ミステリー・サスペンス

『贖罪の奏鳴曲 (ソナタ)』中山七里【あらすじ&感想・結末】 御子柴礼司シリーズ1、悪魔の弁護人

この記事に書かれていること
  • 『贖罪の奏鳴曲 (ソナタ)』あらすじと感想・レビュー
  • 御子柴礼司シリーズ、ドラマ化決定!!
  • 御子柴礼司シリーズの魅力
  • 御子柴礼司、死体遺棄!?
  • 『贖罪の奏鳴曲 (ソナタ)』と『連続殺人鬼 カエル男』のリンク
  • 御子柴が弁護士になった理由と贖罪
  • どんでん返しの結末

ネタバレあります。ご注意ください。

「贖罪」の意味とは―。

中山七里さんの小説『贖罪の奏鳴曲 (ソナタ)』感想です。悪辣弁護士・御子柴礼司シリーズ1を再読しました。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
このシリーズは どれも面白い。

御子柴礼司シリーズは『贖罪の奏鳴曲』に続き『追憶の夜想曲』『恩讐の鎮魂曲』『悪徳の輪舞曲』があります。順番通りに読んでいくのがオススメです。

弁護士・御子柴礼司シリーズ、ドラマ化決定!!

御子柴礼司シリーズは 土曜ドラマ化が決定しました。主演の御子柴を演じるのは要潤さんです。

『贖罪の奏鳴曲 (ソナタ)』は 過去にWOWOWで連ドラ化されていました。主演は三上博史さん。三上さんバージョンはとても良かったです。

ひつじくん。
ひつじくん。
割と原作に忠実だったよ。

WOWOWドラマは『贖罪の奏鳴曲』だけでしたが、今回のドラマ化は 『贖罪の奏鳴曲』『追憶の夜想曲』『恩讐の鎮魂曲』『悪徳の輪舞曲』の4つをまとめたもの (?) のようですね。

原作通りにはいかなさそうな雰囲気。面白そうですが複雑な心境です。

『贖罪の奏鳴曲 (ソナタ)』あらすじ・評価

悪辣弁護士・御子柴礼司シリーズ1

本の評価

おすすめ
かんどう
いがいさ
サクサク

【あらすじ】
弁護士・御子柴礼司は、ある晩、記者の死体を遺棄した。警察は 御子柴に辿りつき事情を聴く。だが 彼には死亡推定時刻は法廷にいたという「鉄壁のアリバイ」があった―。

『贖罪の奏鳴曲 (ソナタ)』感想・レビュー

御子柴礼司シリーズ、好きなんですよね。中山七里さんの小説ではダントツ。

これからも悪辣弁護士・御子柴礼司を見守っていきたい気持ちになりました。他人のために弁護する彼の終わりのない償いは続きます。

悪魔の弁護士・御子柴礼司

シリーズの魅力は

なんと言っても御子柴礼司、その人です。

幼少期に猟奇殺人を起こし、日本中を震撼させた死体配達人・園部信一郎。少年院に送致された後に 御子柴礼司と名前を変え、やがて弁護士になります。

彼は刑事から嫌われていました。

警察や検察が苦労して検挙し、訴訟した凶悪犯を次々と減刑、あるいは無罪にまでしてしまうからです。

ひつじくん。
ひつじくん。
すごい切れ者。

シリーズ1『贖罪の奏鳴曲 (ソナタ)』では 御子柴礼司の少年院時代の回想も描かれています。

  • 稲見教官とのやりとり
  • 償うということについて
  • 彼が弁護士を目指した経緯

回想を読むと 御子柴礼司に人間味を感じるんですよね。

御子柴礼司、死体遺棄!?

小説は 御子柴礼司が死体を遺棄するシーンから始まります。・・・何事!?とドキッとしました。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
中山七里さんの小説だから、若干グロいシーンもあったりなかったり。

死体で発見されたのは加賀谷竜次。ユスリを専門としていた悪徳記者でした。加賀谷は保険金殺人事件の加害者宅・東條家に出向いていたようです。

保険金殺人事件

東條彰一に掛けられた3億円の保険金。殺人容疑で起訴されたのは妻・美津子。

美津子の弁護を引き受けていたのが御子柴礼司でした。

ひつじくん。
ひつじくん。
御子柴と加賀谷が繋がったね。でもなぜ御子柴は死体を遺棄したの?

冒頭のシーンが衝撃で、御子柴がどう関わっているのかと読むのを止められません。なぜ彼は死体を遺棄しなければならなかったのか、全ては最後に明かされます。

先に言っておくと、加賀谷を殺害したのは御子柴ではないのです。

『贖罪の奏鳴曲 (ソナタ)』と『連続殺人鬼 カエル男』のリンク (渡瀬&古手川)

中山七里さんの小説『連続殺人鬼 カエル男』を先に (後でも) 読んでいると、登場人物のリンクが楽しめます。

『贖罪の奏鳴曲 (ソナタ)』の刑事・渡瀬&古手川が『カエル男』でも登場するんです。

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出版順は『贖罪の奏鳴曲 (ソナタ)』よりも『カエル男』の方が先なのかな。

『贖罪の奏鳴曲 (ソナタ)』では 渡瀬が際立っていて 古手川の影は薄いのですが、『カエル男』では古手川の不死身っぷりにビックリ。大活躍します。

御子柴の少年院時代。彼の心を動かしたピアノソナタの演奏をしたのが島津さおり (『カエル男』の有働さおり) だったり。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
先日 『カエル男 ふたたび』を読んだけど、そちらにも御子柴が登場したよ。
ひつじくん。
ひつじくん。
リンクするのって ファンには たまらないよね。

違う物語ですが、小説の世界は繋がっているかのような感じが楽しいです。

猟犬・渡瀬&不死身の古手川刑事 VS 御子柴弁護士

『贖罪の奏鳴曲 (ソナタ)』では 彼らの掛け合いが楽しめます。渡瀬&古手川は 加賀谷殺害容疑で御子柴のアリバイを洗い、御子柴は渡瀬のことを 「生まれついてのドーベルマン」 と評価する。

鈍重そうで半分寝ているようだが、わずかな隙を見せた途端に猛然と飛び掛かってくる。あの男に油断してはいけない。

渡瀬刑事、とても良い味出しています。初めて読んだ時は 御子柴のキャラが強すぎたけど、再読すると渡瀬刑事も最強だと気づきました。

御子柴が弁護士になった理由と贖罪

少年院時代、稲見教官の言葉に 御子柴の弁護士になった理由がみえてきました。

償うってのはな、犯した罪の埋め合わせをするって意味だ。

御子柴礼司シリーズは どれも贖罪について書かれていたりします。彼がかつて死体配達人の呼ばれ、自ら重い十字架を背負ったからです。

他人のために生きるのが償うということ。

ひつじくん。
ひつじくん。
弁護士になってから 彼なりに他人のために生きているのかもしれないね。

そういう信念みたいのが透けて見えるから、このシリーズは面白い。

他人のために生きることで 自分が救われたかったんだろうと言う渡瀬に、それが御子柴の本音なんじゃないかと感じました。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
他人のため・・・というより、自分のためという方が納得できる。

どんでん返しの結末 (ネタバレあり)

どんでん返しの帝王・中山七里さんです。最後まで気が抜けません。

犯人は
  • 加賀谷と彰一を殺害した犯人は東條幹也 (彰一と美津子の息子)
  • 幹也から呼び出された御子柴は 面倒事を避けるために加賀谷の死体を遺棄

東條幹也は障害を持っていて車椅子生活だったため犯行は不可能とされていましたが、思わぬ盲点でした。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
でも ここで終わらないのが七里さんの小説。

裏で糸を引いていたのは 幹也の母・美津子です。彼女は全ての罪を息子にかぶせようと画策していました。

ひつじくん。
ひつじくん。
なんなんだ、この親子は・・・。ドロドロすぎる。

最後は御子柴が刺されたりして 急展開でした。

御子柴礼司シリーズ

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ひだまりさん。
ゆるりと本をよんでいます。ミステリー、ホラー、SF、ファンタジー、何でもよみます。ほとんど小説、ときどき絵本。→ 詳しいプロフィールはこちら

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