- 麻見和史さんの小説『石の繭 警視庁殺人分析班』あらすじと感想
- 女刑事・如月塔子と復讐に燃える犯人・トレミー
- タイトルが指しているもの、石膏で再現した人の形
- 予想外の結末
- 個性的な登場人物
少しだけネタバレあります。
執念の復讐と予想外の結末。
麻見和史さん『石の繭 警視庁殺人分析班』あらすじと感想です。WOWOWにてドラマ化されました。主演は木村文乃さんです。他にも青木崇高さんや、渡辺いっけいさんなど豪華キャスト。
小説『石の繭』あらすじ・評価
きっとラストに驚愕する!!
本の評価
おすすめ
かんどう
いがいさ
サクサク
【あらすじ】
モルタルで固められた変死体が発見された翌日、犯人から警察に電話が入る。交渉相手に選ばれたのは、女性刑事・如月塔子だった。
小説『石の繭』感想・レビュー
ラストのどんでん返しが凄い!!あいた口が塞がりませんでした。
女刑事・如月塔子と復讐に燃える犯人・トレミー
ページをめくる手が止まりませんでした。主人公・如月塔子は身長152cmの小柄な女性警察官。小さくて可愛らしい彼女の勤務先は 殺人事件を担当する捜査一課です。
彼女が「トレミー」と名乗る犯人と電話のやりとりをするシーンは緊張感が漂ってきました。突然の犯人からの電話・・・。緊張の瞬間です。
トレミーの目的は何なのか。
一緒に推理をしながら読み進めていきました。そこには復讐に燃える犯人の哀しい過去と、ある事件が絡んでいたのです。
石膏で再現した人の形

気になったことがありました。イタリアのナポリ近郊にある古代都市ポンペイで実際に起こったことです。
西暦79年8月24日、イタリアのヴェスヴィオ火山が噴火し、その火砕流で12,000人もの人々が生き埋めになってしまった悲惨な歴史。後に発掘されるが、生き埋めになった人たちの遺体部分だけが腐ってなくなり、火山灰の中に空洞ができていた。そこに石膏を流して当時の人の様子を再現したとされている。
ネットで検索して写真などを見たのですが、逃げ惑う人たちの様子や恐怖が伝わってきて なんとも言えない気持ちになりました。
そんなことがあったなんて知らずにいた私は衝撃を受けたわけです。
『石の繭』では 最初の事件現場に犯人が置いていったと思われるプリントがありました。それが「大ポンペイ展」のプリント。如月さんと先輩の鷹野刑事はそれを調べ始めます。
予想外の結末
半分くらい読むと犯人が分かってしまうんです。あら、呆気ないわ・・・と思っていると衝撃の展開に目を見張りました。いろんなところに伏線が張りめぐらされ、最後に全部つながっていく。
展開がすごかったです。
警察までも翻弄される復讐劇でした。トレミーはあの人だったのかぁ・・・。執念を感じました。
個性的な仲間たち
たくさんの登場人物がでてきます。如月さん初め思いやりのある仲間たち。それぞれが個性的な趣味を持っているようでいて、ちゃんと理由がありました。
先輩に支えられている主人公が成長していく姿は微笑ましかったです。小さいことがコンプレックスの彼女。それも魅力の一つですね。
可愛らしい刑事さんでした。
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