ひだまりさん。が よんだ小説の中から 特に面白かった本をピックアップしました。
ミステリー&ホラー、ファンタジー、古典、SF・・・と、15冊を厳選! どれも逸品で読み出すと止まらなくなる本ばかりです。
まずはミステリー&ホラー部門から紹介します。
もくじ
絶品!ミステリー&ホラー5選
ミステリーから3作品、ホラーでは著者を1人ピックアップして2作品をご紹介します!
ドキドキが止まらない!最高のミステリー小説
『22年目の告白―私が殺人犯です―』浜口倫太郎
本の評価
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映画にもなりました『22年目の告白』です。時効が成立した連続殺人事件の告白本。果たしてそれは出版されるべきなのか―。
藤原竜也さんが美しく理知的な殺人犯を演じています。映画は見ていないのですが 一気読みでした。内容も面白いことながら、
まさに映画向きの作品です。これからどうなるの?と 最後まで気が抜けず寝不足必須でした。意外にもラストはほっこりした気持ちになります。
『三月は深き紅の淵を』恩田陸
本の評価
おすすめ
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『蜜蜂と遠雷』で直木賞を受賞した恩田陸さんの過去作『三月は深き紅の淵を』です。赤い表紙が素敵ですね。幻の1冊の本をめぐる短編集。
『蜜蜂と遠雷』よりも恩田陸らしい・・・というと少し語弊があるかもしれませんが、印象に残っている物語です。「読書」 が日常にある安心感のような気持ちを味わえます。
そして 「三月は深き紅の淵を」 を読んでいるのに、それを読みたくなってしまうような不思議な感覚・・・。これだから読書はやめられません!!
『殺人症候群』貫井徳郎
本の評価
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サクサク
貫井徳郎さんの症候群シリーズ『失踪症候群』『誘拐症候群』に続き3作目になります。『殺人症候群』だけがずば抜けて衝撃作でした。
・・・正直、この本をピックアップするか迷ったのですが、1度よんで忘れられないくらいの衝撃を受けたのは確かです。
テーマは 「復讐の是非」 です。かなりヘビーな物語なので好き嫌いは分かれるかもしれません。
「復讐」は正義か悪か・・・。殺人者の末路までもがしっかりと描かれており、読み応えがありました。・・・と同時に嫌悪感もわきあがり、なんとも言えない複雑な気持ちを味わえます。
続きましてホラー部門から作家さんを1人ピックアップしました。
貴志祐介のホラー小説が怖すぎる!!
貴志祐介さんの小説が好きです。
独特の世界観と止まらない面白さがあります。イチオシなのが『新世界より』。SF・ホラー長編ですが 間違いなくハマります。今日はそれに続きオススメな2作品を紹介したいと思います。
『クリムゾンの迷宮』貴志祐介
本の評価
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サクサク
とてもスリリングで怖いのですが、読み始めると面白くて止まらなかったです。ドラクエなどのロールプレイングゲームをしているような感覚が味わえました。
目が覚めて見知らぬ場所にいたら? そして過酷なゼロサムゲームが始まるのです。・・・想像するとゾッとする。でもこのドキドキ感がクセになります。
『悪の教典』貴志祐介
本の評価
おすすめ
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貴志祐介さんのホラーと言えば『黒い家』、そして本作『悪の教典』は外せません。背筋も凍るサイコパスの恐怖を描いた物語です。
印象的だったのは 高校英語教師・蓮実聖司の好印象ぶりです。身構えて読んでいたら肩透かしをくらいました。・・・さ、爽やか。
油断していると途中からそのサイコパスぶりが発揮されます。後半は怖すぎて夜に読めませんでした。
・・・以上がおすすめのミステリー&ホラー小説でした。ブログを書きながら怖さがぶり返してきましたので、次はファンタジーとほっこりする小説を紹介します。
思わずほっこり、泣ける小説3選
『かがみの孤城』辻村深月
本の評価
おすすめ
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レビューの評価を★でつけていたら満点になってしまいました。でも間違いなく本書は傑作です!!夢中で読みました。
ジャンルはファンタジーです。何らかの理由で学校に行けなくなった子どもたちが集まる孤城。そこにはオオカミのお面をつけた女の子がいて・・・。
辻村深月さんは子ども心を描くのが上手いなと思います。不登校の理由はさまざまですが、孤立した子どもたちが打ち解け、助け合うシーンは 心がなごみます。最後は圧巻でした。・・・泣けます。
辻村さんは 伏線の回収も抜群にうまい。良書でした。
『カラフル』森絵都
本の評価
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言わずと知れた名作、森絵都さんの『カラフル』です。児童文学から1冊ピックアップしました。軽く読めますが、しっかりと心に響くものがあります。
1度死んだハズの男の子が他人の体にホームステイして、世界にあふれている愛を実感する物語です。
自分の視野が狭いと なかなか優しさに気づかなかったりしますが、世界はそれであふれているんです。愛したり憎んだり人はさまざまな感情を持っています。
この1冊には たくさんの 「学び」 と 「愛」 が 詰まっています。心が疲れたときに読んでみてはいかがでしょうか。
『東京すみっこごはん』成田名璃子
本の評価
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東京にひっそりとあるご飯屋さん。そこは他人同士が使う共同台所でした。
ちょっと風変りなご飯屋さんには さまざまな人たちがやって来ます。イジメに悩む女子高生、婚活に励むOL、人生を見失ったタイ人・・・。
食を通して人の優しさが実感できる物語でした。
温かいごはんには 作り手のたくさんの愛情が詰まっているんですね。・・・だから美味しい。この小説を読んでいると、明日の自分は今日の自分よりマシなんじゃないかと前向きになれる気がしました。
ポロポロと泣けてきます。良書です。
・・・心が和んだところで、次は昔から読み継がれている名作です。
読み継がれている名作2選
最近よんだ三島由紀夫さんの1冊と、古典から1冊をピックアップしました。
三島由紀夫が描く皮肉とユーモア
『命売ります』三島由紀夫
本の評価
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サクサク
突然 生きるのに疲れて自殺未遂をした羽仁男は 命を売ろうとします。
なんとなく堅苦しいイメージがあった三島由紀夫ですが、それが吹き飛んでしまいました。ユーモアたっぷりで読みやすい!!そしてスリリングです。
命を売ろうとするも売れず、死ぬのが怖くなったときには命を狙われる・・・。著者の皮肉を存分に感じた物語でした。羽仁男の死生観や心の移り変わりが興味深かったです。
これはオススメです。
栄華から没落へ『平家物語』
『平家物語』古川日出男 (訳)
本の評価
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サクサク
誰もが1度はふれたことがあるのではないでしょうか。『平家物語』です。敦盛の最期や、弓の名手・那須与一などは 学校の教科書にも掲載されていますよね。
本書は800ページ越え、平清盛をはじめ平家の栄華から没落までを描いたものになっています。結論から言うと かなり面白かったです。
建礼門院、安徳天皇、平敦盛・・・、それから源氏サイドから源義経、木曾義仲・・・。源平時代に生きていた さまざまな人々が登場します。
決して読みやすくはないのですが、そこには人間ドラマが描かれていて・・・。特に安徳天皇の入水、平家が滅びても細々と生きる建礼門院のシーンは ジーンとしました。
平家物語が親しまれるのは人間の弱さがそのまま描かれているからなんだと実感します。興味がありましたら読んでみてください。
続きまして SF部門に移りたいと思います。
夢が広がるSFワールド5選
SFジャンルから3作品と、ひだまりさん。がハマっている1人の作家さんをピックアップして2作品をご紹介します。
一気読み必須!!面白いSF小説
『クラインの壺』岡嶋二人
本の評価
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サクサク
面白かったです。バーチャルリアリティ・システム制作で仮想世界を体験することになった主人公が、思いもよらない体験をすることになる・・・。ゲーム好きな人は まず楽しめるのではないかと。
こういう小説につきものの、バーチャルかリアルかわからなくなる恐怖。それを存分に味わえます。「クラインの壺」 とはなかなかピッタリのタイトルですね。
この小説を読んでいたら、仮想も現実も裏表一体なんじゃないかという気がしました。
『タイムマシンでは、行けない明日』畑野智美
本の評価
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サクサク
もう一度 会いたい!好きになった女の子を救うため、タイムマシンに乗って “あの日” に行く主人公のほろ苦ストーリー。
展開には少し混乱しましたが、なるほどこういうのもアリなんだなと新鮮な感じがしました。今までにはない小説ですね。それが面白くてどんどん読めてしまいます。
もしもタイムマシンがあったら? ・・・と想像するのが楽しくなりました。
『タイム・リープ あしたはきのう』高畑京一郎
本の評価
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サクサク
時間を扱ったSF小説です。これはかなりレベルが高い本でした。括りではラノベになるのですが、それに留まらない面白さがありました。本格的なSF小説と言っても良いくらいです。
伏線の回収が素晴らしく上手いんです。ひとつひとつがパズルのピースのような感じで、最後にはそれがすべてピタっと収まるのには脱帽でした。とにかく1度読んでみてほしい小説です。
SF小説は夢があって面白いですよね。本格SF小説と言えば、ホーガンの『星を継ぐもの』もイチオシです。

最後に SF部門から1人、作家さんをピックアップしました。
上田早夕里が描く驚異の世界がここに!
今年に入って初めて読んだ、ひだまりさん。が ハマっている作家さんです。特にオススメの2冊をご紹介します。
『夢みる葦笛』上田 早夕里
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サクサク
上田さんのSF小説は 世界観が半端なく素晴らしいです。『夢みる葦笛』は 10編からなる短編集ですが、どれもがレベルが高く完璧。
人工知性、異生物、パラレルワールド・・・。美味しいとこどりした小説でした。少しホラー感がありヒヤリとしますが、どのお話も長編で読みたくなります。
人間と人工知性、果たして怪物はどちらか? よみ終わったあとに心がズシンときました。文句なしにオススメの1冊です。
『華竜の宮』上田 早夕里
本の評価
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サクサク
海洋SF小説『華竜の宮』です。舞台はホットプルームにより陸地の大半が水没した世界。そして迫り来る新たな大異変―。果たして人類の運命は?
こちらはかなりの長編です。『華竜の宮』に続き『深紅の碑文』と続いていくのですが、とても面白いです。海で暮らしやすくするために人間を改変した海上民、陸地で暮らす陸上民との壮絶な争いが描かれていました。
やはり上田さんの描く世界観が半端ない!!と、改めて思いました。
終わりに・・・
15冊ほど紹介しましたが、どれもが面白く一気読みしてしまう作品でした。ぜひ読書の参考にして頂けたらなと思います。
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