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日航機墜落事故『沈まぬ太陽 御巣鷹山篇』山崎豊子【あらすじと感想】悲劇と憤り

この記事に書かれていること
  • 山崎豊子さんの小説『沈まぬ太陽2』御巣鷹山篇 あらすじと感想
  • 御巣鷹山 飛行機事故
  • 発見された遺書
  • 墜落の原因は修理ミス

少しだけネタバレあります。

レーダーから飛行機が消えた・・・。

山崎豊子さんの小説『沈まぬ太陽2』御巣鷹山篇 感想です。前回の 「アフリカ篇」 に続き、「御巣鷹山篇」 のレビューです。この物語は涙なしでは読めません。次から次へと涙がとまりませんでした。

『沈まぬ太陽』前回のレビュー。
「アフリカ篇」 を読む

『沈まぬ太陽2 御巣鷹山篇』あらすじ

航空史上最大!?飛行機墜落事故

『沈まぬ太陽 御巣鷹山篇』
おすすめ
かんどう
いがいさ
サクサク

【あらすじ】
御巣鷹山飛行機事故。国民航空は危機に立たされる・・・。

『沈まぬ太陽2 御巣鷹山篇』感想

『沈まぬ太陽 御巣鷹山篇』は 日本航空 (JAL) が起こした飛行機事故を背景にして描かれています。

日本航空123便墜落事故・・・1985年8月。東京発 大阪行のジャンボジェット機が群馬県に墜落した事故。520人もの尊い命が犠牲になった。

当時6歳だった私は あまり記憶にないんです。ちゃんとした原因はわかっていないようですね。

  • 修理ミスによる後部圧力隔壁の破損
  • 垂直尾翼と油圧操縦システムの喪失

・・・と推定されています。

御巣鷹山 飛行機事故

ネットで事故のことを少し調べました。すさまじい写真を前にして言葉を失ってしまいます。山崎さんが書かれているこの小説でも凄まじさは伝わってきました。そして遺族の悲しみと怒りも・・・。

胸を打たれた言葉

「残念だ―」

たったひとことのこの言葉。こんなにも重さがあることに今更ながらに気付きます。

ブログを書きながら涙がでてきてしまいました。子供の背中に残されていた歯・・・。墜落し炎上して、ほとんどが部分遺体ばかりでした。事故現場の凄まじい状況が描かれています。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
言葉が出てこないほどの衝撃を受けました。

発見された遺書

実際に発見された1つの遺書があります。本書にも掲載されていて心を打たれました。当時52歳の河口博次さんの遺書です。

マリコ 津慶 知代子 どうか仲良く がんばって ママをたすけて下さい
パパは本当 に残念だ きっと助かるまい 原因は分からない 今5分たった
もう飛行機 には乗りたくない どうか神様 たすけて下さい
きのうみんなと 食事したのは 最后とは 何か機内で 爆発したような形で 煙が出て降下しだした どこえどうなるのか 津慶しっかり た(の)んだぞ
ママ こんな事 になるとは残念だ さようなら 子供達の事 をよろしくたのむ
今6時半だ 飛行機はまわりながら 急速に降下中だ 本当に今迄は幸せな 人生だった と感謝している

続けて読むことが出来ずにいったん本を置きました。墜落までの32分間。文字は上下左右にぶれながら書かれていました。

墜落の原因は修理ミス

「アフリカ篇」 で海外をたらい回しにされていた恩地。ナイロビから東京に呼び戻されました。でも国際旅客営業本部付とは名ばかりの閑離職に追いやられます。

事故後は ご遺族のお世話係として動くことになりました。(モデルとされている小倉さんは、お世話係をしていなかったようです。この部分は少し違いますね)

ひだまりさん。
ひだまりさん。
ここで描かれている事故当時の堂本社長がひどすぎる。

読んでいて腹立たしかったです。国民航空は事故の調査を進めます。

日本航空115便しりもち事故・・・1978年6月。大阪の伊丹空港に着陸する時に、機体尾部を滑走路面に接触させた事故。

原因ははっきりしていませんが、過去に起こった 「しりもち事故」 の修理ミスという説が有力のようです。

・・・ありえない。
『沈まぬ太陽』で描かれている国民航空という会社の昔からの体質。恩地さんの左遷人事に始まり、事故を起こしてしまった杜撰な安全管理。やり切れません。

作家としての使命感

私が読んだ山崎豊子全集22。こちらに 「御巣鷹山篇」 が収められています。373ページの中には、最後にインタビューが掲載されていました。

・・・読むのが辛かったです。でもこの本を読まなかったら私は知らないままだったのかと思うと、読んでよかったなと思うのです。特に河口さんの遺書はグッときました。

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ひだまりさん。
ゆるりと本をよんでいます。ミステリー、ホラー、SF、ファンタジー、何でもよみます。ほとんど小説、ときどき絵本。→ 詳しいプロフィールはこちら

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