どんでん返しがクセになる!?ミステリー小説|必ず騙される衝撃のラスト
必ず騙される衝撃のラスト
ラストに驚愕のどんでん返しがある小説を集めました。実際に読んだ中からご紹介します。思いっきり騙されたいときにおすすめ。
騙されるのがクセになっちゃうよ。
紹介する本は、どれも最後に衝撃があるものばかりです。読み始めたら騙されたと思って(?)最後まで読みましょう!
究極のどんでん返し!ミステリー小説
まずは、とにかく騙され感が半端ない!究極のどんでん返しを扱ったミステリー小説。
中には共感すら出来なかったものもあるけど(笑)最後に衝撃がくること間違いなしです。
イヤー、まんまと騙された。
イチオシなのは、どんでん返しの帝王・中山七里さん、騙しのプロ・道尾秀介さんの小説です。どんでん返しを語るとき、この2人は外せません。
『贖罪の奏鳴曲 (ソナタ)』中山七里
悪辣弁護士・御子柴礼司シリーズ
弁護士・御子柴礼司は、ある晩、記者の死体を遺棄した。警察は 御子柴に辿りつき事情を聴く。だが 彼には死亡推定時刻は法廷にいたという「鉄壁のアリバイ」があった―。
悪辣弁護士・御子柴礼司シリーズ、記念すべき1冊目です。主人公は幼少期に猟奇殺人を起こし、日本中を震撼させた死体配達人で弁護士という異例な経歴のキャラ。冒頭から衝撃シーンがあってビックリしました。法廷シーンは読み応えがあります。
ラストにどんでん返し!最後まで気が抜けないんだ。
『連続殺人鬼カエル男』中山七里
殺人鬼「カエル男」の恐怖!
マンションで女性の死体が発見された。傍らには 「カエル男」 からの犯行声明文・・・。次々と事件が発生し街中はパニックになるも、警察の捜査はいっこうに進まなかった。「カエル男」 の目的とは? 警察は犯人をつかまえることができるのか?
中山七里さん『連続殺人鬼カエル男』。可愛い表紙だけど、グロい、怖い、目を背けたくなる三拍子揃いのミステリー小説です。でも面白いんですよね。刑法第39条を扱った深みがある1冊。魅力的な人物・渡瀬&古手川刑事が登場します。
二重、三重に仕掛けがあって、最後の最後まで楽しめるよ。
『崩れる脳を抱きしめて』知念実希人
究極の恋愛×ミステリー
病院に勤務する研修医の碓氷は 脳腫瘍の患者・ユカリの担当になる。外の世界に怯える彼女と、過去にトラウマを抱える主人公。2人は心を通わせていく。ある日、彼の元にユカリの死の知らせが届いた―。
『崩れる脳を抱きしめて』は終末期医療、恋、ミステリー、どんでん返しと盛りだくさんの小説です。作家の知念実希人さんはお医者さまなんですよね。リアル感のある医療現場が描かれていました。主人公の碓氷が恋した相手は、頭の中に爆弾を抱えた女性。・・・泣けます。
ラスト20ページは全てがひっくり返る衝撃の結末。
『十角館の殺人』綾辻行人
このトリック、見破れるのか?
大学ミステリ研のメンバーが訪れたのは、十角形の館がある孤島・角島。やがてそこで壮絶な殺人劇が繰り広げられる・・・。犯人は誰なのか?
『十角館の殺人』は誰もが納得のどんでん返しミステリーです。必ずランキングに入る有名作。大学ミステリ研の7人が訪れた「十角館」で壮絶な殺人劇がくり広げられます。犯人が分かった瞬間、思わず声をあげました。ページを戻って確認したくなる衝撃・・・。
華麗なトリックに騙されること間違いなし!
『ハサミ男』殊能将之
騙され感が半端ない!?
研いだハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。3人目のターゲットにと、狙いを定めていた少女・樽宮由紀子が何者かによって先に殺されてしまった。しかも自分の手口と一緒だった! 彼女の死体を発見するハメに陥ったハサミ男は、誰が彼女を自分の犯行に見立てて殺したのか調べ始める。
『ハサミ男』は、いわゆる叙述トリックものです。こちらも「どんでん返し」小説のランキングでよく見かける有名作。タイトルを読むと猟奇殺人を扱ったものと思わせるけど、そんなに怖くなくて読みやすかったです。ラストにあ然となりました。
騙され感が半端なかったよ。
『悪いものが、来ませんように』芦沢央
気持ち悪さ100%のイヤミス
不妊の悩みを抱える紗英と子育てをしている奈津子。彼女たちの共依存のような関係は、徐々にエスカレートしていき・・・。
『悪いものが、来ませんように』はイヤミス小説です。登場人物が好きになれなかったけど、リアルな怖さを感じました。小説のテーマは一卵性母娘。「友だち親子」と言われるように、友だちのような親子です。現代には多いかもしれませんね。
ラスト25ページの衝撃よりも、登場人物の歪んだ関係にびっくり。
『リバース』湊かなえ
全てがひっくり返るラスト
深瀬和久は 行きつけの喫茶店で越智美穂子と出会い、恋に落ちる。そんな矢先に彼女の元に告発文が送られてきて・・・。
『リバース』はイヤミスの女王・湊かなえさんの小説です。湊さんの本は女性が主人公の物語が多いイメージだけど、本作は男性が主人公で新鮮でした。コーヒーを味わうようにゆったりと読みたい1冊。しっかりラストはひっくり返ります。『リバース』ですからね・・・。
ラスト2ページの展開は、まさしくクロ湊さんだった。
『向日葵の咲かない夏』道尾秀介
1度読むと忘れられない物語
夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れたが、S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため事件を追いはじめた。
『向日葵の咲かない夏』は、屈折した世界観が怖かったです。子供を主人公として主観を描いたもので、ラストに近づくにつれて主人公・ミチオの世界観が見えてきました。何度もあ然とする衝撃がクセになります。後味が良い物語ではないけど、1度読むと忘れられませんね。
ひっくり返るラストが怖かったよ。
『カラスの親指』道尾秀介
驚愕の逆転劇!!
詐欺を生業として生きる中年男2人組。ある日、彼らの生活に1人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは?
『カラスの親指 by rule of CROW’s thumb』は、ミステリーというよりエンタメのように楽しめる1冊。騙しのプロ・道尾秀介さんの小説です。詐欺師のお話だけあって、騙され感が半端ないんですよね。タイトルの意味にも注目すると楽しめます。
二重、三重のペテンに誰もが騙されてラストは爽快!
ラストに衝撃!鳥肌が止まらなくなる小説
続きまして、ラストが衝撃でインパクト大なホラー、ミステリー、SF小説のご紹介です。思わぬ展開に鳥肌が止まらなくなりました。
絶対最後まで読んでね。
『おしまいの日』新井素子
最後に世界が一転する!?
結婚7年目を迎えた三津子と忠春。幸せな日々を過ごしていた。仕事で忙しい忠春を心配する三津子だったが、少しずつ日常が狂い始めるのだった・・・。
『おしまいの日』はサイコ・ホラーです。少しずつ日常が狂い始める恐怖にゾッとしました。夫に依存する妻・三津子の異常さが描かれていて、ジワジワとくる怖さがあるんですよね。そしてラストが絶品。世界が一転します。
このラストが衝撃だった。
『地球星人』村田沙耶香
常識を破壊する衝撃のラスト
奈月は 地球星人が作りあげた世界に馴染めずにいた。ここでは 若い女は恋愛をするのが当たり前。それができない人は 恋に近い行為をやらされる。やがて彼女は結婚をするのだが・・・。
『地球星人』はホラー感満載のクレイジーな物語(←褒め言葉です、念のため)。・・・何を言ってるんだと怒られそうだけど、村田さんが描く世界観が半端なく狂気に満ちていて面白かったです。何が常識で何がそうじゃないのか、わからなくなりました。
ラストは常識が破壊されるよ。
『まほり』高田大介
二重丸は何を意味するのか
大学院で研究を続けている大学生の勝山裕。飲み会ででた都市伝説に興味をひかれる。上州の村では、二重丸が書かれた紙がいたるところに貼られているというのだ。夏休みに飯山香織とともに調査を始めた裕。その村で代々伝わる恐るべき因習とは?そして「まほり」の意味とは?
『まほり』は言語学者の高田大介さんが描く長篇民俗学ミステリ。言葉には言葉以上の意味や背景があって、面白いと同時に圧倒されました。最後に「まほり」の意味が判明すると、ホラー並の怖さと衝撃を受けます。読み終わった後に、もう一度、表紙の二重丸を見てほしい。怖さがぶり返します。
「まほり」の意味に驚愕!ラストに震えが止まらなくなった。
『新世界より』貴志祐介
下巻のラストが衝撃
子供たちは、大人になるために「呪力」を手に入れなければならない。一見のどかに見える学校で、子供たちは徹底的に管理されていた。いつわりの共同体が隠しているものとは―。何も知らず育った子供たちに、悪夢が襲いかかる。
『新世界より』はSF・ホラー小説です。かなりの長編だけど、面白くて止まらなくなりました。科学より超能力が発達した世界、呪力という特殊な力を持った人々が登場します。その世界で子どもたちが次々と消えていく・・・。歪んだ社会の仕組みが徐々に明らかになっていき、ラストはかなりの衝撃でした。
この世界にゾッとした。
『星を継ぐもの』ジェイムズ・P・ホーガン
意外な事実に驚愕
月面調査員が真紅の宇宙服をまとった死体を発見した。綿密な調査の結果、この死体は何と死後五万年を経過していることがわかった。果たして現生人類とのつながりはいかなるものなのか。やがて木星の衛星ガニメデで地球のものではない宇宙船の残骸が発見された・・・。
海外作品から1冊、本格的なSF・ミステリー小説『星を継ぐもの』です。月で発見された5万年前の遺体をめぐり、人類と宇宙人の進化の謎や月の歴史を探っていく物語。読みやすくはないけど、ぜひ最後まで読んでほしい。意外な事実に驚愕します。最後に全てがまとまっているのが爽快でした。
ラストがすごい!大いなる謎を一緒に解き明かした気分。
驚愕のどんでん返し!紹介した本まとめ
ラストに全てがひっくり返る、どんでん返しがすごい小説でした。こんな面白い物語を書く作家さんって、すごいですねー。
- 『贖罪の奏鳴曲 (ソナタ)』
- 『連続殺人鬼カエル男』
- 『崩れる脳を抱きしめて』
- 『十角館の殺人』
- 『ハサミ男』
- 『悪いものが、来ませんように』
- 『リバース』
- 『向日葵の咲かない夏』
- 『カラスの親指』
- 『おしまいの日』
- 『地球星人』
- 『まほり』
- 『新世界より』
- 『星を継ぐもの』