ミステリー・サスペンス

『ヒートアップ』あらすじ・ネタバレ感想文「ヒート」の恐怖再び!どんでん返しの結末|中山七里

ヒートアップ
この記事に書かれていること
  • 『ヒートアップ』あらすじと感想文
  • 悪魔のクスリ
  • 麻薬取締官とヤクザの異色コンビ
  • 「ヒート」 汚染の恐怖
  • どんでん返しの結末

少しだけネタバレあります。

人間兵器に変えてしまうクスリ!?

中山七里さんの小説『ヒートアップ』あらすじと感想文です。前作『魔女は甦る』に続き、麻薬 「ヒート」 を扱った物語。面白くて止まらずに一気に読みました。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
七里さんが描く登場人物が好き。

渡瀬刑事&古手川刑事は出てこなかったけど、前作でちょこっと登場した七尾さんが主人公です。七尾さんともう1人、ヤクザの山崎が良い味出してました。

『魔女は甦る』あらすじ・ネタバレ感想文|「ヒート」 の恐怖と驚愕のラスト|中山七里中山七里さんの小説『魔女は甦る』あらすじと感想です。少しだけネタバレあります。脳内麻薬 「ヒート」 の恐怖、桐生隆の過去、リンクする登場人物、結末、続編『ヒートアップ』について書いています。...

『ヒートアップ』あらすじ・評価

麻薬取締官・七尾究一郎

本の評価

おすすめ
かんどう
いがいさ
サクサク

【あらすじ】
麻薬取締官・七尾究一郎は、持ち前の特異体質と、おとり捜査でナンバーワンの検挙率。非合法ドラッグ 「ヒート」 の捜査をしていた。「ヒート」 は、破壊衝動と攻撃本能を呼び起こし、人間兵器を作り出す悪魔のクスリ。暴力団組員・山崎からヒートの売人・仙道を確保するため手を組まないかと持ちかけられ、行動を共にして一週間。その仙道が殺される。死体の傍に転がっていた鉄パイプからは、七尾の指紋が検出された・・・。

『ヒートアップ』ネタバレ感想文

「ヒート」 の怖さはそのまま。前作も怖かったけど、本作でもヒヤリとしました。

ひつじくん。
ひつじくん。
こんなクスリがあったら怖い。

『魔女は甦る』を先に読んでいたから、「ヒート」 というものがどういう作用を及ぼすものなのか分かっていました。前作みたいなホラー感はなかったけど、やはり怖い。

悪魔のクスリ 「ヒート」

『ヒートアップ』は、麻薬 「ヒート」 をめぐる思惑が交差していました。

ヒートとは

ドイツの製薬会社スタンバーグ社が開発した向精神薬。薬剤が脳髄に達すると、人間の破壊衝動と攻撃本能を呼び起こし、どんな臆病者も人間兵器に変えてしまう。

麻薬取締官・七尾は 撲滅を目指し、宏龍会 (ヤクザ) や中国マフィアは 「ヒート」 を求め、仙道や本田は売りさばき、仙道を殺した犯人は 売人を憎む。

ヒートはただの麻薬じゃなくて兵器だ

ひだまりさん。
ひだまりさん。
まさに悪魔のクスリ。麻薬というより兵器というニュアンスに背筋がヒヤリとする。

「ヒート」 の売人・仙道を追っていた麻薬取締官の七尾。彼の元に宏龍会のヤクザ・山崎が接触します。そしてこの2人がコンビを組むことになる。

まさかの麻取とヤクザのコンビ。

びっくりしますが、これがまた面白いんですよね。七里さんの小説は登場人物が魅力です。

麻薬取締官とヤクザの異色コンビ!?

コンビを組むことになった麻薬取締官・七尾と、宏龍会・山崎。彼らは 「ヒート」 の売人・仙道を追います。

七尾のキャラも良かったけど、山崎のキャラが際立っていました。ヤクザだけど、ヤクザらしからぬ山崎。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
世間では 「悪」 である登場人物だけど、好感が持ててしまう。

悪辣弁護士・御子柴礼司もそうですが、七里さんが描く登場人物は 「悪」 と一括りにできない魅力があります。複雑だけどシリーズを楽しみにしてしまう。

ひつじくん。
ひつじくん。
これも一種の麻薬かも。
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一見サラリーマンに見える山崎に警戒を抱く七尾。でも 「ヒート」 を追ううちにお互いを知り、認め合う描写に心が温まりました。

「あんたを見てると放っておけないんだよ!無鉄砲で無自覚で、はらはらさせられっ放しで……あああっ。本当にあんたときたら!」

無鉄砲な七尾を放っておけないと言う山崎の言葉に胸が熱くなりました。七尾は冷静な部分もある一方で、見ているこちらがハラハラさせられることをやってのける男です。

売人の仙道が何者かに殺され、その罪を被せられた七尾。護送車を襲い七尾を救い出した山崎。

彼らは身を隠すために、「ヒート」 に汚染された地へ向かいます。

「ヒート」 汚染の恐怖|凶暴化する動物たち

前作『魔女は甦る』では薬を蓄積させたカラスが、そして本作では犬が描かれていました。「ヒート」 汚染の恐怖です。

「ヒート」 は 体内に蓄積されてしまうんですよね。汚染された土地に生息する動物たちが凶暴化してしまう。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
カラスもめちゃくちゃ怖かったけど、犬も怖い。

それにしても七里さんの小説、不死身キャラ多すぎる・・・。古手川刑事に槇畑刑事、そして七尾までも不死身キャラでした。

しかも七尾は 麻薬を打っても何ともない特異体質ゆえに、自ら 「ヒート」 を自分に打って犬と戦ってたりします。この描写が怖かったです。

ひつじくん。
ひつじくん。
前作でもカラスが出てきたし、汚染された地に行く展開を読んだときに予感はあったよ・・・。

またもや 「ヒート」 汚染の恐怖を味わうことになりました。

どんでん返しの結末|七尾を陥れたのは意外な人物

仙道を殺害して、七尾を嵌めた人物。最後まで分かりませんでした。全く予想外の犯人です。

前作『魔女は甦る』は ミステリーよりもホラー感が強かったけど、『ヒートアップ』は ミステリー感もあって良かったです。

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どんでん返しな結末を読むと、「あっ、どんでん返しの帝王の小説だった」 と思い至る。うっかりしていて、結末に衝撃がきました。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
「ヒート」 の怖さが際立っていて、どんでん返しがあるかも・・・というのを忘れてた。

さすが七里さんです。最後まで気が抜けませんね。

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ひだまりさん。
ゆるりと本をよんでいます。ミステリー、ホラー、SF、ファンタジー、何でもよみます。ほとんど小説、ときどき絵本。→ 詳しいプロフィールはこちら