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『閉鎖病棟』帚木蓬生【あらすじと感想】優しさと切なさと、生きていく強さ

この記事に書かれていること
  • 帚木蓬生さんの小説『閉鎖病棟』あらすじと感想
  • 精神科の医師が描く患者目線の小説
  • 登場人物と心の病
  • 彼はなぜ罪を犯したのか
  • 心に訴えてくるもの

少しだけネタバレあります

心に響く愛情いっぱいの物語

帚木蓬生さんの小説『閉鎖病棟』あらすじと感想です。あー、泣けてくる・・・。とても温かみのある小説ですね。ミステリー要素は少しあるものの、それが主体ではない感じです。

映画化決定!

どうやら『閉鎖病棟』は映画化が決まったようです。2019年11月の予定だとか。主演で笑福亭鶴瓶さんが秀丸さんの役を演じます。他に綾野剛さん、小松菜奈さんです。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
原作本はとても良かったです。映画も楽しみ!

『閉鎖病棟』あらすじ

病院の内部を患者の視点から描いた小説

本の評価

おすすめ
かんどう
いがいさ
サクサク

【あらすじ】
精神科病棟で繰り広げられる、平和な日常。ある日、突然それが壊れはじめる・・・。

『閉鎖病棟』感想

わりとレビューが高い作品なんですよね。どの人も高評価。その理由がわかる気がします。心に響くものがあるんです。

それが何であるかをまじえて、レビューを書いています。

精神科の医師が描く患者目線の小説

これまで帚木さんの本は 絵本も含めて3冊ほど読みました。『ひかるさくら』(絵本) でも思ったことですが作者の優しい人柄を感じます。

帚木蓬生さんは精神科の医師で小説家。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
ふだん身近に患者さんと接しているからこそ書けた物語ですね。

患者さんを見る目が優しい・・・。『閉鎖病棟』は 患者さん目線で描かれています。

「閉鎖病棟」って、あまり馴染みがありませんでした。ここで描いている人たちは少しだけ精神を患わっていますが、ごく普通の人たちなんです。みんな温かい心を持っていて、ほのぼのとしました。

登場人物と心の病

ここで描かれている登場人物は、それぞれが重い過去を背負って生きていました。

登場人物
  • 幻聴がして父親の首を締めてしまったチュウさん
  • てんかんを患い、母親を含め4人を殺してしまった秀丸さん
  • 子供を中絶し、登校拒否となった中学生の島崎さん
  • 自分の家を放火して逃げ出した昭八さん

―心の病。こころを患った人たちが必死に生きていく様子が書かれています。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
みんなピュアなんです。読んでいると癒されたりするんですよね。

前向きで一生懸命で生きていく強さを感じました。前半はそれぞれの視点で、中盤は入院患者であるチュウさんの視点で進んでいきます。

彼はなぜ罪を犯したのか

入院患者の中には 根っからの悪でどうしようもない奴もいました。元暴力団の重宗です。

重宗が ある人 (彼) に殺されてしまいます。

彼を犯行に駆り立てたものは何であるか。

読んでいて切なさとやり切れなさでいっぱいになりました。病院内で次々と問題をおこす重宗。でも警察は何もしてくれない。不条理と苛立ちを感じます。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
犯罪を犯してしまった彼は 他にどうしようもなかったんですよね。

そうせざるをえなかった彼と、それをさせてしまった状況。やり切れなくて泣けてきました。

心に訴えてくるもの

先ほど この本は心に響くものがあると書きました。患者さんの前向きな生き方だったり、ある人に罪を犯させた理不尽な状況だったりします。

切なくなったことがありました。

入院する前はみんな何かであった。それが病院に入れられたとたんに、患者と一括りにされてしまう。

入院患者だけで劇をやることになり、台本と配役を考えたチュウさん。みんな生き生きと演じていたのが印象的でした。

患者でありながら患者以外のものになれることを訴えたかった。

チュウさんの気持ちが心に刺さりました。いままで想像したこともなかったことです。

本当に患者さん目線で書かれていると 改めて思います。帚木さんの本は深い。私が知ろうともしなかったことを教えてくれます。

彼の本、あと何冊か読んでみたいです。

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ゆるりと本をよんでいます。ミステリー、ホラー、SF、ファンタジー、何でもよみます。ほとんど小説、ときどき絵本。→ 詳しいプロフィールはこちら

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