感動必須!絶対泣ける小説|ファンタジー・SF&ミステリー
泣きたいときにオススメ
小説好きな私が実際に読んで泣いた小説を集めました。切なくて号泣、ほっこりと心温まる・・・など感情が揺れ動いた小説ばかりです。
- ファンタジー
- SF
- ミステリー
ジャンルに分けてご紹介。
泣ける小説、第2弾です。ちなみに以前紹介した第1弾はこちら。
号泣必須!ファンタジー小説
まずは、号泣必須のファンタジー小説です。切なすぎて涙が枯れた『彼らは世界にはなればなれに立っている』と『52ヘルツのクジラたち』は超おすすめ。
めちゃめちゃ泣けるよ。
『彼らは世界にはなればなれに立っている』太田愛
“始まりの町”の初等科に通う少年・トゥーレ。ドレスの仕立てを仕事にする母は、“羽虫”と呼ばれる存在だ。町の住人たちは、他所から来た人々を羽虫と蔑み、差別している。町に客船がやって来た日、トゥーレの一家に向けて浴びせられた悪意。やがてトゥーレの母は誰にも告げずに姿を消した。
太田愛さんのファンタジー小説。「羽虫」と呼ばれる帰るべき故郷を持たない流民を主軸として、日常的に差別が行われる悲しく切ないストーリーです。切なすぎて号泣しました。
「差別」を「差別」と感じてない人々が怖かった。
集団だと間違いにも気づきにくくて・・・。みんながやってるからと日常的になってしまうのは怖いですね。
『52ヘルツのクジラたち』町田そのこ
自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれる。
届かない言葉、聞こえない声・・・。この世界には、52ヘルツのクジラのように声をあげても気づいてもらえない叫びがあふれているかもしれません。涙が枯れるかと思うくらい泣きました。本屋大賞受賞作です。
ラストは愛を感じて、ほっこりしたよ。
『デトロイト美術館の奇跡』原田マハ
ゴッホ、セザンヌ、マティス。綺羅星のようなコレクションを誇る美術館が、市の財政難から存続の危機にさらされる。市民の暮らしと前時代の遺物、どちらを選ぶべきか?全米を巻き込んだ論争は、ある男の切なる思いによって変わっていく―。
デトロイト美術館で起こった実話を元に描かれた小説。人々のアートへ寄せる思いに号泣しました。薄いのですぐ読めますが、濃縮された想いが詰まっていて、ほっこりと温かな気持ちになれます。
絵画に疎くても楽しめるよ。
『クスノキの番人』東野圭吾
玲斗は 不当な理由で職場を解雇され、その腹いせに罪を犯し逮捕されてしまう。そこへ突然弁護士が現れ、依頼人の命令を聞くなら釈放してくれるというのだ。依頼人の待つ場所へ向かうと、年配の女性が待っていた。千舟と名乗るその女性からクスノキの番人を任されることに・・・。
クスノキをめぐる感動作。人々の思いが交差して、ほっこりと泣けました。言葉にできない思いはたくさんあるけど、言葉がなくても伝わる思いもあるんですよね。相手を大切に思う気持ちは尊いです。
不思議な物語だった。
ほっこりと泣けるSF感動作
続きまして、SF感動作です。心がホワホワと温まり、ほっこりと泣けました。
読んでよかった。
『イヴの時間 another act』水市恵
ピアノの感想を求めると、ハウスロイドのサミィは一言「楽曲です」と言った。・・・わかってた。ロボットに感情はないことを。ある日、サミィの行動記録に不審を抱いたリクオは、親友のマサキとともに確かめにいく。たどり着いたのは、人間とロボットの区別をしない不思議な喫茶店「イヴの時間」だった。
吉浦康裕監督のアニメ『イヴの時間』のノベライズ版です。人間とアンドロイドが調和できる場所、喫茶店 「イヴの時間」 でのひとときに安らぎを感じました。アニメも良かったけど、小説もほっこりと泣けます。
人間とアンドロイド、区別がつかない雰囲気が良いんだ。
『滅びの前のシャングリラ』凪良ゆう
一ヶ月後、小惑星が衝突し地球は滅びる。学校でいじめを受ける友樹、人を殺したヤクザの信士、恋人から逃げ出した静香。そして―荒廃していく世界の中で、四人は生きる意味を、いまわのきわまでに見つけられるのか。
地球が滅びるまでの一ヶ月を描いた物語。崩壊した世界で「幸せ」を見つけた登場人物に切なくもほっこりしました。設定はシリアスだけど「愛」を感じる温かな物語です。
「幸せ」や「生きる意味」について考えたくなる一冊。
切なくて泣けるミステリー小説
最後は、切なくて泣けるミステリー小説です。重めミステリーが多いけど、どれも読みやすい小説ばかりでした。
シリアスで感動間違いなし!
『告解』薬丸岳
飲酒運転中、何かに乗り上げた衝撃を受けるも、恐怖のあまり走り去ってしまった大学生の籬翔太。翌日、一人の老女の命を奪ってしまったことを知る。自分の未来、家族の幸せ、恋人の笑顔―。失うものの大きさに、罪から目をそらし続ける翔太に下されたのは、懲役4年を超える実刑だった。
もしも自分が加害者になってしまったら?『告解』は、加害者と被害者を通して罪と罰が描かれた小説です。重めミステリーですが、読みやすいのが薬丸岳さんの本の魅力。号泣しました。
「贖罪」って難しい。どれが正解っていうの、ないからね。
『幻夏』太田愛
12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して姿を消した。23年後、刑事となった相馬は、少女失踪事件の現場で同じ印を発見する。相馬の胸に消えた親友の言葉が蘇る。「俺の父親、ヒトゴロシなんだ」あの夏、本当は何が起こっていたのか。今、何が起ころうとしているのか。人が犯した罪は、正しく裁かれ、正しく償われるのか?
『犯罪者』に続き、トリオシリーズ2作目。登場人物以外の繋がりはないので、『幻夏』だけ読んでも大丈夫です。後味が苦いけど面白いんですよね。もう取り戻せない時間を思うと切なくなりました。号泣必須です。ハンカチを持って読みましょう。
太田愛さんの小説はどれも面白いよ。特に『幻夏』は絶品!
『青の炎』貴志祐介
秀一は、母と妹と3人で幸せに暮らしていた。そんなある日、かつて母の夫であった曾根が現れた。幸せな時間は壊される。警察も法律もあてにはならないと思った秀一は・・・。
切なくて泣けるミステリー小説、貴志祐介さんの『青の炎』です。映画にもなりましたね。悲しさや切なさ、悔しさといった気持ちが後をひく小説でした。重めですが読みやすかったです。
切なさのオンパレードだった。
『フーガはユーガ』伊坂幸太郎
ユーガ (常盤優我) には、双子の弟・フーガ (風我) がいた。彼らの身に異変がおきたのは、誕生日の日だった・・・。ファミレスで1人の男と向き合ったユーガは、不思議な現象について語り出す。
『フーガはユーガ』は、双子の風我と優我の壮絶な日常と人間の 「悪」 を描いたお話です。伊坂幸太郎さんが描く「悪」が半端ない・・・。優しさと切なさの余韻があとをひいて、なんとも言えない気持ちになりました。
切なかったけど、面白く読めたよ。
『閉鎖病棟』帚木蓬生
とある精神科病棟。重い過去を引きずり、家族や世間から疎まれ遠ざけられながらも、明るく生きようとする患者たち。その日常を破ったのは、ある殺人事件だった…。彼を犯行へと駆り立てたものは何か?その理由を知る者たちは―。
精神科の医師・帚木蓬生さんが描いた小説です。重い過去を背負って生きている登場人物たちに癒やされつつ、切なくて泣きました。みんなピュアで一生懸命なんですよね。
帚木さんの本は深い。
『イノセンス』小林由香
音海星吾は中学生時代、不良に絡まれた星吾を助けようとした青年を見捨てて逃げてしまう。青年はその後死亡。大学入学後も彼は心を閉ざしていたが、ある日、ホームから飛び降りようとした中年男性に心無い言葉をぶつけてしまう。そんななか、星吾を狙うように美術室の花瓶が投げ落とされ、車道に突き飛ばされるという事件が起こる。
小説のテーマは「罪」と「救済」です。主人公の大学生が背負った罪と、救済が描かれた苦しくも温かい物語でした。小林由香さんの小説は泣けますね。ハズレがないです。
最後は温かな思いにホロッときたよ。
絶対泣ける小説まとめ
号泣必須の泣ける小説、紹介した本はこちら。面白さもピカイチなのでおすすめです。まだ読んでいなければ読みましょう。
- 『彼らは世界にはなればなれに立っている』
- 『52ヘルツのクジラたち』
- 『デトロイト美術館の奇跡』
- 『クスノキの番人』
- 『イヴの時間 another act』
- 『滅びの前のシャングリラ』
- 『告解』
- 『幻夏』
- 『青の炎』
- 『フーガはユーガ』
- 『閉鎖病棟』
- 『イノセンス』
この中でも涙が枯れるくらい泣いたのは『彼らは世界にはなればなれに立っている』、『52ヘルツのクジラたち』、『幻夏』でした。