『ノックの音が』 星新一【あらすじと感想】面白さが詰まったショート・ショート

- 星新一さん『ノックの音が』あらすじと感想
- 「しなやかな手」
- 「華やかな室」
今日もどこかで、ノックの音が・・・
星新一さん『ノックの音が』感想です。この間、実家に帰ったときに本棚で発見した星 新一さんのショートショートです。
『ノックの音が』あらすじ
15編のショート・ショート集
「ノックの音がした。」で始まる15編のショート・ショート。ドアの向こうに待っているのは・・・?
『ノックの音が』感想

読んだのが昔過ぎて、ストーリーをほとんど覚えていなかった私。初めて読むような新鮮さがありました。
びっくり箱のような面白さ
『ノックの音が』は 少ない文字数なのに息を飲む驚きや面白さがありました。
星新一さんの凄さを感じます。ほんとにショート・ショートストーリーですが、濃縮された面白さがぎっしり詰まっていました。
15編どれも面白く、特に好きなのは「しなやかな手」と「華やかな室」でした。
「しなやかな手」最後の一行で変わる主導権
「しなやかな手」
ノックの音がしたのでドアを開けたら殺し屋が入ってきた・・・。しかも美人の。住人の男と美人の殺し屋のやりとりが描かれていました。
面白いと思うのは、主導権が女になったり男になったりするところです。
限られた文字数の中で巧みに描かれているのは すごい。最後のたったの一行でまた主導権が変わるのには、はっ!!っとしました。
「華やかな室」スピード感あふれる展開
「華やかな室」
「華やかな室」では、ノックの音が3回します。3人の来客があったのです。
住人の女の恋人、愛人、そして愛人の妻。
うっわーって感じです。鉢合わせはまずいので、クローゼットのなかに隠れたりトイレの中に隠れたり・・・。スピード感がある展開でハラハラしました。
【まとめ】ドアの向こうにあるのは?
15編全て「ノックの音がした。」で始まります。
まとまりがあって、次はどんな人が現れるのだろう・・・というワクワク感でいっぱいになりました。それが心地よい。
ドアの向こうにあるのは・・・?
今日もまた どこかでノックの音が聞こえてくるかもしれません。


