ドアのむこうには なにがある?
ユ・テウン (絵)
なかがわちひろ (訳)
『たくさんのドア』です。
卒業シーズンにぴったりの絵本。これから新しい世界へ旅立つ子どもを見守る親の、温かな視線を感じました。
『たくさんのドア』あらすじ
これから旅立つ あなたへ。
【あらすじ】
ドアのむこうに広がる風景。不安と期待を膨らませて見えるものとは? 卒業、入学などの転機に読みたい絵本。
新しい世界へのドアを開く。向こうに広がる景色はきっとこれからの自分に必要なもの。見守る誰かの視線が優しくて勇気をもらえます。
『たくさんのドア』感想
環境が大きく変わるとき、目の前のドアを開けて新しい世界へ旅立ちます。ドアの向こう側には、何が待っているのかと不安と期待が入り交じった思いで。
卒業、入学、就職・・・。人生の節目に読みたい絵本です。
新しい世界
ドアの向こうには何がある?
新しいことにチャレンジするときや、環境がガラっと変わるときって、不安と期待が入り交じって悶々としてしまいます。
ドアの向こうはどんなところなのかと、いても立ってもいられなくなり、終いには早く過ぎ去ってくれれば良いのにと願わずにはいられない。
ひだまりさん。も幾度となくドアを開けてきました。
入学、卒業・・・はドキドキした記憶が曖昧なので、その気持ちを思い出せる限りでは職場の異動とか。初めて入る百貨は複雑な迷路のようで、私の場合は、まず目的地に辿り着けるかが第1関門です。
・・・そういえば店長になった初めの月も不安でしょうがなかった。
プレッシャーに押しつぶされそうで、わたし、絶対早死にする、、、と毎日のように思っていました。でもそのうちに余裕がうまれてきて、大変だけど自分の好きなようにできる楽しさもあります。・・・今はだいぶ神経が図太くなりました ^_^;
ドアの先には、新しい世界が広がっています。開く前は不安で仕方がなくて、でもいざ開いてみると、いがいと何とかなるものなんです。

ドアの向こうにいる誰か
この絵本を読むと、温かな気持ちになります。
新しいことにチャレンジするのってとても勇気がいることですが、『たくさんのドア』を読んでいると隣にいる誰かの優しさを感じました。
絵本を読みながら過去を振り返ってみました。今まで何とかなってきたのは、周りの人のおかげだということに気づきます。
ドアは1人で開けるものですが、その先に広がる世界にはいつも必ず助けてくれる誰かがいました。そしてきっとこれからも。
ドアの向こうには、新たな出会いもある。・・・そう思うと少しワクワクしませんか?
成長していく私
ドアの先が必ずしも安定した世界だとは限りません。
荒波にあったり、吹雪だったり、強風にさらされたりもするかもしれません。・・・なるべくなら、そんなときには当たりたくはないものです。
でもそれを経験することで、新たな自分を発見できたりする。
自分のことって以外と知らないものです。荒波にもまれて、こんな私もいるんだと発見したり・・・。自分が思っている自分と、他人から見た自分が違うことってあります。
経験や困難を乗り越えることで、自分を知っていく。そしてたくさんのことを学びます。ドアの向こうにいるのは、今の私よりも、ひとまわりもふたまわりも成長した私です。

見守ってくれている誰かの愛情
『たくさんのドア』、子どもを見守る目線が優しい。
めいいっぱいの愛情を感じました。
誰かが見守ってくれているのって、くすぐったいくらい嬉しいものですね。それだけで頑張れるような気がします。素敵な絵本でした。