- 綾辻行人さんの小説『十角館の殺人』あらすじと感想
- 「十角館」 で繰り広げられる殺人劇
- 死者からの告発文
- 犯人の動機
- 『十角館の殺人』の魅力
少しだけネタバレあります
このトリック、見破れるのか?
綾辻行人さんの小説『十角館の殺人』感想です。「館」 シリーズは学生のころ何冊か読んでいるのですが再読しました。内容、全く覚えていなかったー。犯人が分かったところで声をあげてしまいました。
『十角館の殺人』あらすじ
このトリック、見破れるのか?
本の評価
おすすめ
かんどう
いがいさ
サクサク
【あらすじ】
大学ミステリ研のメンバーが訪れたのは、十角形の館がある孤島・角島。やがてそこで壮絶な殺人劇が繰り広げられる・・・。犯人は誰なのか?
『十角館の殺人』感想
『十角館の殺人』は アガサ・クリスティ『そして誰もいなくなった』のオマージュ的な作品。
大学ミステリ研の7人が訪れた角島 「十角館」 で壮絶な殺人劇が繰り広げられます。
「十角館」 で繰り広げられる殺人劇

「十角館」 を訪れる登場人物は7人です。
- エラリイ
- ルルウ
- ポウ
- ヴァン
- カー
- アガサ
- オルツィ
・・・カタカナ。でも彼らはれっきとした日本人で、お互いをあだ名で呼んでいるんです。
最後になると、なるほどと納得してしまうのですが。してやられた感 満載でした。
外部と連絡が取れない状態の角島 「十角館」 で、彼らは数日を過ごす。次々と起こる殺人が怖かったです。
第1の殺人が行われ、犯人も動機も分からない状態で友だちを疑う。ギリギリの精神状態ですね。
内部犯か? それとも外部犯か?
一気読みでした。
死者からの告発文
面白いと思うのは、島に行った7人と並行して本土で繰り広げられる推理劇も描かれているところです。
元ミステリー研の江南のところに1通の告発文が届きます。差出人は中村青司。「十角館」 を建ててそこに住み、事件を起こして死んだはずの人です。
江南は、島田、守須とともに過去の事件について調べ始めるのですが・・・。
島と本土とが交互に描かれているから恐怖が和らぐというか、そこまで怖さを感じずに読むことができました。程よいバランスですね。
そして最後には全てが繋がる。スッキリします。
犯人の動機

犯人の動機は 「復讐」 ・・・ということなんでしょうね。唯一、違和感を感じてしまったところです。
6人を殺す動機としては、弱いんでないかなと思いました。こんなことで?・・・というかんじです。
華麗なトリックに騙される
『十角館の殺人』の1番の魅力は 華麗なトリックに騙されること。
犯人が分かった瞬間、思わず声をあげてしまう人、多いと思うんです。ページを戻って確認したくなる。衝撃を受けました。
それから 「十角館」 という文字どおりの十角形の館というのもミステリー感があって面白いですよね。これも魅力。
他の 「館」 シリーズも読みたくなります。
学生の頃に読んだとき、「館」 シリーズのどれか忘れたのですが、グロい描写があって読むのをやめたんですよね。
こちらもオススメ



