- 辻村深月さんの小説『噛みあわない会話と、ある過去について』より 「ナベちゃんのヨメ」 あらすじと感想
- 友達以上、彼氏未満
- ヒヤリとした理由
- 心がえぐられた瞬間
少しだけネタバレあります。
心がザワザワする短編集。
辻村深月さんの小説『噛みあわない会話と、ある過去について』感想です。4つの短編集。それぞれ過去が描かれていました。
救われるか後悔するかは、あなた次第・・・。ヒヤリとしますね。
『噛みあわない会話と、ある過去について』あらすじ
「過去」に向きあう彼女たちの物語
「過去」に向きあう彼女たちを描いた短編集。
「ナベちゃんのヨメ」 感想
「ナベちゃんのヨメ」 を読んで、ヒヤリとしました。こんな人いるよね・・・と。過去を思い返してしまいます。
友達以上、彼氏未満

ナベちゃんは 友達以上、彼氏未満の男の子。
ナベちゃんが結婚をするらしい。そして 彼のヨメが どうやらヤバイらしい・・・といったお話です。
ヒヤリとした理由
ナベちゃんのヨメがどうヤバイのかは、ここでは触れません。(←気になる方は本を読んで下さいませ)
この1話を読んで 過去に関わった人を思い出しました。
その人をひとことで言うなら、都合の良い人。
むかし付き合っていた彼のお友だちです。今は彼らとの付き合いはないので、どこでどうしているのやら知りませんが。
「ナベちゃんのヨメ」 に書かれている言葉が次々と胸に刺さりました。
ヒヤリとした理由
私と彼のお友だちの関係に、そのまま当てはまってしまうような気がしました。・・・私事ですので詳しくは書きませんが、ちょっと反省。
心がえぐられた瞬間

“ナベちゃん” は、周りの女の子からすると 都合の良い男の子。本当は彼女が欲しかったけど、誰もナベちゃんとは付き合わなくて、最後まで恋人未満でした。
主人公・佐和の言葉に 胸がザワザワしました。
人の嫁を嗤う権利は、私たちにない。
嫁がヤバかろうが、ナベちゃんは今 幸せだから。だれ一人 本気で彼と向き合おうとしなかった彼女たちに嗤う権利なんてない。
辻村深月さんは 女性心理が抜群に上手いですね。イヤーな余韻を残して、リアルに心がえぐられる。
救いか後悔か
救われるか後悔するかは、あなた次第
私は 後悔でした。
・・・でも、過去のことも今となっては良き思い出。
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