大人も夢中になれる!ファンタジー小説おすすめ|異世界ファンタジー&感動本
おすすめファンタジー小説
ファンタジー小説の中から、大人も夢中になれる作品を集めました。冒険ファンタジーや戦記、感動本・・・など、実際に読んで面白かったものを厳選!
- 異世界ファンタジー小説
- 泣けるファンタジー小説
- ダークファンタジー小説
ぜひ本選びの参考にしてね。
異世界ファンタジー小説|重厚な世界にハマる!
まずは重厚な世界が魅力の異世界ファンタジーです。つかの間、現実を忘れて知らない世界に旅立ちたいときにおすすめ。
ハマったものばかりだよ。
『黄金の王 白銀の王』沢村凜
骨太ファンタジー小説
翠(すい)の国は百数十年、鳳穐(ほうしゅう)と旺厦(おうか)という2つの氏族が覇権を争い、現在は鳳穐の頭領・穭(ひづち)が治めていた。ある日、穭は幽閉してきた旺厦の頭領・薫衣(このえ)と対面する。生まれた時から「敵を殺したい」という欲求を植えつけられた2人の王。彼らが選んだのは最も困難な道、「共闘」だった。
沢村凜さん『黄金の王 白銀の王』は、翠の国で百数十年かけて争ってきた2つの氏族の頭領が「共闘」して国を作っていく物語です。・・・まさに骨太なファンタジー小説なんだけど、一冊で完結してるから気軽に読めるのが嬉しい。
面白かったです。時間を忘れて読みふけりました。沢村さんの本の中ではイチオシです。
ふたりの王(登場人物)が魅力的だった。
『帝国の娘』須賀しのぶ
大河ファンタジー
テナリシカ大陸の西に位置する大帝国・ルトヴィア。辺鄙な山村で平凡に暮らしていた少女カリエは、ある日突然さらわれ、ある高貴な人の身体わりにされた。礼儀作法から武術まで、過酷な訓練の日々、冷徹な教育係エディアルド、宮廷をゆるがす謀略―カリエは持ち前の負けん気と行動力ですべてを乗り越えてゆく。
須賀しのぶさん『帝国の娘』上下巻は、皇位継承争いに巻きこまれる少女の成長物語です。流血女神伝シリーズとして、本編が全22巻という巨編ファンタジーの一作目。きりの良いところで終わるから上下巻だけでも楽しめました。
主人公・カリエの気持ちに共感できるんですよね。誰が味方で誰がそうじゃないのか、ドキドキの展開に目が離せなくなります。
長編だけど読みやすかったよ。
『アルスラーン戦記』田中芳樹
戦記ファンタジー小説
猛勇なる騎士軍団を誇り、不敗の国王・アンドラゴラスが君臨するパルス王国。蛮族ルシタニアとの戦いでも、その勝利を疑う者はなかった。だが、味方の裏切りにより軍団は一日にして崩壊。王国は滅亡してしまう。生き残った王太子・アルスラーンは、勇者・ダリューンや、軍師・ナルサスらとともに故国奪還を目指す。
田中芳樹さん『アルスラーン戦記』は、小説もアニメも面白かった作品です。全16巻と巨編ながらも読みやすく、あっという間でした。
キリのよい第1部(7巻まで)は、王太子アルスラーンが仲間とともに戦いをくり返し、王都を取り戻して国王になるストーリー。冒険&バトルありの戦記ものです。・・・策にハマった敵の姿が爽快なんですよね。
軍記物って、華麗な策略戦が面白いんだ。とりあえず、キリの良い7巻まで読んでみて。
『図書館の魔女』高田大介
言葉のファンタジー
ある日キリヒトは 図書館の魔女・マツリカに仕えることになった。「ことば」を操る彼女は自分の声を持たない少女だった―。
高田大介さん『図書館の魔女』は、自分の声を持たない少女が主人公のファンタジー小説です。バトルはあるけど魔法は一切でてこなくて、言葉によって世界の情勢が変わったりするのが面白い物語。
難しい表現が多くて人を選ぶ本だけど、ハマったら最後、物語に浸るのが楽しくてしょうがなくなります(←私のように)。
好きすぎて何度も読んでるよ。これほどハマった本は初めてかも。
『旅のラゴス』筒井康隆
旅に出たくなるファンタジー
北から南へ、そして南から北へ。突然高度な文明を失った代償として、人びとが超能力を獲得しだした「この世界」で、ひたすら旅を続ける男ラゴス。集団転移、壁抜けなどの体験を繰り返し、二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅をするラゴスの目的は何か?
筒井康隆さん『旅のラゴス』は、ひとりの男が「旅」を通して知識や経験を積んでゆく物語です。集団転移、壁抜けなどSF感のあるファンタジー小説。
主人公・ラゴスを通して、人生で感じる喜びや悲しみ、怒りなど、すべての感情を感じることができました。
なぜ彼は旅をするのか、考えたくなるよ。
『箱庭の巡礼者たち』恒川光太郎
SFファンタジー
ある夜、少年は優しい吸血鬼を連れ、竜が棲む王国を出た。祖母の遺志を継ぎ、この世界と繋がる無数の別世界を冒険するために。時空を超えて旅する彼らが出会った不思議な道具「時を跳ぶ時計」、「自我をもつ有機ロボット」、そして「不死の妙薬」。人智を超えた異能(ギフト)がもたらすのは夢のような幸福か、それとも忘れられない痛みか。6つの世界の物語が一つに繋がる一大幻想奇譚。
恒川光太郎さん『箱庭の巡礼者たち』は、6つの異世界と物語の断片からなる連作短編小説です。不思議な道具「時を跳ぶ時計」「自我をもつ有機ロボット」などが登場して、ワクワクが止まらなくなりました。
読者も一緒に異世界の旅を楽しめる物語。短編集なんだけど、長編小説を読んでいる感覚になります。
恒川さんが描く世界が魅力的。本の世界に行きたくなった。
泣けるファンタジー小説|感動したいときに・・・
続きまして、感動必須!泣けるファンタジー小説をご紹介します。感動できる本を読みたいときに、どうぞ。
きっと、泣いちゃうよ?
『かがみの孤城』辻村深月
ほっこり優しくなれる小説
どこにも行けず部屋に閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然、鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先の世界には、似た境遇の7人が集められていた。9時から17時まで。時間厳守のその城で、胸に秘めた願いを叶えるため、7人は隠された鍵を探す―。
辻村深月さん『かがみの孤城』は、学校にいけず何かしら心に闇を抱えた子どもたちが描かれたファンタジー小説です。夢中で読みました。
子どもたちが集まる「かがみの孤城」が不思議な場所。・・・こういう不思議に満ちたところ、憧れるんですよね。
最後は号泣したよ。ほっこりと心温まる物語だった。
『彼らは世界にはなればなれに立っている』太田愛
切ないファンタジー小説
“始まりの町”の初等科に通う少年・トゥーレ。ドレスの仕立てを仕事にする母は、“羽虫”と呼ばれる存在だ。誇り高い町の住人たちは、他所から来た人々を羽虫と蔑み、公然と差別している。町に20年ぶりに客船がやって来た日、歓迎の祭りに浮き立つ夜にそれは起こった。トゥーレの一家に向けて浴びせられた悪意。その代償のように引き起こされた「奇跡」。やがてトゥーレの母は誰にも告げずに姿を消した。
太田愛さん『彼らは世界にはなればなれに立っている』は「差別」を描いたファンタジー小説です。帰るべき故郷を持たない流民を主軸として、日常的に差別が行われる悲しく切ないストーリー。
すべてが理不尽で救い難いのだけど・・・。そんな中でも魅力的な登場人物がたくさんいて、ファンタジーの世界観にどっぷり浸れました。
太田さんの小説はリアル感があって、心にズシンとくるんだよね。切なすぎて号泣したよ。
『世界から猫が消えたなら』川村元気
世界からモノが消えていく
ある日突然、脳腫瘍で余命わずかであることを宣告された僕。絶望的な気分で家に帰ってくると、自分とまったく同じ姿をした男が待っていた。その男は自分が悪魔だと言い、「この世界から何かを消す。その代わりにあなたは一日だけ命を得る」という奇妙な取引を持ちかけてきた。僕は生きるために、消すことを決めた・・・。
川村元気さん『世界から猫が消えたなら』は、自分のまわりにあるモノの大切さを実感できる物語です。なくなって初めて気づくこともありますよね。
この本を読んで、モノがなくなっていくのは、自分の思い出をひとつずつ消していくことに他ならないのだと気づきました。改めて自分の周りにあるモノの大切さを実感できる1冊です。
切なくてたくさん泣いたよ。
ダークファンタジー小説|怖くも美しく感じる世界が魅力
最後はダークファンタジー小説から面白かった作品をピックアップ。ちょっぴりホラー感がある世界へ行ってみませんか。
ゴリゴリのホラーではないから、怖い小説が苦手でもおすすめ。
『夜市』恒川光太郎
今宵、「夜市」が開かれる
裕司から「夜市にいかないか」と誘われた大学生のいずみ。「夜市」 が開催される岬の森は、この世ならぬ不思議な市場が開かれていた。小学生のころに夜市を訪れた裕司は、弟と引き換えに「野球の才能」を買ったのだという。そのことをずっと後悔していた。そして今夜、弟を買い戻すために夜市を訪れたのだった―。
恒川光太郎さん『夜市』は、中編2つが収められたうちの表題作です。ちょっぴりホラー感があるファンタジー小説。美しくてどこか儚い雰囲気を持った物語なんですよね。
ジブリアニメ『となりのトトロ』や『千と千尋の神隠し』を連想。妖怪たちのフリマ「夜市」は、怖いけど行ってみたくもなりました。
恒川光太郎さんの小説ではイチオシ作品。面白いから読もう!Audibleでも聴けるよ。
『滅びの園』恒川光太郎
天空に現れた未知なるもの
恒川光太郎さん『滅びの園』は、ほどよい怖さと憧れを抱いてしまう世界観が魅力の長編小説です。突然現れた<未知なるもの>が怖く絶望感があったけど、それと対比するような「想念の異界」は魅力的でした。
『滅びの園』を読んでいると、真実とはいったい何か問いかけたくなります。美しさと絶望感が半端ない1冊。
恒川さんの本は長編も面白いんだ。
『新世界より』貴志祐介
SFファンタジー
子供たちは、大人になるために「呪力」を手に入れなければならない。一見のどかに見える学校で、子供たちは徹底的に管理されていた。いつわりの共同体が隠しているものとは―。何も知らず育った子供たちに、悪夢が襲いかかる。
貴志祐介さん『新世界より』は、科学より超能力が発達した世界で、呪力という特殊な力を持った人々が登場する物語です。ちょっぴり怖いSFファンタジー小説。
子どもたちが消えていったり、始終ブキミさがつきまとう展開がドキドキでした。ホラー感があるけど、面白さはピカイチです。
面白すぎて次々と読み進めてしまうよ。
大人におすすめ!ファンタジー小説まとめ
大人も夢中になれるファンタジー小説でした。気になる作品はありましたか?
- 『黄金の王 白銀の王』沢村凜
- 『帝国の娘』須賀しのぶ
- 『アルスラーン戦記』田中芳樹
- 『図書館の魔女』高田大介
- 『旅のラゴス』筒井康隆
- 『かがみの孤城』辻村深月
- 『彼らは世界にはなればなれに立っている』太田愛
- 『世界から猫が消えたなら』川村元気
- 『夜市』恒川光太郎
- 『滅びの園』恒川光太郎
- 『新世界より』貴志祐介
どれも面白かったから、ぜひ。