『チョコレートコスモス』あらすじ・ネタバレ感想文|暗がりの向こう側|恩田陸

暗がりの向こう側には何がある?
恩田陸さんの小説『チョコレートコスモス』感想文です。恩田ワールド炸裂。
興奮やドキドキが味わえました。

面白かったよ。
恩田さんの代表作『蜜蜂と遠雷』好きな人は、『チョコレートコスモス』も楽しめるのではないかと・・・。『蜜蜂と遠雷』の舞台版といった感じです。

『チョコレートコスモス』あらすじ
恩田ワールド炸裂!
人気の舞台女優・東響子は、芹澤泰次郎が芝居を手掛けるという話を聞いた。その頃、ひとりの少女が才能を発揮する。
『チョコレートコスモス』ネタバレ感想文
『チョコレートコスモス』って、タイトルが可愛いですね。タイトルからは想像できないのだけど、演劇のお話でした。

臨場感あふれる舞台描写がすごかった。
臨場感あふれる舞台
『チョコレートコスモス』を読んでいると本物の舞台をみているような錯覚に陥りました。これって、すごいことですよね。
舞台が始まるまでのワクワク感や始まってからの臨場感。次の展開はどうなるんだろうというドキドキ感の連続。
文字だけでここまで描けるのかというすごさがあり、時にはその展開にヒヤっとしました。見事に引きこまれます。後半の2人舞台は圧巻。

恩田さんが描く登場人物も良いんだよね。女性キャラが好き。
暗がりの向こう側
『チョコレートコスモス』は、舞台女優・東響子と舞台経験のない佐々木飛鳥が軸となって構成されています。
そっち側に行ったら、二度と引き返せない。
序盤に響子が思っていることです。ベテラン舞台女優でさえまだ踏み入れていない領域。

そっち側には何があるんだろう?
舞台の上の暗がりの向こう側。確かに不思議な領域ですね。それを見るために舞台に立ちつ飛鳥。そして2人は見るのです。

それが何かは読んで確かめてみてね。
コスモスと宇宙

舞台は小宇宙。無限の可能性がつまっています。
コスモスには宇宙の意味もあるのだとか。
語源はギリシャ語で「kosmos」。秩序、調和、美しいという意味です。英語で「cosmos」だと宇宙を指します。

コスモスは小さな花なのに壮大。
タイトルにもなっている『チョコレートコスモス』という花が実際にあるようです。茶褐色の花。
ずーっと、なぜタイトルが『チョコレートコスモス』なのか気になっていました。コスモスは宇宙に由来していると知ってスッキリです。


