『スイミー』あらすじと感想文|教科書・絵本から学んだこと|レオ=レオニ
- 教科書作品 レオ=レオニの絵本『スイミー』あらすじと感想
- ひとりになって見つけた壮大な海の世界
- 『スイミー』に学ぶ大切なこと、ひとりの時間について
スイミーと一緒に壮大な海の世界へ。
学校の教科書でおなじみの『スイミー ちいさな かしこい さかなの はなし』。小学生の時に読んで以来でしたが、レオ=レオニの絵本を久しぶりに読みました。谷川俊太郎さんの訳です。
みんなで力を合わせて大きな魚に立ち向かうというお話だったよね。
それで間違いないのですが、その事よりも深く印象に残ったことがありました。ひとりの時間についてです。
『スイミー』あらすじ
レオ=レオニが描く海の世界
海の中では思わぬハプニングがいっぱい。小さな黒い魚・スイミーは、仲間がみんな大きな魚にのみこまれてしまい、ひとりぼっちに。残されたスイミーは 仲間を助けようと海を旅するうちに、さまざまな素晴らしいものを見る。そして再び大きな魚に出会い・・・。世界中で翻訳され、日本でもロングセラーを記録しているレオ=レオニの代表作。
『スイミー』感想と学んだこと
『スイミー』は大人になっても楽しめる絵本です。
壮大な海の世界、力強い絵、そして1人でみた世界・・・。子どものころには気づかなかった様々なことに気づきました。
まるで生きているかのような・・・
レオ=レオニの絵本を読むのは2冊目です。前に読んだ『じぶんだけのいろ』でも思ったのですが、色彩豊かで素敵。その絵本では保護色に染まるカメレオンが鮮やかに描かれていました。
『スイミー』も たくさんの色が描かれていて思わず見入ってしまいます。まるで生きているかのような生命の力強さを感じました。
絵本を読んで深く印象に残ったことがあります。
主人公が 「1人になって見つけたもの」 です。
スイミーが1人になって見つけた素晴らしいもの
仲間がマグロに食べられてしまって、ひとりぼっちになってしまったスイミー。海の中には素晴らしいものがいっぱいありました。今まで海で暮らしながら見えていなかったものです。
それは壮大な海の世界。
“にじいろの ゼリーのような” とか、”すいちゅうブルドーザーみたいな” という比喩が面白い。レオ=レオニの絵に力強さを感じました。
海に存在する素晴らしいものが壮大に描かれているんですよね。みんなで力を合わせる・・・という結末ばかりに気を取られていましたが、印象が変わりました。
スイミーと一緒に壮大な海の世界を体験できる!!
そしてこの物語を読みながら感じた大切なことがあります。
教科書作品『スイミー』に学ぶ大切なこと
『スイミー』は 「みんなで力を合わせる」 という協調性の大切さが描かれています。でも実はもう一つ大切なことが描かれていました。
「ひとりの時間」 について。
ひとりと聞くと良くないイメージが浮かぶかもしれません。仲間はずれ、寂しい、可哀想だとか・・・。
1人だからこそ広がる世界というのが確かにあるよね。
例えば本の世界。読書は1人でするものです。空想や想像の世界ですが、そこから学ぶことは少なくありません。スイミーが発見した 「素晴らしいもの」 もそうです。
ひとりになって初めて 海の中にはたくさんの面白い生き物がいるんだとわかる。世界が広がります。
『スイミー』は見開き数ページに渡って壮大な海の世界が描かれているんですよね。すっかり記憶から抜け落ちていました。
ガラリと印象が変わった『スイミー』
絵本を読んで感じたことは・・・、
今まで印象的だった結末よりも 海の世界がより印象に残ったということ。
レオ=レオニの絵と谷川俊太郎さんの訳で描かれた海の世界はとても面白くてキレイ。繊細だった。
子供のとき以来 読んでいなければ、ぜひ読んでみてほしい1冊。スイミーと一緒に面白い海の世界を体験してみませんか?