【読書感想文におすすめ】高校生向けの読みやすい本を厳選|読書初心者にも!
高校生向けの読みやすい本
読書感想文を書くときに、おすすめの本を集めました。今回は高校生向けの読みやすい本です。
- 心に響く感動作
- アート&ピアノの芸術小説
- ファンタジー&SF小説
どれも何かしら心に刺さるものがある小説をピックアップしました。読みやすいので読書初心者にも◎
気になった本があったら、どうぞ。
ちなみに中学生向けのおすすめ本は、前回紹介しました。こちらも合わせてどうぞ。
心に響く感動作
まずは、心に響く感動作をご紹介します。どれも読みやすくて、中には号泣間違いなしの小説も・・・。
- 切ないけど心が温まる
- 日常を描いた作品で読みやすい
- 読んだあとに誰かにすすめたくなる
何気ない日常の中にも様々ことがあって、切なかったり、幸せを実感したりもするんですよね。
じんわり心に染みわたるよ。
『神様のカルテ』夏川草介
涙が止まらない!
栗原一止は信州にある「二四時間、三六五日対応」の病院で働く二十九歳の内科医。あるとき、母校の信濃大学医局から誘いの声がかかる。戻れば最先端の医療を学ぶことができが、大学病院では診てもらえない死を前にした患者のために働く医者でありたい…。一止の背中を押してくれたのは癌患者・安曇さんからの贈り物だった。
『神様のカルテ』は、病院で働く医師を主人公とした物語です。作者の夏川草介さんは現役のお医者さんなんですよね。リアル感があるストーリーと、温かみを感じて泣けます。
患者さんに真摯に向き合う姿が心に刺さる。
映画にもなっているからストーリーは知っているかもしれませんね。小説でも号泣しますよ。
このシリーズは読みやすい。ストーリーは一冊で完結してるよ。
『52ヘルツのクジラたち』町田そのこ
届かない声に号泣!
52ヘルツのクジラは、他の鯨が聞き取れない高い周波数で鳴く、世界で一頭だけのクジラ。たくさんの仲間がいるはずなのに何も届かない、何も届けられない。世界で一番孤独だと言われている。自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれる。
『52ヘルツのクジラたち』は、虐待を扱っていて、切なく苦しいながらも心温まる物語です。苦しいけど、どこか温かみがあって読みやすいんですよね。
伝えたくて、でも伝えられない言葉に号泣する。
52ヘルツで鳴くクジラの声を、この小説では、人の悲痛な声にたとえているのが印象的でした。
これは心に刺さった。
『夜のピクニック』恩田陸
永遠の青春ストーリー
高校生活最後のイベント「歩行祭」。全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて歩行祭にのぞむ。3年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために―。本屋大賞を受賞作。
『夜のピクニック』は「歩行祭」というイベントを通して子どもたちの心が揺れうごく青春小説です。高校生目線で描かれていて読みやすい。
思春期の高校生たちが「歩行祭」を通して今まで言えなかったことをぶつけて成長していく。
ただ歩くだけなのに、面白くて心に刺さるんです。そこにはドラマがあって青春を感じました。
私も一緒に歩きたい。
『世界から猫が消えたなら』川村元気
世界からモノが消えていく―
ある日突然、脳腫瘍で余命わずかであることを宣告された僕。絶望的な気分で家に帰ってくると、自分とまったく同じ姿をした男が待っていた。その男は自分が悪魔だと言い、「この世界から何かを消す。その代わりにあなたは一日だけ命を得る」という奇妙な取引を持ちかけてきた。僕は生きるために、消すことを決めた・・・。
『世界から猫が消えたなら』は、寿命を1日伸ばすかわりに、世界からモノを消していくというストーリーです。ユニークな悪魔が出てきたり、読みやすい本でした。
自分のまわりにあるモノの大切さを実感できる物語。
モノには、ひとつひとつ思い出がつまっていたりするんですよね。それを消していくとなると・・・。
切なく響いて号泣しちゃった。
『舟を編む』三浦しをん
本屋大賞受賞作
玄武書房に勤める馬締光也。営業部では変人として持て余されていたが、辞書編集部に迎えられる。新しい辞書『大渡海』を編む仲間として。定年間近のベテラン編集者、日本語研究に人生を捧げる老学者、辞書に愛情を持ち始めるチャラ男、そして出会った運命の女性。言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていく―。
『舟を編む』は、辞書つくりに情熱をかける人々の物語です。・・・辞書つくり?一見、ジミに感じるかもしれないけど、これがまた深くて心に響くんですよね。
人々の情熱と、言葉の奥深さを味わえる一冊。
「辞書を編む」という表現に、日本語の美しさを感じました。私の知っている言葉はごくわずかで、それは海のように果てしなく広いんです。
言葉の奥深さに感嘆したよ。
胸熱くなるアート&ピアニスト小説
続いては、芸術をテーマにした本をご紹介します。胸熱くなること間違いなし!
- アーティストの目線になって楽しめる
- アートが好きでなくても読みやすい
- 面白くて興奮が止まらない
芸術に詳しくなくても楽しめた本で、読みやすいものをピックアップしました。
読むと少しだけ詳しくなっちゃうかも。
『楽園のカンヴァス』原田マハ
この絵は真作か、贋作か
アンリ・ルソーの大作『夢』。その絵画とほぼ同じ構図で描かれた『夢を見た』が、スイスの大邸宅にあった。ティムと織絵はその絵画が、真作であるか贋作であるかの判定を依頼されるのだが・・・。
『楽園のカンヴァス』は、アートをめぐって推理を働かせるヒューマン小説です。登場する絵画は、アンリ・ルソーの大作『夢』。この絵と似て非なる『夢を見た』の真贋をめぐるストーリーです。
本でアートに心酔できる。
原田マハさんの文章力がすごくて感嘆しました。小説を読んでから、この本の表紙にもなっている絵を見ると感慨深いものがあるんですよね。
アート小説って、面白いよ。
『たゆたえども沈まず』原田マハ
ゴッホの絵が身近に感じられる!
19世紀末、パリ。浮世絵を引っさげて世界に挑んだ画商の林忠正と助手の重吉。日本に憧れ、自分だけの表現を追い求めるゴッホと、孤高の画家たる兄を支えたテオ。四人の魂が共鳴したとき、あの傑作が生まれ落ちた―。
『たゆたえども沈まず』は、フィンセント・ファン・ゴッホが歩んできた人生を垣間見ることができる小説。彼の人生は波乱で、弟テオの熱い思いに感動します。
ゴッホについて知識ゼロでも楽しめる。
「星月夜」がどのように描かれたのかがわかって感慨深くなりました。ゴッホの絵は、彼ひとりの作品ではなくて、テオとの二人三脚の末に出来上がったものなんですよね。
小説で絵画鑑賞しちゃお!
『蜜蜂と遠雷』恩田陸
興奮が止まらない!
私はまだ、音楽の神様に愛されているだろうか?ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説。
『蜜蜂と遠雷』は、ピアノコンクールが舞台のお話です。恩田さんが描く圧倒的な「音」がすごくて、興奮が止まらなくなる一冊。
本の登場人物と「音」を共有している気持ちになって、それがとても心地良い。
こんな「音」の表現もあるんだ・・・と、度肝を抜かれました。ピアノにかける情熱と、それぞれの登場人物の思いが交差して面白いです。
これは、すごかった。
想像がふくらむファンタジー&SF小説
最後は、現実から離れて異世界を体験できるファンタジーとSF小説をご紹介します。ここではないどこかへ旅立ってみませんか?
- 現実とは違う世界を体験できる
- 想像がふくらみ楽しい
- 意外とテーマが深くて心に刺さる
テーマが深くてしっかり心に刺さる本を集めました。読書感想文におすすめです。
深いけど読みやすいよ。
『旅のラゴス』筒井康隆
不思議なSF小説
北から南へ、そして南から北へ。突然高度な文明を失った代償として、人びとが超能力を獲得しだした「この世界」で、ひたすら旅を続ける男ラゴス。集団転移、壁抜けなどの体験を繰り返し、二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅をするラゴスの目的は何か?
『旅のラゴス』は、ひとりの男が「旅」を通して知識や経験を積んでゆく物語です。これが、人が歩む人生と重なっているようで深いんですよね。
人生で感じる喜びや悲しみ、怒りなど、すべての感情を感じることができる。
ラゴスと一緒に旅をしている気分を味わえました。ガチガチのSF小説ではないから、SFが苦手な人も楽しんで読むことができます。
ラゴスはどうして旅をするのか。彼の気持ちを想像したくなったよ。
『彼らは世界にはなればなれに立っている』太田愛
切なすぎて号泣!
“始まりの町”の初等科に通う少年・トゥーレ。ドレスの仕立てを仕事にする母は、“羽虫”と呼ばれる存在だ。町の住人たちは、他所から来た人々を羽虫と蔑み、差別している。町に20年ぶりに客船がやって来た日に、トゥーレの一家に向けて浴びせられた悪意。その代償のように引き起こされた「奇跡」。やがてトゥーレの母は誰にも告げずに姿を消した。
『彼らは世界にはなればなれに立っている』は「差別」を扱ったファンタジー小説。救いがなく切なすぎる物語だけど、間違いなく心に刺さります。
「差別」について考えさせられる。
読み手は「差別」を第三者の視点で見つめることができます。・・・だから、それについて考えたくなるんですよね。
最初は小さな差別でも、いつしか大きくなり、他人を傷つけてしまうかもしれません。そして大きくなった流れはもう止められないのです。
最初から最後まで切ないけど、心にグサグサきた。
『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』フィリップ・K・ディック
人間×アンドロイド
第三次大戦後、放射能灰に汚された地球では 生きた動物を持っているかどうかが地位の象徴になっていた。人工の電気羊しかもっていないリックは、本物の動物を手に入れるため、火星から逃亡してきたアンドロイドの首にかけられた莫大な懸賞金を狙って、決死の狩りをはじめた。
海外小説より『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』は、人間とアンドロイドを描いた物語です。人間そっくりなアンドロイドが登場するんだけど、人間は彼らを狩っていくんですよね。
「人間とアンドロイドの違いって何だろう」と、考えたくなる一冊。
ここで描かれた人間とアンドロイドは、見分けがつかなくて心が痛みました。主人公の男(アンドロイドを狩る賞金稼ぎ)の心情にも注目です。
アンドロイドを通して、人間の本質に迫った小説だよ。
【高校生向け】読書感想文におすすめの本まとめ
高校生向けの読みやすい本でした。どれも面白かったものばかりなので、おすすめです。何を読むか迷ったら、ぜひ。
- 『神様のカルテ』
- 『52ヘルツのクジラたち』
- 『夜のピクニック』
- 『世界から猫が消えたなら』
- 『舟を編む』
- 『楽園のカンヴァス』
- 『たゆたえども沈まず』
- 『蜜蜂と遠雷』
- 『旅のラゴス』
- 『彼らは世界にはなればなれに立っている』
- 『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』
気になる本、あった?