『連続殺人鬼 カエル男』ネタバレ感想・あらすじ|連続殺人事件の結末|中山七里|ほんのたび。読書感想文とあらすじ

『連続殺人鬼 カエル男』ネタバレ感想・あらすじ|連続殺人事件の結末|中山七里

ひだまりさん。
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この記事に書かれていること
  • 『連続殺人鬼 カエル男』あらすじと感想文
  • 恐怖!!連続殺人鬼カエル男
  • 鋭い渡瀬と不死身な古手川
  • 刑法第39条
  • 刑罰と贖罪

ネタバレあります。ご注意ください。

カエル男の思惑とは・・・!?

中山七里さんの小説『連続殺人鬼 カエル男』感想です。前々から気になっていた七里さんの小説を読みました。

ひだまりさん。
ひだまりさん。

タイトルに似合わず可愛い表紙。面白かった。

『連続殺人鬼 カエル男』あらすじ

殺人鬼「カエル男」の恐怖!!

あらすじ

マンションで女性の死体が発見された。傍らには 「カエル男」 からの犯行声明文・・・。次々と事件が発生し街中はパニックになるも、警察の捜査はいっこうに進まなかった。「カエル男」 の目的とは?警察は犯人をつかまえることができるのか。

『連続殺人鬼 カエル男』ネタバレ感想文

グロい、怖い、目を背けたくなる。

三拍子揃いのミステリー小説でした。・・・でも面白かったです!凄まじい描写はダメな人はダメかもしれないけど。

どんでん返しの帝王と言われている七里さん。最後まで気を抜かずに読みました。絶対何かあるよね? ・・・と。

ひつじ。
ひつじ。

さすがだね。期待を裏切らず、二重、三重と仕掛けがあったよ。

恐怖!!カエル男の連続殺人事件

猟奇的な殺人を続けるカエル男。連続殺人鬼なのに、インパクトある可愛いカエルの表紙。ギャップがありすぎて目を引きました。

何とも描写がグロい・・・。覚悟はしていたけど、目を背けたくなります。でも面白いんですよね。

これも中山七里さんの描き方ゆえかな。推理をしながら読み進めるのが楽しかったです。

次々と猟奇的な殺人が続く中で、パニックに陥る人々。

ひだまりさん。
ひだまりさん。

次は自分かもしれないという恐怖を感じるよね。

極限まで追いつめられた人たちが起こす行動にハラハラしました。余裕がなくなると周りが見えなくなるものです。人間って、強くも儚いものだと・・・。

ひつじ。
ひつじ。

人が人らしく生きていくには、ある程度の余裕も必要なんだ。

鋭い渡瀬と不死身な古手川

渡瀬刑事がステキでした。彼の推理が鋭い。古手川さんは不死身!? 逆にすごさを感じたけど・・・。生きててくれて良かったです。

法医学教授・光崎藤次郎も登場。

以前に読んだ『ヒポクラテスの誓い』でお目にかかったことがあります。登場人物のリンクって嬉しいですね。

バカなのか知能犯なのか、よく分からない不気味なカエル男。精神年齢は低め? 渡瀬刑事は鋭い推理をします。

何だか、俺たちが奴の思い通りに踊らされているような気がするんだ

ひだまりさん。
ひだまりさん。

カエル男、知能犯!?・・・ゾッとする。

どんでん返しの結末を読んだ時、渡瀬刑事のひとことが頭をよぎりました。こういう鋭い刑事さんが好きです。

刑法第39条

『連続殺人鬼 カエル男』では、刑法第39条が取り上げられています。

刑法第39条
  1. 心神喪失者の行為は、罰しない
  2. 心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する

猟奇殺人など理解を超えた犯罪が発生したときは、犯人の精神が正常であったか疑われますよね。もし犯人が心神喪失状態であったなら、刑法第39条が適用されるかもしれません。

ひつじ。
ひつじ。

被害者や被害者遺族からしたら、これ以上、理不尽な法律はないかも。

刑法第39条を扱った小説と言えば、薬丸岳さん『虚夢』が印象に残っています。

被害者側の立場になって読んでしまうから理不尽さを感じずにはいられませんでした。加害者側の立場になってみるとまた違った思いがありそうです。

刑罰と贖罪

七里さんの小説は「贖罪」をテーマにしたものがいくつかあります。今回も、そのことについて描かれていました。

三十九条という法律は患者を救うのではなく、患者からその権利を奪うものではないか

刑法第39条は加害者から刑罰を受ける権利を奪う。精神的な病は完治はしないものなのかもしれません。

でも法律によって刑罰が受けられなくなるということは、「贖罪」の機会を逃してしまうことになります。

自分が罪を犯したことを認識できなければ贖罪のしようがないですけどね・・・。

ひだまりさん。
ひだまりさん。

理不尽な気持ちになったり、やりきれなくなったり。考えれば考えるほどドロ沼にハマってしまう。

カエル男連続殺人事件ネタバレ|どんでん返しの結末

二重、三重に仕掛けが待っていました。最後の最後まで楽しめます。

どんでん返しの結末
  • カエル男(実行犯)は当真勝雄・・・と見せかけ、有働さおりだった
  • 有働さおりもまた、御前崎教授に操られていた

カエル男というネーミングがついているけど、実は女(有働さおり)。黒幕は裏で有働さおりを操っていた御前崎教授ということになります。ただ、裁かれないんですけどね・・・。

動機は復讐です。過去に愛娘と孫を殺されて刑法第39条が適用。その際に犯人を弁護した衛藤弁護士を狙った犯行でした。

ア、イ、ウ、エ、と順番に犯行を重ねたけど、本当のターゲットは衛藤弁護士。

一冊で完結していますが、続編『連続殺人鬼カエル男 ふたたび』もあります。

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ひつじ。
ひつじ。

ふたたびカエル男が現れるのかな?

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