みんな感動!心に響く小説
- ハートフルな青春小説
- 感動、心に響く小説
- ワクワク楽しくなる小説
学生目線で描かれたリアルな青春小説もあります。読みやすいものばかりなので、学生さんの夏休みの宿題・読書感想文にもおすすめ。
もくじ
学生目線の青春小説|読書感想文におすすめ

まずは学生目線で描かれた青春小説を5冊ご紹介します。大人が読んでも心に刺さりました。
『カラフル』森絵都
ハートフルな青春小説
死んだはずのぼくの元に現れた天使。抽選に当たったおかげで 別の人の体にホームステイすることに・・・。
森絵都さんの『カラフル』。ハートフルな青春小説です。中学生の頃って、いろんな悩みを抱えていました。今考えると小さなものだけど、その頃はその世界が全てなんですよね。
『カラフル』を読むと、周囲の愛情に気づくかもしれません。何かしら心に刺さるものがあるので、読書感想文におすすめの1冊です。

『宇宙のみなしご』森絵都
思春期の中学生を描いた物語
中学2年生の陽子と1つ歳下の弟・リンは いつも2人で自己流の遊びを生み出してきた。最近では 真夜中に近所の家に忍び込んで屋根にのぼること。同じクラスの七瀬さんも加わり、3人で屋根にのぼっていたら、いじめられっ子・キオスクに見られてしまい・・・。
森絵都さん『宇宙のみなしご』です。陽子とリンと七瀬さんとキオスク。森さんが描く中学生は それぞれ悩みを抱えていて、リアル感がありました。
大人も子どもも、結局ひとりなんです。でもつらい時は手と手を取りあって休憩するのも大切。

『リズム』森絵都
リアルな中学生の気持ちを描いた小説
中学生のさゆきは、いとこの真ちゃんが大好きだった。ある日、彼の両親が離婚するかもしれないと耳にしたさゆきだったが・・・。
森絵都さん『リズム』。中学生のさゆきと、いとこの真ちゃんのハートフルな青春小説です。幸せな時間は永遠じゃなく、過ぎ去ってしまいます。
今ある幸せを大切にしたいですね。自分は自分、他人は他人・・・ということを実感した小説でもあります。

『かがみの孤城』辻村深月
読み終わったあとに優しくなれる
心に傷を負い、家に引きこもっていた中学生のこころ。ある日、突然部屋の鏡が光りだして・・・。
辻村深月さん『かがみの孤城』。学校にもいけず、何かしら心に不安を抱えた子どもたちの心情が描かれています。助け合うこと。この本を読んでいると、その言葉の重みに気づきました。
とても心に刺さります。君はひとりじゃない・・・という作者のメッセージが伝わってくるようでした。

『十字架』重松清
いじめの代償の重さ
クラスメイトがいじめを原因にこの世を去った。彼の遺書に書かれていたのは、僕の名前だった・・・。
重松清さん『十字架』。「いじめ」により自殺してしまった中学生、のこされた家族とクラスメイトの生き方を描いた作品です。中学生から大人になり、結婚して子供が生まれて・・・。
友達が自殺してから主人公・祐は何を感じてどんなふうに生きてきたのか。なかなかシビアですが、心が揺れる小説です。

号泣間違いなし!イチオシ感動小説

続いて泣ける小説を3冊ピックアップしました。感動すること間違いなしです。
『神様のカルテ』夏川草介
号泣必須!!
信州の病院で働く内科医・栗原一止に、大学病院の誘いがかかる。悩む彼の背中を押してくれたのは・・・。
夏川草介さん『神様のカルテ』第1作目です。患者のために最前をつくす医師・イチさんを見ていると、人との繋がりの温かさを感じました。読み終わったあとに優しい気持ちになれる小説。
シリーズ化されていますが、どれも間違いなく心にぐっとくるものがあります。おすすめのシリーズ。

『世界から猫が消えたなら』川村元気
世界からモノが消えていく―
ある日、余命わずかであることを宣告された僕。絶望して家に帰った僕の前に現れたのは 悪魔だった・・・。
川村元気さん『世界から猫が消えたなら』。読みやすいけど、なかなか深い小説です。余命わずかの主人公は 自分が生きるために、一つずつモノを消していく。
でも、物を消すことによって大切な思い出を自ら消してしまっているということに気づきました。

『青空と逃げる』辻村深月
家族の成長と再生の物語
1本の電話が2人の日常を変えてしまった。母と息子は、現実から逃げ続ける。壊れた家族が新たに歩み始める、再生の物語。
辻村深月さん『青空と逃げる』。母と子どもの逃避行物語です。極限の中でお互いを守り合う姿は心が揺さぶられました。「逃げる」 と聞くとあまり良いイメージはないかもしれませんが、 「時間が必要」 ということです。
とりあえず逃げて、気持ちが落ち着いたら向き合えばいい。人の優しさを実感できる小説。

SF・アート小説|ワクワク楽しめる本

最後に ワクワクする楽しいSF小説2冊、芸術が身近に感じられるアート小説1冊をご紹介します。どれも想像力が深まる本でした。
『声の網』星新一
すべてを監視しているのはだれ!?
「電話」と「機械」に依存した社会。ある日、メロン・マンションの民芸品店に電話がかかってきて・・・。
星新一さん『声の網』。ショートショートで有名な星さんの長編SF小説です。インターネットが普及した情報社会の今読むとヒヤリとしました。『声の網』で描かれているのは「電話」と「機械」に依存した社会です。
SF小説は夢がありますね。でも現代に通じる恐怖も描かれているからゾッとします。

『旅のラゴス』筒井康隆
SFをまじえた現代とは違う世界
超能力を得た人々がいる世界で、ラゴスは旅を続ける。彼はなぜ生涯をかけてまで旅をするのか―。
筒井康隆さん『旅のラゴス』。1人の男が「旅」を通して知識や経験を積んでゆく物語です。移転、壁抜け、読心力・・・。不思議な能力を持った人たちが登場しました。
『旅のラゴス』は、人生で感じる喜びや悲しみ、怒りなど、すべての感情を感じることができるのが魅力です。

『ジヴェルニーの食卓』原田マハ
時代を切り開いた画家たちの物語
モネ、マティス、ドガ、セザンヌ・・・。画家たちを描いた短編集。
原田マハさん『ジヴェルニーの食卓』。実話に基づき、印象派画家と言われるアーティストを描いた4つの短編集です。読むだけで有名画家たちが身近に感じられました。
読み終わったあと、絵画鑑賞をしたくなる小説です。とてもおすすめ。




読書感想文におすすめ小説まとめ
学生さんから大人まで楽しめる小説集でした。
- 『カラフル』森絵都
- 『宇宙のみなしご』森絵都
- 『リズム』森絵都
- 『かがみの孤城』辻村深月
- 『十字架』重松清
- 『神様のカルテ』夏川草介
- 『世界から猫が消えたなら』川村元気
- 『青空と逃げる』辻村深月
- 『声の網』星新一
- 『旅のラゴス』筒井康隆
- 『ジヴェルニーの食卓』原田マハ


