『木を植えた男』絵本あらすじと感想|ブフィエ氏に学んだこと|ジャン・ジオノ
- 絵本『木を植えた男』あらすじと感想
- 孤独な羊飼い
- 不屈の精神と無償の愛
- 成功の秘訣
- ゴビ砂漠にポプラを植えた日本人
ブフィエ氏に学ぶ成功の秘訣
ジャン・ジオノ(原作)フレデリック・バック(絵)寺岡襄(訳)
『木を植えた男』は有名な本ですね。黙々と木を植えていく男のお話です。そう聞くと地味に聞こえそうだけど、とても存在感のあるドッシリとした物語でした。
大人が読んでも学べる絵本。
教科書に掲載されていたような・・・。
『木を植えた男』あらすじ
ブフィエ氏に学ぶ成功の秘訣
フランスの山岳地帯。荒地を緑豊かな地に生まれ変わらせた男の半生。
『木を植えた男』感想文
木を植え続ける男が持つ力強い精神力。
成功する人がよく持っているものです。それはどのようにして培われたのでしょうか。
絵本を読むとわかるよ。
孤独な羊飼い
フランスプロヴァンス地方の廃墟で1人の羊飼いと出会います。彼が木を植え続ける男。名前をエルゼアール・ブフィエといいました。
ずっと1人で黙々と木を植え続けます。第一次世界大戦の時も、第二次世界大戦の時も変わらず・・・。
その精神力がすごい。
でも疑問に思ってしまいました。・・・私に限らず、このお話を読んだことがある人たちはみんな疑問に思うはず。
- 彼はなぜ木を植え続けるのか
- その精神力はどこからくるのか
不屈の精神と無償の愛
エルゼアール・ブフィエは 主人公と出会った当時で55歳でした。
愛する家族を失い独りになってしまいます。
彼の孤独な人生の始まりでした。でも読んでいて不思議なくらい寂しさは感じませんでした。逆に力強さを感じます。
かつて家族に抱いたであろう無償の愛が木に注がれていました。
木だけじゃなく廃墟で暮らす人々にも、それは向けられていたんだろうな。
全ての人への無償の愛があったから。
長い年月の末、廃墟は木でいっぱいで豊かな大地になります。そこで暮らす人々はみんな幸せそうに描かれていました。
成功の秘訣
ただ木を植え続けると言っても、それは恐ろしく大変な作業です。しかも長い年月がかかり気の遠くなるもの。絶望があり、時には虚しさがありました。
ブフィエ氏のすごいところは、決して諦めないことです。
カエデを植えてみてダメだった。私だったらそこで諦めそうだけど、彼はそれを教訓にしてブナを植えます。
成功する人というのは 不屈の精神を持っている人。失敗しても諦めず、乗りこえられる人。
ブフィエ氏は孤独の中で逆境にもめげずに立ち向かいます。試行錯誤をくり返して。強い精神力はそんな過程で養われたのですね。
ぼくも身につけたいな。
ゴビ砂漠にポプラを植えた日本人
素敵な記事を発見しました。木を植えた男、日本人バージョンです。
以前NHKで放映されていたようですが、中国のゴビ砂漠にポプラを300万本植えた日本人がいたと。遠山正瑛さんです。
遠山さんが言っていた言葉が素敵でした。
「やればできる、やらなきゃできない」
元気が出てくる言葉ですね。何度も挫折しながらも決して諦めなかった。ブフィエ氏と同じく、そこに成功の秘訣が隠れています。
『木を植えた男』は世界中で愛されている物語
原作者のジャン・ジオノさんは、この絵本の地・プロヴァンス地方の出身です。彼の作品のほとんどがプロヴァンス地方を舞台にして描かれているようでした。
『木を植えた男』は彼の体験をもとにして書かれた。
今から60年以上も前の1953年の作品です。それだけ長い間、世界中の人に読み継がれてきたのですね。
読んで納得の1冊だった。