絵本『アレクサンダとぜんまいねずみ』レオ=レオニ&谷川俊太郎【あらすじと感想】憧れの紫の小石
- 『アレクサンダとぜんまいねずみ』あらすじと感想文
- 願いを叶えてくれる”まほうの とかげ”
- 憧れた「むらさきの こいし」
- 大人目線で見た『アレクサンダとぜんまいねずみ』
むらさきの小石の話
小さい時に読んだレオ=レオニの絵本。谷川俊太郎さんの訳です。『アレクサンダとぜんまいねずみ』というタイトルだったのですね。
大好きな絵本なんだ。
『アレクサンダとぜんまいねずみ』あらすじ
レオ=レオニの絵本
子どもに人気のおもちゃ、ぜんまいねずみ。それを見て羨ましがる、ねずみのアレクサンダ。アレクサンダは ある日、願いを叶えてくれる虹色のとかげと出会うのだった―。
『アレクサンダとぜんまいねずみ』感想文
絵本『アレクサンダとぜんまいねずみ』のテーマは友情です。
主人公とぜんまいねずみ、ウイリーの友情が描かれているよ。
最後にアレクサンダがとった行動に心が温まりました。彼が “まほうの とかげ” に言った願いとは・・・?
『アレクサンダとぜんまいねずみ』を「紫の小石の話」と覚えていました。小さいころ読んだ思い出の絵本です。
懐かしい。紫の小石だ!
願いを叶えてくれる “まほうの とかげ”
生物を他の生物に変えることのできる “まほうの とかげ” が、紫の小石を持ってきたら願いを叶えると言いました。
小さいころ読んだ時、この場面が印象的だったのですよね。ここだけ はっきりと覚えています。
とかげが虹色で色とりどりなのが神秘的。いかにも”まほうの とかげ”感満載だ。
ねずみのアレクサンダも可愛いけど、とかげの方に魅入ってしまいました。”まほうの とかげ” がアレクサンダの願いを叶えてくれるのです。
ただし!!それには条件がありました。“むらさきの こいし” を持ってくること。
小さいころ憧れた 「むらさきの こいし」
小さいころ 「むらさきの こいし」 が とてもキラキラで神秘的なものに感じました。実際、「紫の小石の話」 と認識していたくらいですから。
でもいま改めて読んでみると、小石、ふつうなんです・・・。キラキラじゃない。とかげの方が神秘的な感じがしました。
なぜ小さいころ、あんなにキラキラに見えたんだろう?
子どもの時と大人になってから読む絵本とでは、感じ方がちがうのかも・・・。
キラキラに見えた紫の小石
「むらさきの こいし」 は、なかなか見つからないんです。探しているときって、そういうものですね。諦めたころに ふいに見つかったりする。
主人公が探していた小石も、ふいに見つかります。ほんの3ページほどだけど、小さいころの私はその数ページが長く感じられたのかもしれません。
どれだけ物語の世界に入りこめるかどうか。
アレクサンダがあれだけ切実に探し求めていたものです。人間の子どもに可愛がられているぜんまいねずみ・ウイリーのようになりたくて・・・。
小さいころの私は物語に入りこみながら読んでいたのかな。
だからなかなか見つからない 「むらさきの こいし」 がキラキラで神秘的なものに見えていたのかもしれません。
あの時のようにキラキラに見えなかったことに寂しい気持ちになりました。
大人目線で見た『アレクサンダとぜんまいねずみ』
軽くショックを受けながらも発見したことがあります。
レオ=レオニの表現力です。
千代紙が使われているんですよね。とても素晴らしい。柔らかくて 親しみがあって 懐かしい感じがしました。
自分のことよりもウイリーのことを考えたアレクサンダ。
子どものころ読んだ本を歳を重ねたいま読んでみると、違う発見があって面白いですね。素敵な絵本でした。