『夕日の国』あらすじ・感想文|縄跳びとオレンジ色の世界|安房直子
- 安房直子さん『夕日の国』あらすじと感想文
- 縄跳びと夕日の国について
- 孤独なラクダについて
なわとび百とべる?
安房直子さん『夕日の国』感想です。安房さんの童話の中でも好きな物語。『夕日の国』というタイトルも素敵でお気に入りの1話です。
私も夕日の国に行ってみたい。
『夕日の国』簡単なあらすじ
なわとび飛んだら夕日の国へなわとび50回とんだら、夕日の国が見えてきて、70回で夕日の国に行ける。そして100回で、こっちの世界に戻って来れる。咲子が言っていた通りに、なわとびを飛んでみたら・・・。
『夕日の国』感想文
子供の頃は縄跳びをしてよく遊びました。その時を思い出します。・・・と言っても100回も飛べませんでしたが。
夕日の国に行けるんだったら、私も必死に縄跳びをする!
縄跳びと夕日の国
50回で夕日の国が見えてくる。70回で夕日の国に行ける。100回で戻ってこれる。
安房さんは、日常のどこにでもあるものを不思議に変えてしまいますね。
想像がひろがる。
男の子は、不思議な少女・咲子から縄跳びで「夕日の国」に行けると教えてもらいました。咲子の言うとおり五十とんだら辺りはオレンジ色に包まれる。
そこには一匹のラクダがいます。
孤独なラクダ
夕日の国にいるラクダは一人ぽっち。
砂漠には他に誰もいなくて、ぼくは縄跳びをしながらそれを眺めるだけ。ラクダに触ることもできない。一人ぽっちのラクダ。
男の子のラクダに触れないもどかしさや、一人ぽっちのラクダを想う優しい気持ちが伝わってきました。
ラクダを撫でてあげたい。
夕日の国の住人になる方法があるんですよね。咲子はその方法を教えてくれるのだけど・・・。一度住人になってしまうともう戻って来られないのです。
オレンジ色の異世界
安房さんが描く世界「夕日の国」。オレンジ色の幻想的な砂漠が広がり、一匹のラクダがいて、咲子もいる世界。
どんな場所なんだろう?
憧れるけど、一度住人になるともう戻れない怖さもあります。童話ながらにピリっとしますよね。
安房さんの描く世界は一度読むと深く印象に残る。その世界の住人になったかのような不思議な感覚に陥るんです。
読んだ後に目をつむると、夕日の国が見えてくるような感覚が心地よい。