【読書感想文が書きやすい】中学生におすすめの本|迷ったらコレ!読みやすい本を厳選
読書感想文におすすめの本
夏休みの課題といえば、毎回、頭をなやませるのが読書感想文。・・・苦手な人、多いんじゃないでしょうか。
小説&読書感想文が大好きな私が、ふだん本を読まない人や、感想文が苦手な人にもおすすめの本をあつめました。
- 【読みやすい】森絵都の青春小説
- 【心に響く】深いテーマを扱った小説
- 【ワクワクが止まらない】ファンタジー&SF小説
読みやすくて心に響くもの、本の世界にどっぷり浸れて読書が楽しくなる小説ばかりです。
必ず、自分が興味をもった本を選ぼう!
↑コレ、大切だよ。せっかくだから楽しんじゃお。
【読みやすい】森絵都のハートフルな青春小説
まず紹介するのは「読書感想文おすすめの本」の定番にもなっている森絵都さんの青春小説です。
- 中学生の目線で書かれていて読みやすい
- リアルな悩みが書かれていて心に響く
- 読後感がよくてほっこりする
そんなにボリュームがないから、ふだん本を読まない人にもおすすめ。しっかり心に響いて感想文も書きやすいです。
森絵都さんの本はイチオシ。
『カラフル』森絵都
迷ったらコレ!
「おめでとうございます! 抽選にあたりました! 」死んだはずのぼくの元に現れた天使。抽選に当たったおかげで、自殺を図った中学三年生の少年、小林真の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなければならないのだ。真として過ごすうちに、家族やクラスメイトとの距離が変っていく。
読書感想文と言ったら『カラフル』を挙げる人が多いですね。それだけたくさんの人の心に刺さる小説なんです。苦い家庭環境が描かれていてリアル感があるけど、最後は温かな気持ちになれます。
世界は愛であふれていると感じてほっこり。明日も頑張ろうという気持ちになれる。
そんなにボリュームがなくて読みやすいのに、感情がゆれ動く一冊です。
迷わず、おすすめする本だよ。
『宇宙のみなしご』森絵都
思わず悩みに共感!
中学2年生の陽子と1つ歳下の弟・リンは いつも2人で自己流の遊びを生み出してきた。新しく見つけた遊び。それは真夜中に近所の家に忍び込んで屋根にのぼること。同じクラスの七瀬さんも加わり、3人で屋根にのぼっていたら、いじめられっ子・キオスクに見られてしまい・・・。
『宇宙のみなしご』は、少し苦味がある青春小説です。思春期の中学生には悩みがつきないものですね。自分と他人を比べて落ちこんだり、背伸びしたり、自分のことが好きになれなかったり・・・。
自分を変えたいという気持ちに共感できる。
ムリに変わる必要なんて全くないのだけど。そういう悩みを経て、みんな成長していくのだと実感できます。
「屋根のぼり」が楽しそうだった(良い子は真似しちゃダメだよ)。
『つきのふね』森絵都
ほろ苦な青春小説
あの日、あんなことをしなければ…。心ならずも親友を裏切ってしまった中学生さくら。進路や万引きグループとの確執に悩む孤独な日々で、唯一の心の拠り所だった智さんも、静かに精神を病んでいく・・・。
『つきのふね』は親友を裏切ってしまった中学生の少女がでてくる、ほろ苦な青春小説です。なかなか仲直りができない気持ちや、他に拠り所を求める主人公に共感できます。
友だちを通して、自分はひとりで生きているわけではないと実感できる一冊。
人って、みんな支え合いながら生きてるんですよね。苦いけどほっこりもする物語です。
森絵都さんの本は、苦味だけじゃないのが良いんだ。
【心に響く】深いテーマを扱った小説
続いて紹介するのは、深いテーマを扱った本です。「登校拒否」や「いじめ」「恋愛」「友だち」などが書かれている小説を集めました。
- テーマに考えさせられる
- そんなに難しくなくて読みやすい
- 心に響いて感動できる
何かしら共感できたり、心にズシンときたりするから読書感想文が書きやすいです。主人公に感情移入できて感動したり・・・。
泣いちゃうかもよ?
『かがみの孤城』辻村深月
孤城に集まるのは・・・
どこにも行けず部屋に閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然、鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先の世界には、似た境遇の7人が集められていた。9時から17時まで。時間厳守のその城で、胸に秘めた願いを叶えるため、7人は隠された鍵を探す―。
『かがみの孤城』は、学校にいけず、何かしら心に闇を抱えた子どもたちが描かれています。同じ登校拒否でも理由はさまざまなんですよね。そんな子どもたちが孤城では楽しそうに過ごしていたのが印象的でした。
「かがみの孤城」が素敵なところで行きたくなる。
今、ひとりで闘っている子に読んでもらいたい一冊。(そして大人にも・・・)「いじめ」や「登校拒否」が描かれているけど、そんなに重くなくて読みやすいです。
文庫版で上下巻。ボリュームあるけど面白いよ。
『十字架』重松清
テーマは「いじめ」
いじめを苦に自殺したあいつの遺書には、僕の名前が書かれていた。あいつは僕のことを「親友」と呼んでくれた。でも僕は、クラスのいじめをただ黙って見ていただけだったのだ。あいつはどんな思いで命を絶ったのだろう。そして、のこされた家族は、僕のことをゆるしてくれるだろうか。
『十字架』は「いじめ」がテーマの、ちょっぴり重めの物語です。クラスのいじめを見ているだけだった傍観者の視点と、彼が背負った罪が描かれていました。
この本がおすすめの理由は、「いじめの代償があまりにも重い」ことを実感できるからです。
「いじめ」をただ黙って見ていただけでも、心に負うキズは大きいんですよね。心にズシンとくるけど、おすすめです。
本を読んでどう思ったか、同じような状況になったらどうするかなど、感想文に書くのも良いかも。
『レインツリーの国』有川浩
切なくも心温まる恋愛小説
「忘れられない本」から始まったメールの交換。共通の趣味を持つ2人が接近するのに、それほど時間はかからなかった。僕は彼女に会いたいと思うようになっていたが、彼女はどうしても会えないと言う。かたくなに会うのを拒む彼女には、そう主張せざるを得ない理由があった―。聴覚にハンデを持ったひとみと、ハンデのない伸。
『レインツリーの国』は、聴覚にハンデを持ったひとみと、ハンデのない伸の恋愛小説です。聴覚にハンデがある彼女を通して、理解しているようで理解していなかった自分に気づきました。
コミニュケーションの大切さがわかり、心も温まる一冊。
他人を深く理解するには、気持ちを素直にぶつけ合うことが大切なんですよね。それには恋愛が一番なのかも・・・。
感情がたくさん揺れ動いたよ。
『君の膵臓をたべたい』住野よる
ほろ苦い青春小説
ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。それはクラスメイトである山内桜良が綴った秘密の日記帳だった。そこには彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて―。
『君の膵臓をたべたい』は、余命わずかな彼女と僕(主人公)のやり取りが描かれたほろ苦い青春小説です。彼女と彼の関係が「恋人」ではなくて「友だち」として描かれていたのが良かったです。
シリアスなのに軽くてサクサク読める。感動もできて、読書初心者にもおすすめ。
正直にいうと、実はこの本をすすめている私は全然ハマれなかったのですよね。でも学生さん目線で読むなら素晴らしい物語なんじゃないかと思いました。
彼女の気持ちを想像しながら読むと良いかも。
【ワクワクが止まらない】ファンタジー&SF小説
最後に紹介するのは、ワクワクが止まらなくなるほど本の世界に浸れるファンタジー&SF小説です。読みやすいものをピックアップしました。
- 幻想的な世界にどっぷり浸れる
- ワクワクが止まらない
- プチ現実逃避できる
「読書感想文の書きやすさ」で言うと、上級者向けのような気もするけど・・・。
感想文って、自分が興味を持てない本を読むと書きにくかったりするんですよね。だから、ちょっとでも興味をひかれた本を選んだ方が良いです。
最後は、ワクワクが止まらない本を重視して選んでみたよ。
『耳猫風信社』長野まゆみ
不思議なファンタジー
「ぼく」はきょうは絶対、日記帳を買うんだ、と決意してとなり町の方に歩き出した…。なかなか行きつけないとなり町、雨の日に出逢った眼帯の少年。きみを迷路に誘い込む、ぼくたちのファンタジー。
『耳猫風信社』は、ちょっぴり不思議なファンタジー世界が魅力の物語です。もう一度行こうとしても、なぜかたどり着けない「となり町」。ネコが人として存在する不思議な雰囲気に憧れるんですよね。
幻想的な世界が魅力で、想像するのが楽しい。
となり町にあった《耳猫風信社》や《山猫の店》は、ほんとうに存在しているのかと想像がふくらみました。
私も行ってみたくなったよ。
『少年アリス』長野まゆみ
幻想的なファンタジー
本を教室に忘れてきた蜜蜂は、友人のアリスと共に、夜の学校に忍び込む。誰もいないはずの理科室で不思議な授業を覗き見た彼は教師に獲えられてしまう……。
『少年アリス』は夜の学校が描かれた幻想的なファンタジー小説です。夜の理科室で授業を受けている見知らぬ生徒たちに混じって、アリスと蜜蜂も授業に参加するんですよね。
いつもの日常が、見方を変えると幻想的な雰囲気になるのが面白い。
長野さんが描く言葉が美しくて、自然美を感じる物語です。「理科室」「カラスウリ」「二人の少年」などの言葉から『銀河鉄道の夜』を連想しました。
幻想的な雰囲気が良かった。
『折れた竜骨』米沢穂信
謎解きファンタジー
ロンドンから出帆し、北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。その領主を父に持つアミーナは、放浪の旅を続ける騎士ファルク・フィッツジョンと、その従士の少年ニコラに出会う。ファルクはアミーナの父に、御身は恐るべき魔術の使い手である暗殺騎士に命を狙われている、と告げた…。
『折れた竜骨』は、魔術と剣と謎解きがでてくるファンタジー小説です。米澤さんは小さな謎を散りばめるのが上手い作家さんで、謎解きが面白いんですよね。
謎解き&迫力満点の戦闘シーンにワクワクドキドキが止まらない。
上下巻とボリュームがあるけど、物語に引き込まれてあっという間に読めちゃいます。一緒に冒険した気分を味わえる一冊。
これは読みやすくて面白いよ。
『星の王子さま』サン=テグジュペリ
いちばん大切なこととは?
砂漠に飛行機で不時着した「僕」が出会った男の子。それは、小さな小さな自分の星を後にして、いくつもの星をめぐってから七番目の星・地球にたどり着いた王子さまだった・・・。
海外小説より有名な『星の王子さま』です。こちらは児童文学ながら、けっこう深いテーマが描かれた物語。
いちばん大切なことを教えてくれる本です。
実は学生のときに初めて読んで、そこまで深く理解できなかったのですよね。それなのに、なぜすすめるのかというと・・・、
子どものときに一度よんでおいてほしいから。そして大人になったときに、気が向いたらもう一度よんでもらいたいからです。
歳を重ねてから読むと、また違う感じ方ができるんだ。
『声の網』星新一
ヒヤリとするSF小説
電話に聞けば、完璧な商品説明にセールストーク、お金の払い込みに秘密の相談、ジュークボックスに診療サービス、なんでもできる。便利な便利な電話網。ある日、メロン・マンション一階の民芸品店に電話があった。「お知らせする。まもなく、そちらの店に強盗が入る…」そしてそのとおりに、強盗は訪れた!12の物語で明かされる電話の秘密とは。
ショートショートで有名な星新一さんの長編SF小説『声の網』です。そこで描かれているのは「電話」と「機械」に依存した社会でした。・・・今の社会に通じるものがあって読みやすいです。
私的情報を預けておける「ジュピター情報銀行」など、ワクワクが止まらないものがでてくる。
想像がふくらみます。でも最後はヒヤリとしてパンチが効いた結末でした。
さすがのオチだったよ。
【中学生におすすめの本】まとめ
読書感想文が書きやすい、中学生におすすめの本でした。どれも読みやすいので、気になったものがあれば、ぜひ。
- 『カラフル』
- 『宇宙のみなしご』
- 『つきのふね』
- 『かがみの孤城』
- 『十字架』
- 『レインツリーの国』
- 『君の膵臓をたべたい』
- 『耳猫風信社』
- 『少年アリス』
- 『折れた竜骨』
- 『星の王子さま』
- 『声の網』
本を読んで、おうち時間を充実させよう!