ミステリー・サスペンス

『彼女が最後に見たものは』ネタバレ感想文・あらすじ|三ツ矢&田所シリーズ2|まさきとしか

『彼女が最後に見たものは』感想文
この記事に書かれていること
  • 『彼女が最後に見たものは』あらすじと感想文
  • 2つの事件と三ツ矢の疑問
  • 女性心理とインスタグラム
  • 心に残った三ツ矢のことば
  • 彼女がホームレスになった理由と結末
  • 彼女が最後に見たもの

ネタバレあります。ご注意ください。

どんなにかわいそうに見えても、彼女自身は幸せだったかもしれません

まさきとしかさんの小説『彼女が最後に見たものは』読書感想です。三ツ矢(パスカル?)&田所シリーズ第2弾、シリーズ化されていました。

前作『あの日、君は何をした』で活躍した刑事、三ツ矢秀平と田所岳斗がふたたび登場。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
面白かったよ。・・・泣いた。

イヤミスのようで、イヤミスとはひと味違う小説です。湊かなえさんのようなイヤミス感全開じゃないのが、私には合っているのかも。

『彼女が最後に見たものは』あらすじ・評価

三ツ矢&田所シリーズ第2弾

あらすじ

クリスマスイブの夜、新宿区の空きビルの一階で女性の遺体が発見された。警視庁捜査一課の三ツ矢秀平と戸塚警察署の田所岳斗は再びコンビを組み、捜査に当たる。そして、女性の指紋が、千葉県で男性が刺殺された未解決事件の現場で採取された指紋と一致。名前は松波郁子、ホームレスだったことが判明する。予想外の接点で繋がる二つの不可解な事件の真相とは―!?

『彼女が最後に見たものは』ネタバレ感想文|三ツ矢&田所コンビふたたび!

『彼女が最後に見たものは』は、三ツ矢&田所シリーズ2冊目です。

三ツ矢刑事が良い味だしてるんですよね。前作を読んだときにシリーズ化されないかと願っていました。

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ひつじくん。
ひつじくん。
前作『あの日、君は何をした』も面白かったよ。

周りの人からは変人(?)扱いの三ツ矢刑事が素敵なんですよね。彼の口ぐせは「知りたい」です。

わからないから知りたい。ただ知りたい。

他の刑事は気にも止めないことを疑問に思って、そこから事件解決に導くのはさすがでした。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
彼と一緒にコンビを組んだ相棒(田所)は振り回されるんだけど。

それでも2人のやりとりが絶妙に面白くてハマります。なんだかんだグチを言っても、田所は三ツ矢のことを尊敬してるんですよね。

2つの事件と三ツ矢の疑問

被害者が繋がっている(かもしれない)2つの事件。その片方(ホームレス殺人事件)を三ツ矢&田所コンビが担当しました。

2つの事件
  • 千葉で起きた殺人事件
  • 都内で起きたホームレス殺人事件

ホームレス殺人事件の被害者・松波郁子の指紋が、1年4ヶ月前に千葉で起きた事件の被害者・東山義春のバッグについていたものと一致したのです。

ひつじくん。
ひつじくん。
三ツ矢刑事は千葉で起きた事件にも首をつっこむんだ。

管轄が違うのもお構いなし。ひょうひょうとした三ツ矢に対して、彼をどうやっても制御できない相棒も味がある。思ったことをそのまま声に出す田所にクスッと笑えました。

三ツ矢は・・・

ただ、知りたいのです。彼女はなぜ死ななければならなかったのか。なぜホームレスになることを選んだのか

もっともな疑問ですね。彼らは松波郁子が死ななければならなかった理由と、ホームレスになった理由を追求していきます。

最後に登場人物たちの接点が明かされてスッキリしました。

インスタグラムで幸せアピール|イヤミスを感じる女性心理

まさきとしかさんの小説は、女性キャラにイヤミス感があるんです。

前作もだけど、『彼女が最後に見たものは』でも微妙に好きになれない女性が出てきました。里沙と成美です。

彼女たちにとって大切なのは、他人の目に自分が幸せに見えるかどうか。

特に東山義春の妻・里沙は、その傾向が顕著でした。Instagram(インスタグラム)に幸せ自分をアピールです。

恋人や友だちがいて、プレゼントをもらえて、おしゃれで余裕がある暮らし。ほんとうは違うのに・・・。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
ウラ側が見えるから痛々しく感じた。

心は満たされてないから、ちっとも幸せそうに見えません。幸せアピールは、よけい惨めになるだけのような・・・。見栄を張る心理というのはわかるんですけどね。

ひつじくん。
ひつじくん。
充実してるかそうでないかなんて、自分の捉え方ひとつだよ。

小さなことにも喜びを感じられる人の方が心が豊かといえます。それはそのまま幸福度が高いんじゃないかな。

・・・と、エラそうなことを言ってみたけど、学生の頃は私も人の目を気にしていたんですよね。その時代にインスタがなくて良かったと心底思いました。

心に残った三ツ矢のことば

被害者・松波郁子についての三ツ矢のことばが心に残りました。

「彼女がかわいそうかどうかは、彼女にしかわからないのではないでしょうか。傍からはどんなにかわいそうに見えても、彼女自身は幸せだったかもしれません」

最愛の夫を失い、ホームレスになり、果ては空きビルで亡くなっていた彼女。傍から見たら「かわいそう」にみえます。

でもどんなに幸せに見えるひとでも実際は悩みがあったり、逆に不幸に見えるひとでも心は満たされていたり。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
幸不幸は自分にしかわからない。他人が推し量れるものではないんだ。

三ツ矢のことばは真っすぐで、ちょっと変わってるけど人間味を感じました。彼の考え方が好きです。

郁子がホームレスになった理由と泣ける結末

どうして彼女(郁子)はホームレスになることを選んだのか。

その理由が最後に明かされます。・・・それがなんとも彼女らしい理由でした。

捕まってはいけない。逃げ続けるのだ。なにも覚えていない人殺しとして

郁子は東山義春を殺害した犯人ではありません。彼女は瑠美奈(東山義春の娘)をかばっていたのです。しかも記憶喪失まで装って・・・。

ひつじくん。
ひつじくん。
警察から逃げるためにホームレスになったんだね。

『彼女が最後に見たものは』は、ホームレスの末に亡くなった郁子視点での描写が多く描かれています。里沙と成美のようなイヤミス感たっぷりの女性もいれば、郁子のような女性もいる。

自分のために泣いてくれる人がいる。それだけで幸せな人生だったと思えた

最後までよむと、郁子の人生は幸せだったことがわかって泣きました。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
優しい結末に少しだけ救われた。

彼女(郁子)が最後に見たもの

タイトルの彼女は郁子を指しています。彼女が最後に見たものは何だったのか気になりますよね?

「彼女も同じ風景を見たのかもしれませんね」

そうつぶやいた三ツ矢と田所が見ていた風景は、ビルの屋上から見える灯りやネオン、街路灯などが輝いている夜景でした。

ひつじくん。
ひつじくん。
郁子も同じ風景を見ていたのかな。

もしくは、走馬灯のような自分にしか見えない光景だったのかもしれません。最愛の夫との思い出、自分のために泣いてくれた瑠美奈の顔・・・。

それは彼女にしかわからないことだけど、安らかな最後で良かったです。

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『あの日、君は何をした』感想文
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