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- 言葉にまつわる小説と絵本
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本好きにオススメ
「本」と「ことば」にまつわる小説&絵本を集めました!
もくじ
本にまつわる小説&絵本
まずは本にまつわる小説と絵本です。小説の世界にひたる幸せが実感出来ちゃいました。
『なかなか暮れない夏の夕暮れ』江國香織
ページをめくる官能!?
3つの物語が混ざり合う、幸せな日常を描いた物語。
『なかなか暮れない夏の夕暮れ』は1冊の中で3つの物語が楽しめる小説です。主人公・稔の日常と、小説の中で彼が読む物語が同時進行で進んでいきました。
本の世界にひたる彼が本を読んでいる私とダブって見えて、とても幸せなひとときを感じた1冊。
ページを捲らずにはいられません。江國さんのミステリーが読めるのも魅力です。

『本を守ろうとする猫の話』夏川草介
本好きにおすすめの1冊
高校生の夏木林太郎は、書店を経営する祖父と暮らしていた。その祖父が亡くなり、本の整理をしていたとき、1匹のふしぎなトラネコと出会う。そこから本をめぐる冒険が始まった。
夏川版「銀河鉄道の夜」・・・?主人公としゃべるネコが本をめぐる不思議な迷宮へと旅に出る物語です。
作者の「本が好き」という気持ちがたくさん詰まっていました。そして読んでいる私も改めて「本が好き」という気持ちを実感できた1冊です。
描かれている言葉は優しいようで鋭い。本を読むことについて深々と考えたくなりました。
本を愛している人に悪い人はいません。おかしな登場人物たちだったけど愛着が持てました。

『三月は深き紅の淵を』恩田陸
幻の本をめぐるミステリー
幻の本『三月は深き紅の淵を』をめぐる4つのミステリー短編集。
恩田陸さんの小説の中でもベスト3に入る1冊です。4つの短編集で、どれも良い。はじめの「待っている人々」がたまらなく好きです。
最初から最後までメインは「三月は深き紅の淵を」という1冊の本です。物語に没頭する楽しさを実感した小説でした。

『熱帯』森見登美彦
最後まで読めない幻の本!?
沈黙読書会で見かけた幻の本『熱帯』。誰も最後まで読んだことがないという、ふしぎな小説だった。 謎を解き明かそうとする「学団」。森見登美彦さん、渾身の1冊!!
先程の『三月は深き紅の淵を』を連想する小説でした。こちらも幻の本をめぐるお話です。
本を読むことは登場人物たちと一緒にその世界を生きること。・・・ということを実感した1冊。
気づいたら「熱帯」の世界にいて、夢中になって読んでいました。本の中に登場する森見さん自身にも注目です。

『囀る魚』アンドレアス・セシェ
本好きのための物語
古書店でヤニスが出会ったふしぎな女性・リオ。彼らは意気投合したが、リオはふいに姿を消してしまう。彼女はどこに行ったのだろう? リオを探しに旅立った先に、ヤニスが見た世界とは―。
現実と虚構が入りまじったファンタジー世界観が良かったです。最後の神話のお話はついていけなかったけど・・・。
「本を読むこと」について書かれているところに共感しました。本を読むことで擬似体験した気になる。
経験したくても現実ではなかなか出来ないことを、小説では経験できる。私も最後は「たくさん経験を積んだ」と言いたいです。
『星の民のクリスマス』古谷田奈月
童話の世界へ
ズベン・エス・カマリが紛れこんだ不思議な世界―。そこは父が描いた童話の世界だった。
『星の民のクリスマス』は、父が書いた童話の世界に娘が入りこんでしまうというお話です。憧れますよね、本の世界。でも設定がまた斬新でした。
「ことしのおくりもの」というクリスマスチックな童話世界のはずが、まさかのサンタクロースがいない町・・・。
ズベン・エス・カマリ。彼女が可愛かったです。
『真昼の夢』ロブ・ゴンサルヴェス
不思議で奇妙な世界

本をひらくと、そこは奇妙な世界―。じっくり眺めたくなるだまし絵本。
ちょっと面白い、だまし絵本。その中の1枚の絵がとても好きで、本を好きな人は絶対共感しちゃいます。
イチオシの1枚

現実と虚構が混ざりあっている感じが好きです。他にもたくさん素敵な絵と言葉が書かれていました。

『あるかしら書店』ヨシタケシンスケ
こんな本屋さんに行ってみたい!
お客さんの様々な要望に答える本屋さん。こんな本屋さんに行ってみたい! 絵本作家、ヨシタケシンスケが送るステキな書店。
本好きの聖地と言っても過言ではない場所は、本屋さんと図書館です。『あるかしら書店』は楽しい本屋さんのお話でした。
ひとことで言うと、想像がふくらむ絵本です。可愛いイラストと本にまつわるお話が綴られていました。
読書が好きな人、本が好きな人、そして想像することが好きな人におすすめの1冊です。

言葉にまつわる小説&絵本
言葉にまつわる小説と絵本。
「ことば」は膨大で果てがありません。コミュニケーションに欠かせないものと思いがちだけど、「ことば」の向こう側にあるものこそが大切です。
「ことば」と「ことばの向こう側にあるもの」について書かれた本を4冊紹介します。
『舟を編む』三浦しをん
言葉の大切さを痛感!
玄武書房で働く馬締光也は、辞書編集部に異動になった。新しい辞書『大渡海』を編むために・・・。
ひとことで言うと、辞書をつくるお話でした。辞書には膨大な「ことば」がつまっています。それを全て集めるのだから、かなりの労力ですよね。
『舟を編む』をよんで痛感したのが、言葉の大切さでした。相手に自分の気持ちを正確に伝えることは難しい。言葉のニュアンスや選び方で正しく伝わらなかったりします。

『図書館の魔女』高田大介
濃密な言葉のファンタジー
ある日キリヒトは、図書館の魔女・マツリカに仕えることになった。「ことば」 を操る彼女は、自分の声を持たない少女だった―。
長編ファンタジーです。文庫本だと4冊分になりました。ジャンルではファンタジーだけど、魔法などは出てきません。代わりにあるのは濃密な言葉、言葉、言葉。
『図書館の魔女』著者・高田さんは言語学を専攻していた方です。
声を持たない図書館の魔女・マツリカを通して、「ことば」とは何なのを考えたくなる物語です。

『ことばのかたち』おーなり由子
もしも言葉に形があったら?
もしも、ことばが見えたら? それはどんなカタチをしているのだろう。
もしも言葉にカタチがあったなら、相手に伝わらずにもどかしい思いをしなくても良いのかもしれません。見るだけで言葉の向こう側にある気持ちが相手に伝わるからです。
そんなことを考えたくなる絵本でした。「言葉はたっぷりとある心の、ほんのちょびっと」の部分。

『言葉屋 言箱と言珠のひみつ』久米絵美里
ほっこりしたい時に・・・
小学5年生・詠子のおばあちゃんが営む小さな雑貨屋さん。でも本業は「言葉を口にする勇気」と「言葉を口にしない勇気」を提供するお店、言葉屋だった。詠子は 言珠職人となるべく、おばあちゃんに教わることに・・・。
言葉にはコトバコ(言わない勇気)と コトダマ(言う勇気)があります。言葉が救いにも武器にもなるということを改めて認識しました。
児童文学なので読みやすい。主人公の女の子をみていると、自分が小学生だった時の思い出がよみがえりました。

【まとめ】「本」と「ことば」にまつわる小説と絵本
小説の醍醐味とも言える「本の世界にひたる」ことを存分に味わえる本でした。紹介した小説と絵本はこちらです。
- 『なかなか暮れない夏の夕暮れ』江國香織
- 『本を守ろうとする猫の話』夏川草介
- 『三月は深き紅の淵を』恩田陸
- 『熱帯』森見登美彦
- 『囀る魚』アンドレアス・セシェ
- 『星の民のクリスマス』古谷田奈月
- 『真昼の夢』ロブ・ゴンサルヴェス
- 『あるかしら書店』ヨシタケ シンスケ
- 『舟を編む』三浦しをん
- 『図書館の魔女』高田大介
- 『ことばのかたち』おーなり由子
- 『言葉屋 言箱と言珠のひみつ』久米絵美里
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