『ルビンの壺が割れた』宿野かほる【あらすじと感想】賛否両論!?ある意味凄すぎた小説
- 『ルビンの壺が割れた』あらすじと感想文
- 賛否両論の小説
- SNSの恐怖
- リアル感ゼロ
ネタバレは避けますが、辛口レビューになります。
ネット上で賛否両論の渦を巻き起こした・・・?
宿野かほるさんの小説『ルビンの壺が割れた』感想です。
この本の上にデカデカとPOPがついていて書店員さんの絶賛の声が書いてありました。そんなに面白いの? と思い、読んでみること・・・。
だ、騙された(POPに)
『ルビンの壺が割れた』あらすじ
SNSの恐怖!!
かつての恋人・美帆子にメッセージを送った水谷一馬。結婚式当日に失踪した彼女を思い、メールのやりとりを繰り返すが、思いもかけない事実が明らかになり・・・。
『ルビンの壺が割れた』感想文
この帯を見たらみんな読んでみたくなるでしょうね。帯にはこんな一文が・・・。
この小説、凄すぎてコピーが書けません。とにかく読んでみてください!
帯に書いてある通り読んでみました。そして絶句。・・・この本が¥1000で出版されたことに凄さを感じます。
Twitterで全文を公開してキャッチコピーを募集していたようですね。
知らなかった。買う前に出会いたかった・・・。
確かに、賛否両論
1番に思ったことは、騙された!! ・・・ということです。
残念ながら、トリックやどんでん返しにという意味ではありません。帯に。
160ページくらいしかないので、1~2時間ほどで読めます。でもお金を払ってまで読むものではないですね。
全く心に響かないし、不快感しか残らない。これで¥1000 は高すぎるのでは・・・。
レビューでは評価が割れていたよ。
Amazonのレビューでは割と低め。でもTwitterでは絶賛する人が多いんですよね。・・・全くわからない。たしかに賛否両論。これだけは言えます。
明らかにPOPは煽りすぎでしょ。
SNSの恐怖
読みやすいと言えば読みやすい。スラスラと読めるし、どんな展開になるのか不思議だったので最後まで読み切ることができました。
特徴的なのは、全てが Facebook のやりとりだけで進んでいくこと。
メッセージのやりとりです。視点はあくまで2人、水谷一馬とかつての恋人・美帆子の視点でした。
Facebookって、たいがい実名でやるものだから、怖くて始められないのだけど・・・。
こんなふうに昔の恋人にまで特定されてしまうかもしれないの?
表情が見えないから、読んでいると不気味な感じがします。結末のどんでん返しが唐突すぎました。
不自然だけど、SNSだけのやりとりだからこういう展開もありなのかな。
リアル感ゼロ
最初の方は面白かった・・・というか期待しながら読んでいました。これからどんな展開になるの?と。
でも2人の視点でしか描かれていないから、回りくどいんですよね。終いには主人公の男、キモいと思い始める始末。
最後に、なぜ今になって美帆子にメールをしたのかという一馬の意図が明らかになります。
美帆子は、あんなふうに昔を懐かしみながらメールのやり取りができるものなのかな。
リアル感ゼロ。・・・全く登場人物に感情移入できないし、ストーリーも嫌悪感しか残らなかったです。
きわめつけは最後の一文。
一応、どんでん返し (?) 的なものはあるので 最後に読んだ方が良いですね。でもこの一文、いる? ・・・この部分だけ浮いているような気がしました。
『ルビンの壺が割れた』おすすめはしないけど・・・
おすすめはしないけど、気になる人はぜひ読んでみてください。書店員さん大絶賛のレビュー (ほんとに?) に目を疑います。
でも本を売る戦略としては成功しているのかな。こういう売り方、どうかと思うけど。