温かい涙と優しい気持ち『神様のカルテ』あらすじ・読書感想文、学んだこと|夏川草介
- 『神様のカルテ』あらすじと読書感想
- 主人公・イチさんの魅力
- 癌患者・安雲さんとイチさんの優しさ
- 『神様のカルテ』を読んで学んだこと
涙が止まらない医療小説。
夏川草介さんの小説『神様のカルテ』感想です。映画にもなっていて絶対泣きますという『神様のカルテ』。感動しました。
切ないけど、温かみがある小説。
読書感想文にもオススメだよ。
『神様のカルテ』あらすじ
涙が止まらない!!
栗原一止は信州にある「二四時間、三六五日対応」の病院で働く二十九歳の内科医。あるとき、母校の信濃大学医局から誘いの声がかかる。戻れば最先端の医療を学ぶことができが、大学病院では診てもらえない死を前にした患者のために働く医者でありたい…。一止の背中を押してくれたのは癌患者・安曇さんからの贈り物だった。
『神様のカルテ』ネタバレ感想文
『神様のカルテ』は、読み終わったあとに優しい気持ちになれる物語でした。
号泣だった。
死と向き合う一人の医師・栗原一止の魅力
主人公・イチさんはお医者さまです。イチさん、こと栗原一止は変人扱いされながらも周りに好かれていました。こんなお医者さんは素敵ですね。
一人の医師として患者さんと真摯に向き合い、一緒に苦しむ姿には胸をつかれる。
人の死というものを最も身近に感じるイチさんの気持ちが痛いほど伝わってきました。誰にも向けられない憤りを胸に抱えながら・・・。
この悲しさは理屈では割り切れない。
重いテーマだけど暗く沈むことなく読めました。夏川さんが描くイチさんのキャラゆえにだったのでしょう。
最先端の医療を学べる大学病院に行くべきか、ここに残るべきかで悩むイチさん。彼の背中を押したのが、一人の癌患者の死だったのです。
癌患者・安雲さんとイチさんの優しさ
大学病院では診てもらえない一人の癌患者・安雲さんをイチさんは担当します。
患者さんが最後まで楽しい時間を過ごすために奮闘するイチさんが素敵。そして、むかえる安雲さんの最期のとき・・・。
全ての延命治療をせず「このままでいい。見守ろう。やっと旦那さんに会えるんだ」というイチさんの言葉に、医者として人としての優しさを感じます。
安雲さんの手紙を読んだときは涙が止まらなくて号泣です。このシーン、心に刺さりました。
私も最期の時はイチさんみたいなお医者さんにめぐり逢いたい。
彼は決断をします。それはイチさんらしいなと感じるものでした。
読書感想文にもオススメ!『神様のカルテ』を読んで学んだこと
医療においても普通の生活においても通じるものがあるんです。医療に絶対なんてないんだと感じました。私の人生の選択にも絶対なんてないのと同じように・・・。
迷い苦しみながら人と向き合う姿は素敵だね。
神様のようなイチさんだけど、とても人間味のある人です。生きることの素晴らしさを実感させてくれる作品でした。