『アルスラーン戦記』名言・心に響いた言葉|全16巻小説のタイトル・読む順番
名言・心に響いた言葉集
田中芳樹さんの大河小説『アルスラーン戦記』全16巻を読んで、名言・心に響いた言葉を集めました。
素敵な言葉がたくさんあったよ。
最後に全16巻の小説のタイトルと読む順番も書いています。
アルスラーンの名言
パルス国王アンドラゴラス三世の子、王太子アルスラーン。
後の解放王です。温厚で繊細、他者を思いやる優しい性格の持ち主。アトロパテネの会戦では、わずか14歳の初陣でした。仲間に助けられながら、みごとに王都を奪還します。
良き仲間に恵まれ、成長する姿が眩しかった。
まずは主人公アルスラーンの名言を集めました。
ナルサスの心を動かしたアルスラーンの言葉
私がルシタニアの蛮族どもを追いはらい、パルスの国王となったあかつきには、ナルサス卿、おぬしを宮廷画家としてむかえよう
宮廷嫌いのナルサスの心を動かしたアルスラーンの言葉。この約束がなければ、ナルサスは仲間にならなかったかもしれず、彼がいなければアルスラーンも解放王にならなかったのかもしれません。
そういう意味では、アルスラーンの命運を決めた言葉だ。
カシャーン城塞にて
ダリューンやナルサスを私が捨てて、おぬしを選んだとして、今度はおぬしを捨てる日がこないと、なぜ言える!?
カシャーン城塞にて、ホディール卿に言い放った言葉。このアルスラーン、かっこよかった。ひ弱な少年というイメージがひっくり返った瞬間です。
めちゃめちゃ怒ってたんだね、アルスラーン。
自分の進む道
自分を不幸だとは思わない。よき友にめぐまれ、おもしろい人生ではないか、と思う。運命を押しつけられた、とは考えたくない。それを乗りきる楽しみを与えられた、と考えたい
アルスラーンの心の声です。自分の進む道をマイナスにはとらえなくて、プラスにとらえる気持ちに強さを感じました。
アルスラーンの考え方、好き。
空は無限
「空は無限だよ、エラム。空の下も、また無限だ」
最終巻。彼らの旅は終わらないんだ!と、号泣しまくったシーンです。
感動しすぎて言葉を失った。
ダリューンの名言
パルス国の武将、万騎長ダリューン。
アルスラーンに最初から仕えている黒衣の騎士です。彼はものすごく強い。アトロパテネの会戦以来、行動を共にし、アルスラーン個人に忠誠を誓っていました。
アルスラーンが1番信頼をよせているのがダリューン。
続きまして、ダリューンの言葉から心に響いたものを紹介します。
ナルサスの芸術について、ひとこと
どうせみじめな一生なら、せめておぬしの芸術とぐらいは無縁でいたいものだ
ダリューンが芸術を愛するナルサスに言った言葉。・・・ちょっとトゲがあるけど、彼らは仲が良くて、2人の掛け合いを読むのも面白い。
彼がナルサスの絵を理解する日は来なかった(笑)
アルスラーンに信頼をよせるダリューン
殿下はこのダリューンにとって、だいじなご主君でいらっしゃいます。それではいけませんか、殿下
自分の出生を気にして沈んでいた王太子アルスラーンに向かって言った言葉。真摯なダリューンの気持ちが伺えました。
ダリューンにとっては、アルスラーンの出自なんて関係ないんだよね。
ダリューンの生き方
われら、殿下のお叱りも国王陛下のお怒りも覚悟の上で、自分たちの生きかたをさだめたのでござれば、どうぞ随従させていただきたく存じます
パルス軍から追放されたアルスラーンを追いかけてきた仲間たち。ダリューンの言葉から今まで苦難を共にした絆が感じられました。
このシーン、号泣した。
気持ちはひとつ
「われらが国王よ」
アルスラーンが宝剣ルクナバードを手にした瞬間のダリューンの言葉。この時アルスラーンはまだ王太子だったけど、国王はアルスラーンでしかありえないとの強い思いを仲間たちから感じました。
アルスラーンと仲間の思いがひとつになった瞬間だね。
ナルサスの名言
パルス国ダイラムの旧領主にして、アルスラーン軍の軍師ナルサス。
未来の宮廷画家です。地位や名誉、金銭には興味がなく芸術を愛する人物。アルスラーンの元で様々な策略をめぐらせます。アルスラーンを解放王に導いたのはナルサスでした。
アルスラーンの師であり、良き仲間。
ナルサスの名言は心に刺さるものがたくさんありました。
正義について
殿下、正義とは太陽ではなく星のようなものかもしれません
正義は人それぞれ星のように無限にあって、自分が必ずしも正しいとは限らない。・・・ナルサスの言葉は深いですね。心に刺さりました。
相手のことも尊重しないとね。
朝焼けと夕焼け
「朝焼けと夕焼けとを同時に見ることはかないません」
何もかもすべてを同時に手に入れることはできなくて、何かを得れば何かを失うもの。世の中の道理です。欲張っちゃいけないんですよね。
二兎を追う者は一兎をも得ず。
血の繋がり
「英雄の子ならかならず英雄。名君の子ならかならず名君。人の世がそのように定まって動かぬとすれば、まことにつまらぬ。だが、事実はそうではない。だからこそ、生きているのがおもしろいというものさ」
英雄の子なら、かならず英雄とは限らない。血の繋がりなんか関係なく、アルスラーンが解放王となったのはナルサスや仲間の望むところでした。
予め決まった定め通りなんて、つまらないよね。
一片の流言
ときとして、一片の流言は十万の兵にまさる
ナルサスがめぐらす策略の根本にあるとも言える言葉。一片の流言で敵を翻弄するのはすごかったです。
さすがナルサス。
エラムの名言
ナルサスの侍童エラム。
ナルサスとともにアルスラーンに仕えることになる少年です。アルスラーンと年齢が近くて、解放王になってからは良き相談相手でした。
料理上手なんだよね。
アルスラーン軍の食を支えたエラムの名言です。
あれくらいでちょうどいい?
「ナルサスさまが絵まで天才でいらしたら、かえって救いがありません。あの方は、絵はあれくらいでちょうどいいのです」
・・・これは、褒め言葉?と苦笑いしてしまったエラムの言葉。でも師ナルサスを慕っているんですよね。「あれくらいでちょうどいい」と評される絵を見てみたい。
エラムはナルサスの良き理解者。
王としての在りかたをしめす言葉
「アルスラーンとは、ひとりの王の名ではない。王としての在りかたをしめす言葉なのだ」
最終巻、エラムの言葉に感動しました。歴代のパルス国王とは違い、アルスラーンは相手を思いやる人物。解放王アルスラーンのような在りかたこそが必要なんですよね。
今までのアルスラーンの行いが頭の中をかけめぐった。
ギーヴ、ジムサ、トクトミシュの名言
十六翼将のひとり、ギーヴ。同じくジムサ将軍。最後にトゥラーン国トクトミシュの名言です。
美青年のギーヴはアルスラーン軍にとっても欠かせない人物。いつも危ないところに駆けつけて助けたりします。
チャラいけど、彼も魅力的。
ギーヴの名言
流浪の楽師ギーヴ。ひょんなことからアルスラーンの仲間として大活躍する十六翼将のひとりです。
おれはアルスラーン殿下のために、何かしてさしあげたいとは思うが、パルスの王家に忠誠を誓う気なんかない
何事もキッパリ言うギーヴがかっこいい。彼の言葉は刃のようだけど、わりと的を得ているんですよね。
ギーヴの過去は謎・・・。そうとう苦労しているんだろうな。
ジムサひとこと
トゥラーン軍としてアルスラーンと闘ったジムサ将軍。ナルサスの策略にまんまとハマったけど、後に仲間となる人物です。彼も十六翼将のひとり。
「親王、あなたはもう人間ではないのか」
親王イルテリシュに言った言葉にグサッときました。かつての親王が蛇王ザッハークの手下と成り果てた姿を見て愕然としたジムサ。彼の気持ちを思うと胸が痛みます。
魔軍の凄まじさを感じた。
国王トクトミシュひとこと
トゥラーン国王トクトミシュ。まんまとナルサスの策略にハマり、思わずもらした言葉が印象的でした。
「ナルサスとやらいう奴は悪魔か」
悪魔なんですよね、こと戦略においては。ナルサスの策略により、同士討ちまでさせられたトゥラーン軍トクトミシュ国王です。
トクトミシュには悪いけど、ナルサスの策略にハマるトゥラーン軍をみてると爽快だった。
『アルスラーン戦記』小説のタイトル・読む順番|アニメとミュージカルもおすすめ
小説『アルスラーン戦記』
『アルスラーン戦記』全16巻。小説のタイトル・読む順番は以下です。
第1部は7巻「王都奪還」まで、第2部は8巻「仮面兵団」からです。
最終巻は賛否両論だけど、面白すぎて止まらなくなったよ。
田中芳樹さんの小説『アルスラーン戦記』は、漫画、アニメ、ミュージカルも展開されています。
ミュージカルはギーヴが歌う「カイ・ホスロー武勲詩抄」が素晴らしかった。アニメも面白かったよ。