切ない

絵本『ひめねずみとガラスのストーブ』安房直子 / 大人には行けない世界

大人には行けない世界

絵本『ひめねずみとガラスのストーブ』
ちょっぴり切なくて素敵な絵本を読みました。ガラスのストーブが暖かそうで、ほっこりします。風の子フーと ひめねずみの物語。

『ひめねずみとガラスのストーブ』あらすじ

大人には行けない世界。

『ひめねずみとガラスのストーブ』
おすすめ
かんどう
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せつなさ

【あらすじ】
暖かいガラスのストーブを手にいれた風の子・フー。やがて、そこに ひめねずみがやってきました。

『ひめねずみとガラスのストーブ』感想

『ひめねずみとガラスのストーブ』は、切なさがあとを引く物語でした。

閉じてしまった扉

読後の余韻がなんとも言えません。

大人には行けない世界、というものがあります。例えばピーターパンのネバーランドだとか、ひだまりさん。が好きなドラクエ5の妖精たちも大人になると見えなくなってしまいます。

大人になることは素晴らしいことだけど、夢の世界の扉は閉じてしまう。

そこに寂しさを感じて、しんみりとしてしまうんですよね。

風の子フーが大人になって、ひめねずみたちと一緒にストーブにあたれないと悟ったとき、なんとも言えない気持ちになりました。そのイラストが温かいんだけど、ちょっと切なくて。

大人になったフーの手の先に広がる温かな光景。もう決して届かない・・・。その世界が輝いていればいるほど、切なくなってしまいます。

心も体も温まるガラスのストーブ

読後の余韻にひたり、それについてのレビューを先に書きましたが、これは素敵な物語です。いっぺんに好きになっちゃいました。さすが安房直子さん!世界観がたまらなく好きです。

風の子フーが ひめねずみと友だちになり、ガラスのストーブにあたっている場面は、ほのぼのとします。

赤くてあったかなガラスのストーブ。心も体も温まります。降矢ななさんのイラストが素敵なんです。とても幸せを感じてしまう。

でもフーは、やはり風の子なのですね。友だちを残して旅立ってしまいました・・・。

大人になるということ

フーを待つ ひめねずみ。でも彼はもう帰ってこないと悟ったときの言葉が心に刺さりました。ひめねずみがついた、ため息です。この 「あああ」 に、寂しさと絶望がまじっていて切なくなります。たった3つの平仮名なのに、そこには感情がつまっている。

大人になるってことは、言葉から様々な気持ちを読み取れるってことなのかもしれませんね。

そう思うと、切ないけど大人になるって素晴らしい。

憧れの不思議な世界

安房直子さんが描く不思議な世界は、子どもが見ることの出来るネバーランドやドラクエの妖精たちに似通ったところがあります。

大人になった ひだまりさん。には行くことができない世界。切なくなったけど、また好きな物語が ひとつ増えました (∗•ω•∗)

ABOUT ME
ひだまりさん。
ゆるりと本をよんでいます。ミステリー、ホラー、SF、ファンタジー、何でもよみます。ほとんど小説、ときどき絵本。→ 詳しいプロフィールはこちら
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