何度読んでも面白い本|おすすめ!くり返し読みたくなる小説
何度読んでも面白い小説
小説ばかり読んでいる私が、好きすぎて何度も読み返している本をご紹介します。
- SF&ファンタジー小説
- ミステリー小説
- 恋愛小説
- ホラー小説
好きな本や、本の世界に浸るのが楽しすぎて、同じ本を何度も読み返してしまう・・・。そんな経験はありませんか?
新しく読む本は多数あるけど、そんな中で繰り返し何度も読んでいる小説があります。
ジャンル別に紹介してるよ。読書の参考にどうぞ。
SF・ファンタジー小説|どっぷりハマる世界観
まずは SF・ファンタジー。世界観にどっぷりハマれる魅力がある小説です。
面白すぎた。
『新世界より』貴志祐介
長編SFミステリー
子供たちは、大人になるために「呪力」を手に入れなければならない。一見のどかに見える学校で、子供たちは徹底的に管理されていた。いつわりの共同体が隠しているものとは―。何も知らず育った子供たちに、悪夢が襲いかかる。
『新世界より』は 1000年後の日本を舞台とした物語。呪力という特殊な力を持った人々が登場します。サイコキネシスのような一種の超能力ですね。貴志祐介さんの小説の中ではダントツの面白さでした。
長編だけど、面白すぎて長さは気にならなかったよ。
『夢みる葦笛』上田早夕里
10編のSF短編集
妖しくも宝石のごとく魅力を放つ珠玉の傑作短編集。人工知性、地下都市、パラレルワールド、人の夢―。想像を超える全10編を収録。
重厚な世界観が素晴らしい10編の物語。1冊で、SF、ホラー、ファンタジー、パラレルワールド、すべてが味わえるのも魅力でした。どちらかと言うとホラーよりのSF小説。
短編集なので読みやすかった。
『図書館の魔女』高田大介
言葉のファンタジー
ある日キリヒトは 図書館の魔女・マツリカに仕えることになった。「ことば」 を操る彼女は 自分の声を持たない少女だった―。
『図書館の魔女』は「ことば」がテーマの物語ですが、主人公のマツリカは声を持ちません。「伝える」手段は手話と指話でした。でも彼女が紡ぐ言葉によって、世界の情勢が変わっていく・・・。重厚な雰囲気がたまらなく良いんですよね。
長編だけど、読むのが楽しくて何度も読んでる小説。
『月の船でゆく』長野まゆみ
ファンタジー小説
ジャスが出会った不思議な少年・ティコ。彼は父親を探しに月から来たという。切なくも美しいファンタジー小説。
学生の頃に初めて読んだ長野まゆみさんの小説。不思議な雰囲気が好きで繰り返し読んでいます。人間であるかのように描かれた猫たちや、挿絵も素敵でした。共存している感じが良いんですよね。
ちょっぴり切ないけど、好きな物語。
ミステリー小説|ドキドキの展開と魅力的な登場人物
続きましてミステリー小説。ドキドキする展開の面白さもありつつ、登場人物に魅力を感じる本ばかりです。
小説は、登場人物のキャラも大切だよね。
『三月は深き紅の淵を』恩田陸
読書好きにおすすめの1冊
鮫島巧一は趣味が読書という理由で、会社の会長の別宅に二泊三日の招待を受けた。彼を待ち受けていた好事家たちから聞かされたのは、その屋敷内にあるはずだが、十年以上探しても見つからない稀覯本『三月は深き紅の淵を』の話・・・。
恩田陸さん、4つの短編集です。「三月は深き紅の淵を」 という幻の本をめぐる物語。「本を読む」 ということが肯定されている雰囲気が、たまらなく好きで何回も読んでいます。
本の表紙の挿絵も素敵だよね。
『木曜組曲』恩田陸
重松時子は自殺か、それとも・・・
小説家・重松時子が薬物死を遂げてから4年。時子に縁の深い女たちが今年もうぐいす館に集まり、彼女を偲ぶ宴が催された。なごやかな会話は 謎のメッセージをきっかけに、いつしか告発と告白の嵐に飲み込まれて・・・。
一筋縄ではいかないキャラと独特の心理描写がツボにハマった小説。みんな物書きや編集者など、本に関係している仕事についているのが興味深くて空気感が好きです。同じ空間で、おのおの好きな本を読んでいるとか・・・。
しっかりミステリーだから楽しめるよ。
『模倣犯』宮部みゆき
長編ミステリー小説
公園のゴミ箱から発見された女性の右腕。それは「人間狩り」という快楽に憑かれた犯人からの宣戦布告だった。比類なき知能犯の狂気に立ち向かう第一発見者の少年と孫娘を殺された老人、2人を待ち受ける運命とは?
『模倣犯』は長編小説ですが、面白くて読むのを止められなくなります。犯人を追いつめる側、犯人側の心理描写が描かれていて面白いんですよね。
宮部みゆきさんの長編小説にハズレなし。
『幻夏』太田愛
シリーズ2作目
12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して姿を消した。23年後、刑事となった相馬は、少女失踪事件の現場で同じ印を発見する。相馬の胸に消えた親友の言葉が蘇る。「俺の父親、ヒトゴロシなんだ」あの夏、本当は何が起こっていたのか。今、何が起ころうとしているのか。人が犯した罪は、正しく裁かれ、正しく償われるのか?
太田愛さん『幻夏』は、『犯罪者』に続く、鑓水、相馬、修司のトリオシリーズ2作目です。テーマは「冤罪」。切なさに号泣しました。苦味が残るけど面白さは抜群。太田愛さんはドラマ『相棒』の脚本を手掛けた人です。
どおりで、面白いわけだ。
東野圭吾ミステリー|名作3作品
ミステリー小説と言えば、彼を忘れてはいけません。・・・そうです、東野圭吾さんです。
東野さんの小説は読みやすいのも魅力。繰り返し読んでも面白い。ストーリーを知っているのに面白い。
これを読まなきゃ東野圭吾は語れない!名作3つだよ。
『手紙』
加害者の家族を描いた物語
月に一度、強盗殺人の罪で服役中の兄・剛志から 弟・直貴のもとに手紙が届く。しかし、ことある事に「強盗殺人犯の弟」というレッテルをはられ・・・。
映画にもなりました『手紙』です。この物語を読んで、いろんなことを考えました。犯罪を犯すということはどういうことか。本人だけではなく被害者はもちろんのこと、加害者の周りの人の人生までも狂わせてしまうんですよね。
苦味があって深い・・・。
『流星の絆』
涙があふれる衝撃の真相
両親を惨殺されてから、14年後。3兄妹は助け合いながら生きていた。そんなある時、妹・静奈は資格詐欺に引っかかり・・・。
東野圭吾さんの小説ではダントツ好きな物語です。繰り返し何度も読みました。『流星の絆』は 兄弟の絆と愛をテーマとしています。でもしっかりミステリーで、衝撃な展開でした。
東野さんが描く3兄妹が好き。
『白夜行』
東野圭吾の名作
大阪にある廃墟ビルで発見された男は、質屋を営む桐原亮司の父親だった。やがて事件は迷宮入りする。
映画・ドラマにもなりました『白夜行』。東野圭吾さんの名作・・・と言っても過言ではないくらいの小説。この作品を抜きにして東野圭吾は語れません!小説では、雪穂と亮司の心情が全く描かれていないんですよね。
ここまで登場人物の心情を理解しようと思った小説は、他にはないかも。
恋愛小説の女王・江國香織の小説
恋愛小説・・・と言えば、江國香織さんです。学生の頃にハマって読み漁りました。その中で、今でも繰り返し読んでいる本はこちらです。
江國さんが紡ぐ言葉が好きだよ。
『きらきらひかる』
まじりけのない恋愛小説
私たちは10日前に結婚した。しかし、私たちの結婚について説明するのは、おそろしくやっかいである―。笑子はアル中、睦月はホモで恋人あり。そんな2人は全てを許し合って結婚した、筈だったのだが・・・。ちょっとかわった夫婦の日常を描いた物語。
『きらきらひかる』は人を愛するということを全力で描いた小説。感情をまっすぐ純粋に描いているから心に響くんですよね。主人公は、アル中の妻とホモの夫。・・・なかなか凄い設定ですが、痛々しいくらいに愛情を感じました。
ここに出てくる登場人物たちは、みんな純粋だ。
『落下する夕方』
温かで切ない物語
同棲相手が家を出ていった。生気を失った抜け殻のような梨果の元に現れたのは、彼の新しい恋人・華子だった―。
『落下する夕方』を初めて読んだのは学生の頃でした。それ以降、ふとしたときに思い出す小説。江國さんが描く女性が可愛いんですよね。登場人物の華子の魅力に魅せられました。華子が好きすぎて、江國さんの他の小説でも彼女を考えながら読んでしまうくらいに。
自由奔放で魅力的な女性なんだ。
『デューク』
飼い主とペットの温かな物語
愛犬・デュークが死んだ。悲しみにくれる主人公が出会ったのは・・・。『つめたいよるに』より。
短編集『つめたいよるに』の「デューク」は、何度読んでも泣いてしまう。センター試験に全文が掲載され、試験の最中なのに泣き出してしまった人たちがいたと話題になりましたね。・・・その気持ちがわかります。飼い主とデュークの深い愛情を感じました。
ほろ苦だけど、心温まる物語。
ホラー小説|ピリッとした怖さにハマる
最後にホラー小説です。ファンタジーよりのホラーと、一度読んだら忘れられない衝撃・・・。2作品を繰り返し読んでいます。
ぼくも好きだー!!
『夜市』恒川光太郎
今宵、どこかで 「夜市」 が開かれる
裕司から「夜市にいかないか」と誘われた大学生のいずみ。小学生のころに夜市を訪れた裕司は、弟と引き換えに「野球の才能」を買ったのだという。そのことをずっと後悔していた。そして今夜、弟を買い戻すために夜市を訪れたのだった―。
ホラーだけどファンタジーよりの「夜市」と「風の古道」が収められた中編2つ。どちらも好きで、繰り返し読んでいます。恒川光太郎さんの不思議で美しい世界観が好き。哀愁を感じるんですよね。
宮崎駿さんのアニメに近い雰囲気だよ。
『ひとめあなたに・・・』新井素子
地球最後の1週間!?
ある日、突然、恋人から別れを告げられた圭子。そして 「地球に隕石が衝突する」 という報道が流れた。圭子は彼に会いに 徒歩で練馬から鎌倉へ。道中、狂った様々な人たちと出会うのだった・・・。
新井素子さんの衝撃作。一度読んだら忘れられません。隕石が地球にぶつかって滅びるまでの1週間。SFですが、これはホラーです。「チャイニーズスープ」 の章がインパクト強すぎました。※シチューの日は読んではいけません。
面白くて何度読んだことか。・・・それでも和らがない怖さ。
好きすぎて何度も読み返している本、まとめ
繰り返し読んでも面白い、おすすめ小説でした。紹介した本はこちらです。
- 『新世界より』
- 『夢みる葦笛』
- 『図書館の魔女』
- 『月の船でゆく』
- 『三月は深き紅の淵を』
- 『木曜組曲』
- 『模倣犯』
- 『幻夏』
- 『手紙』
- 『流星の絆』
- 『白夜行』
- 『きらきらひかる』
- 『落下する夕方』
- 『デューク』
- 『夜市』
- 『ひとめあなたに・・・』