2人の行く末は―。
東野圭吾さん『白夜行』感想です。大好きな小説を再読しました。
『白夜行』あらすじ
東野圭吾さんイチオシ小説。
本の評価
おすすめ
かんどう
いがいさ
サクサク
【あらすじ】
大阪にある廃墟ビルで発見された男は、質屋を営む桐原亮司の父親だった。やがて事件は迷宮入りする。
『白夜行』感想
ドラマや映画にもなった『白夜行』
堀北真希さんが出ている映画を見て、本も読みたくなり再読。心にズシっときます。何度読んでも悲しくやるせない気持ちが残る物語です。
『白夜行』は 東野圭吾さんが好きな方はもちろん、本を読まない人も知っているひとが多いですね。
好き嫌いはあるかもしれませんが、この作品を抜きにして東野圭吾は語れないくらい心を打たれる小説です。
『白夜行』は雪穂と亮司の心情が全く描かれていません。
想像しながら読んでいきました。・・・そこも凄いところです。2人が会っている場面も全くなく、接点もないように見える。でも確実に共存しながら生きている。
ほとんど第三者の視点で描かれていました。亮司と雪穂の心情が描かれていない分、不気味な感じもありつつ物語は進行していきます。
雪穂のお店『R & Y』。亮司 & 雪穂 です。
初めて読んだ時は そのショップ名を見てほっとした記憶があります。雪穂にとっての亮司の存在がそれに表れているんだなと思って・・・。
亮司は警察にバレることがあったなら全てを一人で被る覚悟があったのでしょうね。
雪穂に対しての償い。そして愛するゆえのもの。
背筋がヒヤリとしました。亮司のことを理解し想っての言葉だと信じたいです。
雪穂の人生もそうですが 亮司の人生を思うと心が沈みます。もっと違う生き方があったのではないか・・・と。
本当にこの小説はすごいです。すごいという言葉では足りないほど。ここまで登場人物の心情を理解しようと思った小説は他にはありません。
ドラマにもなり映画にもなった理由がよくわかります。
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