです。ラストにも全く救いがなくて、読後は呆然とします。

     ただ、「カラスの親指」のように、読者を見事に騙す作品が多いのでおすすめです。私も早く次の1冊を読みたいと思います。

  2. ひだまりさん。 より:

    コメントありがとうございます(*^^*)

    読み終わったあとの感想が、まず、騙された~でした。
    でも、とても清々しいというか、騙されることに心地良さを感じました。
    おともだちパンチさんのレビューを読んで、興味が湧いたんです(´˘`๑)

    道尾さんの本、制覇したくなっちゃいますね。
    救いようのない作品も、ちょっと興味津々です。
    好きになれそうな作家さんに出会えて嬉しい限りです。

    私も次の一冊、読みたいですね。

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