ミステリー・サスペンス

『魔女は甦る』あらすじ・ネタバレ感想文|「ヒート」 の恐怖と驚愕のラスト|中山七里

この記事に書かれていること
  • 『魔女は甦る』あらすじと感想文
  • 脳内麻薬 「ヒート」 の恐怖
  • 桐生隆の過去
  • リンクする登場人物
  • ホラーなラスト
  • 『ヒートアップ』について

少しだけネタバレあります。

脳内麻薬 「ヒート」 の恐怖

中山七里さんの小説『魔女は甦る』感想です。・・・カラスが、こ、怖い。ミステリーというよりホラー小説のような読後感。面白かったです。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
七里さんの小説では新鮮だった。

渡瀬刑事と古手川さんも出てきました。たぶん『カエル男』よりも前のお話。渡瀬刑事は相変わらず素敵です。

『魔女は甦る』あらすじ・評価

恐怖と驚愕のラスト!

本の評価

おすすめ
かんどう
いがいさ
サクサク

【あらすじ】
元薬物研究員が勤務地の近くで肉と骨の姿で発見された。埼玉県警の槇畑は捜査を開始。だが会社は 2ヶ月前に閉鎖され、社員も行方が知れない。同時に嬰児誘拐と、繁華街での日本刀による無差別殺人が起こった。真面目な研究員は何故、無惨な姿に成り果てたのか。それぞれの事件は繋がりを見せながら、恐怖と驚愕のラストへ・・・。

『魔女は甦る』ネタバレ感想文

面白くて一気に読みです。後半はミステリーというよりホラー感が強い。今まで読んできた七里さんの小説とは違った味がありました。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
貴志祐介さんのホラーに近い感じ。

「カエル男」 の渡瀬刑事や古手川さんも出てきて嬉しくなります。今回は脇役でしたが。

脳内麻薬 「ヒート」 の恐怖

『魔女は甦る』は、「ヒート」 と呼ばれる脳内麻薬が出てきます。

これがとても怖い・・・。殺された桐生隆の事件を追う中で、この 「ヒート」 が関連していることに気づく。

ヒートを服用すると

「恐怖心と理性の減退、そしてそれに代わる闘争心と破壊衝動の増進。つまり普段は羊みたいにおとなしい人間が一転、手の付けられない野獣に変身して他人に襲いかかる

怖いですね。人間から理性がなくなると動物と一緒になってしまいます。過去に起こった無差別殺人の犯人から、この 「ヒート」 が検出されました。

「ヒート」 を売りさばいていたのはドイツの製薬会社・スタンバーグの社員。日本の研究所で働いていた男、仙道寛人でした。

ひつじくん。
ひつじくん。
殺された桐生も同じ研究所で働いていたんだよね。

そして 「ヒート」 が体内に長く留まるように研究をしていた。

甦った魔女の末裔・桐生隆の過去

殺された桐生隆の過去が悲惨でした。幼少のときに家族を事故で失った桐生。叔母が引き取るも保険金を狙い、彼を殺そうとする・・・。

学校ではイジメの対象になり、唯一、心を許していた愛犬・カールも殺されてしまいます。

人間不信に陥っていた桐生隆という魔女の末裔が、その怨念から人の世に災いを為すような呪いをかけてしまった。

人間不信、人を憎む気持ちが彼を魔女にしてしまった。そして 「ヒート」 という呪い (薬物) を生み出し、結果、嬰児誘拐と無差別殺人が起こる。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
薬物は怖いですね。軽い気持ちで手を出したら大変なことになる。

後悔した桐生は ワクチンを作るために閉鎖した研究所へと向かいますが、そこで殺されてしまいます。それは 魔女狩りのような残忍な殺され方でした。

ひつじくん。
ひつじくん。
七里さんの小説だから、多少のグロは覚悟してた。

リンクする登場人物|渡瀬&古手川

渡瀬刑事だー!!と、嬉しくなりました。でも今回は脇役です。不死身の古手川さんも。

たびたび、七里さんの小説に登場する渡瀬さん。密かに彼のファンなんですよね。『連続殺人鬼 カエル男』に登場します。

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本作『魔女は甦る』では、『カエル男』で渡瀬刑事とコンビだった古手川さんは新人刑事でした。古手川さん、なんだか頼りないけど微笑ましい。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
古手川刑事、成長したんだ。(『カエル男』では)
ひつじくん。
ひつじくん。
『魔女は甦る』は『カエル男』よりも前のお話なんだね。

『魔女は甦る』の登場人物は、過去にトラウマを抱えている人が多かったです。本作の主人公・槇畑刑事や、宮條、被害者の桐生・・・。

様々な人の思いが描かれていて苦味もあり、感情移入しやすかった。人それぞれ 「正義」 があって、それに基づいて行動していました。

ホラーなラスト|カラスの恐怖

ここで描かれているカラスがめちゃくちゃ怖かった・・・。ラストの展開、もはやミステリーを通り越してホラーです。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
こんなカラスがいたら恐ろしい。

カラスと言えば、貴志祐介さんの『悪の教典』を連想しました。サイコパスを扱ったホラー小説。フギンとムギンと名付けたカラスが出てきます。

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それにしても、七里さんは不死身キャラが好きなのかしら?

槇畑刑事の不死身っぷりを見ていると、『カエル男』での古手川刑事の不死身っぷりが思い出されます。ハラハラドキドキの展開でした。

『魔女は甦る』続編『ヒートアップ』

『魔女は甦る』、モヤモヤな終わり方でした。これって続編はあるの? と思い、検索。

脳内麻薬 「ヒート」 を扱った『ヒートアップ』という小説があるのですね。・・・でも、続編という訳ではないようです。「ヒート」 を扱った別のお話。

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ひだまりさん。
ゆるりと本をよんでいます。ミステリー、ホラー、SF、ファンタジー、何でもよみます。ほとんど小説、ときどき絵本。→ 詳しいプロフィールはこちら