ミステリー・サスペンス

『悪徳の輪舞曲 (ロンド)』中山七里【あらすじと感想】悪辣弁護士・御子柴礼司シリーズ4

この記事に書かれていること
  • 中山七里さんの小説『悪徳の輪舞曲』あらすじと感想
  • 悪辣弁護士・御子柴礼司について
  • 母は殺人者なのか?
  • 疑惑
  • 結末について

少しだけネタバレあります。

犯人は、御子柴の母!?

中山七里さんの小説『悪徳の輪舞曲』感想です。悪辣弁護士・御子柴礼司 (みこしばれいじ) シリーズ、『贖罪の奏鳴曲』『追憶の夜想曲』『恩讐の鎮魂曲』に続き4作目。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
大好きなシリーズです。

御子柴さんの家族が登場しました。しかも実の母親が殺人!? ・・・これは気になる。

『悪徳の輪舞曲』あらすじ

最凶の 「どんでん返し」!

本の評価

おすすめ
かんどう
いがいさ
サクサク

【あらすじ】
御子柴弁護士の元に舞い込んだ依頼は、なんと、母・郁美の弁護だった・・・。

『悪徳の輪舞曲』感想

ひだまりさん。
ひだまりさん。
シリーズの魅力は、なんと言っても御子柴礼司、・・・彼にあります。

少年時代に殺人を犯し、「死体配達人」 と世間を騒がした主人公。

少年法のため罰せられず、御子柴礼司と名前を変えて弁護士となりました。彼の悪辣ぶり、最後のどんでん返し、そして贖罪・・・。4冊すべて読みました。

ひつじくん。
ひつじくん。
俳優の谷原章介さんもこのシリーズが好きなようで、「王様のブランチ」 で絶賛していたよ。

今回は今までになく、御子柴の心が揺れ動きます。

彼の家族が登場するからです。御子柴 (かつての園部信一郎) の犯罪によって壊れてしまった家族。母の郁美、妹の梓、自殺した父親・・・。切なくなりました。

母は殺人者なのか?

冷静な御子柴が戸惑う様子が描かれていて 人間味を感じました。

自分が犯した罪により一家がバラバラになっても、謝罪もしなければ冷たく突き放す御子柴。何か思うところがあるんでしょうね。かつてないほど当惑していました。

母、郁美は 本当に再婚した夫を殺めてしまったのか?

郁美は否認していますが、見過ごせない証拠が次々とあがってきます。有罪か無罪か―。

冒頭から郁美が夫を自殺に見せかけて殺害するシーンが描かれているんですよね。やっぱり彼女はクロ? この母にこの子あり・・・ということなのか。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
七里さんのことだから、最後はどんでん返しが待っているんだろうな。

鑑定センターの氏家と御子柴が “犯罪気質の遺伝” について話しているのが印象的でした。

犯罪気質は遺伝するのか。氏家の言葉がさっぱりしていて、心なしかホッとします。

ひつじくん。
ひつじくん。
親がサイコパスだから子もサイコパス、親が殺人気質だから子も・・・なんてことはないよね。

これだけ世の中に犯罪が溢れているから、一歩間違えれば同じふうになるかもしれない・・・という恐怖は常々もっています。

このシリーズを読むと、いろんなことを考えてしまうんですよね。

疑惑

郁美にもうひとつの疑惑が持ち上がります。

御子柴の父が自殺したときの状況と、郁美の再婚相手が自殺した状況が酷似していました。

彼女は 前の夫も今回と同様に自殺に見せかけて殺害していたのか?

悪徳は輪舞曲のように同じ旋律を繰り返すのかー

『悪徳の輪舞曲』とは、このお話にこのタイトル、ぴったりだなと思いました。

真黒に染まった状況を御子柴弁護士はひっくり返すことができるのか。残りページ数も少なくなり、ドキドキが止まらなかったです。

ラストは感動も・・・

ラスト、郁美のことばに泣いてしまいました。

あなたが殺人を犯そうが、世間から怪物と言われようが、お父さんとお母さんはあなたのために必死だった。

家族と縁を切り、まったく切り離して生きてきた御子柴ですが、両親は彼を見捨てていなかったんですね。心が温まると同時に、父親の決断に切なくなりました。

死体配達人・・・。このシリーズを読むと、少年Aの事件を思い出します。

小説だから御子柴にも好感が持てるわけで、実際に極悪非道な犯罪を犯して、少年法で守られて、社会に出てきた人が身近にいたら好感が持てるはずがない。

複雑な心境になりました。

『悪徳の輪舞曲』大どんでん返し、最凶の結末

大どんでん返し、ありました!!

法廷シーンも圧巻なんですよね。ラストのどんでん返しは法廷で繰り広げられます。御子柴礼司の弁論がすごい。

郁美の冒頭の殺害シーンは、なんとなくこういうことかな? と想像ができたのですが、再婚相手の思惑にはビックリしました。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
本当に最凶のどんでん返しだ。(←最強じゃなくて最凶)

御子柴がかつての犯罪を犯さなかったら、今回のことも起きなかったのかな。実父の自殺も。そうであれば郁美も再婚しなかっただろうし。

一つの犯罪がまた犯罪を呼ぶ。その連鎖が恐ろしいと感じました。

早くも次作が楽しみでなりません。過去作も読み返したくなってしまいました。

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ひだまりさん。
ゆるりと本をよんでいます。ミステリー、ホラー、SF、ファンタジー、何でもよみます。ほとんど小説、ときどき絵本。→ 詳しいプロフィールはこちら

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