面白いから読んでみて!SF小説おすすめ|初心者にも読みやすい短編からハード長編まで
面白いから読もう!
おすすめSF小説
小説好きの私が面白かったSF小説を厳選。実際に読んでみて読みやすいSF小説からハードSF小説までをご紹介します。
- 読みやすい日本のSF小説|初心者向け
- ホラーSF小説|ヒヤリとしたい時におすすめ
- 海外ハードSF小説|ガッツリ読みたい時におすすめ
ぜひ読んでみてね。
読みやすい日本のSF小説|初心者にもおすすめ
まずは初心者にもオススメ!読みやすいSF小説です。
『タイム・リープ あしたはきのう』高畑京一郎
あしたはきのう、かもしれない
高校に通う鹿島翔香は ふしぎな出来事に遭遇する。昨日の記憶が全くないのだった。彼女は不安に思いながらも 若松和彦に相談するが・・・。
ラノベなので読みやすい。でもタイムリープを扱った時間SFとしてレベルが高い小説です。夢中で読みました。伏線の回収が素晴らしい。矛盾がないんです。
高畑京一郎さん、天才。
『know』野崎まど
世界が変わる4日間
2081年の日本。情報があふれる社会で人造の脳葉 “電子葉” の移植が義務化されていた。情報庁の官僚、御野・連レルは、行方不明の恩師である道終・常イチが残した暗号により、ひとりの少女と出会う。世界が変わる4日間が始まった―。
超情報化社会で 「電子葉」 を埋め込むことを義務化された世界。未来の日本が舞台です。人は 「知ること」 に対してどこまでもどん欲。人間の心理をついていて深い物語でした。
「生きること」 と 「知ること」 について考えたくなった。
『声の網』星新一
すべてを監視しているのは!?
「電話」と「機械」に依存した社会。ある日、メロン・マンションの民芸品店に電話がかかってきて・・・。
読みやすい星新一さんのSF小説。『声の網』で描かれているのは情報があふれるネット社会。近未来を予想したかのような光景に感心しつつもヒヤリとしました。私的情報を預けておけるジュピター情報銀行が面白くて良いです。
星さんの長編SF。
『旅のラゴス』筒井康隆
SFをまじえた現代とは違う世界
超能力を得た人々がいる世界で、ラゴスは旅を続ける。彼はなぜ生涯をかけてまで旅をするのか―。
1人の男が「旅」を通して知識や経験を積んでゆく物語です。移転、壁抜け、読心力・・・。ガチガチのSFではないので読みやすい。ジブリ映画に出てきそうな世界観が魅力です。時間の流れを感じる小説でした。
面白いとクチコミで話題になったSF小説。
『なめらかな世界と、その敵』伴名練
斬新なSF世界観
いくつもの並行世界を行き来する少女たちの1度きりの青春を描いた表題作。ソ連とアメリカの超高度人工知能がせめぎあう改変歴史ドラマ「シンギュラリティ・ソヴィエト」。未曾有の災害に巻き込まれた新幹線の乗客たちをめぐる書き下ろし「ひかりより速く、ゆるやかに」など全6篇。
【短編集】6つのSF短編集です。表題作 「なめらかな世界と、その敵」 は スマホのスワイプのように次々と切り替わる世界観が斬新で圧倒されました。青春ストーリーで読みやすいです。
一緒に収められている 「ひかりより速く、ゆるやかに」 もオススメ!
ヒヤリとするホラーSF小説|長編から短編まで
普通のSF小説に飽きたらこちら。ヒヤリとするのがクセになる!? ホラーよりのSF小説です。
ピリッとした怖さがあるのが魅力。
『華竜の宮』上田早夕里
多くの陸地が水没した25世紀
25世紀、大多数の陸地が水没した世界―。そこで暮らす人々は、陸上民と海上民に別れて暮らしていた。外交官である青澄誠司は、彼らの対立の仲裁に奮闘していた。その頃、この星に試練が再びおこることが発覚し・・・。
【超長編】大半の陸地が水没した世界で繰り広げられる海洋SF。人類は滅びる運命なのか。上田早夕里さんの小説は世界観が完璧に素晴らしいです。壮大でした。
短編『魚舟・獣舟』にも『華竜の宮』の舞台が描かれているよ。
『夢みる葦笛』上田早夕里
驚異の世界がここに!
妖しくも宝石のごとく魅力を放つ珠玉の傑作短編集。人工知性、地下都市、パラレルワールド、人の夢―。想像を超える全10編を収録。
【短編】同じく上田早夕里さんの小説。こちらは10編の短編集です。どれもが完璧ですごい。長編で読みたくなるくらいでした。1冊でSF、ホラー、ファンタジー、パラレルワールドのすべてが味わえます。
「プテロス」 が1番好き。
『リピート』乾くるみ
もしも人生をやり直せるとしたら
始まりは 地震を予知した1本の電話だった。風間が指定した日時に、きっちり地震がおきたのだ。彼は未来を知っていると言うが・・・。
10ヶ月前に戻って人生をやり直したら、仲間が次々と死んでいく・・・。時間SF+ミステリー小説です。結末は衝撃の展開で一気に読みました。ドラマ化もされていますが、小説もオススメ。
スリリングだった。
『新世界より』貴志祐介
呪力は神の力か、それとも
子供たちは、大人になるために「呪力」を手に入れなければならない。一見のどかに見える学校で、子供たちは徹底的に管理されていた。いつわりの共同体が隠しているものとは―。何も知らず育った子供たちに、悪夢が襲いかかる。
【超長編】文庫本で上中下巻の長編SFホラーです。貴志祐介さんの本の中ではダントツ面白かった小説でした。舞台は1000年後の日本。呪力という不思議な力が芽生えた子供たちが、ひとり、またひとりと消えていく―。
アニメも面白かったよ。
『チグリスとユーフラテス』新井素子
最後の子ども・ルナの運命は―
惑星ナインへ移住した人々。彼らは人工子宮を繰り返すことで繁栄したが、衰退の一途をたどる。ついに最後の子供、ルナが誕生した―。
【長編】惑星ナインに移住して、とうとう最後の子どもが生まれてしまった。やがて1人になったルナは、コールドスリープから人々を目覚めさせ始め・・・。SFながら生きる意味を深く追求した物語です。
永遠の子供でいなければいけなかったルナ。ラストは救われた。
『秋の牢獄』恒川光太郎
この日に終わりはあるのか―?
11月7日水曜日。女子大生の藍は秋のその日を何度もくり返している。何をしても、どこに行っても、朝になれば全てがリセットされ、再び11月7日が始まるのだった。このくり返しに終わりは来るのか。
【短編】3つの短編集。表題作 「秋の牢獄」 は時間を扱ったSF小説です。ループする時間の中に楽しさと怖さがありました。恒川さんならではの美しい世界観に魅了されます。
怖いけど、引き込まれたくなる魅力がある。
『虐殺器官』伊藤計劃
ゼロ年代最高のフィクション
9・11以降の、“テロとの戦い”は転機を迎えていた。先進諸国は徹底的な管理体制に移行してテロを一掃したが、後進諸国では内戦や大規模虐殺が急激に増加していた。米軍大尉クラヴィス・シェパードは、その混乱の陰に常に存在が囁かれる謎の男、ジョン・ポールを追ってチェコへと向かう・・・。
今は亡き伊藤計劃さんのSF小説です。もう新作が読めないのがとても残念。心に刺さる描写、物語の世界に一気に引き込まれました。『虐殺器官』後の世界が『ハーモニー』へと続いていきます。
『虐殺器官』を読んだら『ハーモニー』おすすめ!
【名作】海外ハードSF小説|ガッツリ読みたい時におすすめ
ラストは名作・ハードSF小説。海外作品から選びました。ガッツリ読みたい時はこちらの2冊!!
めちゃめちゃオススメ!
『星を継ぐもの』ジェイムズ・P・ホーガン
本格SF小説!
月面調査員が真紅の宇宙服をまとった死体を発見した。綿密な調査の結果、この死体は何と死後五万年を経過していることがわかった。果たして現生人類とのつながりはいかなるものなのか。やがて木星の衛星ガニメデで地球のものではない宇宙船の残骸が発見され・・・。
【超長編】ここまで本格的で面白いSF小説は読んだことがありません。大いなる謎を一緒に解き明かすドキドキ感が味わえます。物語なのにリアリティがあって最後は驚愕。めちゃくちゃ面白かったです。
絶対ラストまで読んで。この小説の面白さは最後にあるよ。
『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』フィリップ・K・ディック
映画『ブレードランナー』原作
第三次大戦後、放射能灰に汚された地球では 生きた動物を持っているかどうかが地位の象徴になっていた。人工の電気羊しかもっていないリックは、本物の動物を手に入れるため、火星から逃亡してきたアンドロイドの首にかけられた莫大な懸賞金を狙って、決死の狩りをはじめる。
『ブレードランナー』の原作ですが、映画とはまた違うようですね。テーマはアンドロイドと人間。2つの違いを考えたくなりました。アンドロイドを通して人間の本質に迫った小説です。
上手く共存できる社会がくると良いな。
おすすめSF小説まとめ
読みやすいSF小説から、ハードSF小説までを紹介しました。どれも面白かったのでおすすめです。
- 『タイム・リープ あしたはきのう』高畑京一郎
- 『know』野崎まど
- 『声の網』星新一
- 『旅のラゴス』筒井康隆
- 『なめらかな世界と、その敵』伴名練
- 『華竜の宮』上田早夕里
- 『夢みる葦笛』上田早夕里
- 『リピート』乾くるみ
- 『新世界より』貴志祐介
- 『チグリスとユーフラテス』新井素子
- 『秋の牢獄』恒川光太郎
- 『虐殺器官』伊藤計劃
- 『星を継ぐもの』ジェイムズ・P・ホーガン
- 『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』フィリップ・K・ディック