ミステリー・サスペンス

『毒島刑事最後の事件』あらすじ・ネタバレ感想文|最低な教授 VS 最悪な刑事|中山七里

この記事に書かれていること
  • 『毒島刑事最後の事件』あらすじと読書感想
  • 毒島、麻生刑事と犬養隼人
  • 4つの事件
  • 毒島と教授の似ているところ
  • 刑法第61条、教唆犯
  • どんでん返しの結末

ネタバレあります。ご注意ください。

最低な教授 VS 最悪な刑事

中山七里さんの小説『毒島刑事最後の事件』読書感想です。毒島刑事シリーズ2作目。前作を読まずに本作から読みましたが、全然だいじょうぶ。楽しめました。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
毒島刑事、めちゃめちゃ面白いキャラ。

七里さんが描く登場人物は、個性的で魅力にあふれていますね。今までにないキャラで新鮮味を感じました。

『毒島刑事最後の事件』あらすじ・評価

毒島刑事シリーズ

本の評価

おすすめ
かんどう
いがいさ
サクサク

【あらすじ】
毒島は警視庁随一の検挙率を誇る刑事だが、出世には興味がない。一を話せば二十を返す饒舌で、仲間内でも煙たがられている。そんな異色の名刑事が、今日も巧みな心理戦で犯人を追い詰める。大手町の連続殺人、出版社の連続爆破、女性を狙った硫酸攻撃・・・。捜査の中で見え隠れする “教授” とは?

『毒島刑事最後の事件』ネタバレ感想文

『毒島刑事最後の事件』は 長編小説ですが、連作短編のような感じでした。だいたい一章ごとに事件がおきます。

射殺事件、爆破事件、暴行事件、殺人事件・・・。

ひつじくん。
ひつじくん。
一応、犯人は捕まるんだけど、どうやら黒幕がいるようだ。
ひだまりさん。
ひだまりさん。
どんでん返しの帝王、七里さんの小説だからね。

全ての犯罪に関与しているのが、教授と名乗る人物。本当の黒幕です。

絶対何かあると思いながら読んでいたら案の定どんでん返しありの結末でした。・・・おかげで怪しい人物が途中で分かってしまった。

毒島と麻生刑事、犬養隼人も登場!

物語は麻生刑事目線で進んでいきます。そして主人公の毒島刑事、犬養刑事も登場しました。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
毒島がまた良いキャラなんだよね。

うふふふ。と笑い、相手の自我を壊しながら犯人を追い詰める最悪な刑事。陽気で皮肉屋な毒島が魅力あふれたキャラでした。

皮肉を言わせれば日本一、毒舌に至っては天下一品という男だ

温和な表情なのに言葉は辛辣。執拗に相手を追い詰め自供させる。ほんとに容赦ない・・・。

ひつじくん。
ひつじくん。
物語として読むと面白いけど、こんな人いたら参ってしまうかも。

でも洞察力が鋭くて感心しました。刑事としては かなり優秀。・・・人間としては、どうだろ?

「そおんなに僕は信用できませんかね」信頼はしている。だが信用なんかできるものか

毒島の言葉に対しての麻生の心の声に苦笑い。彼を信用していない麻生の心情を読むのも面白かったです。

何だかんだ言いつつも、この2人のコンビが良い味出していました。

4つの事件に関与している教授

『毒島刑事最後の事件』では 主に事件が4つ起こります。

4つの事件
  • 大手町連続射殺事件
  • 出版社連続爆破事件
  • 連続暴行事件
  • 復讐殺人事件

全く様相が違う事件。射殺事件に始まった一連の犯行は 別の人々が関与しており、実行犯は逮捕されました。

でも何かしっくりこない・・・。

聴取をしていた毒島は、事件の背後にいる人物に気づきます。 「教授」 と名乗る人物が、4つの事件に関与していたのです。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
それにしても、事件はどれも悲惨なものだった。

七里さんの小説『連続殺人鬼 カエル男』のようなグロさは全くなく、1話1話、一応の事件解決はするから読みやすいのだけれど。

塩酸を女性の顔にかけたり (暴行事件)、人を騙して殺人を行わせたり (殺人事件) ・・・。

ひつじくん。
ひつじくん。
人の心の闇は深いね。

毒島と教授の似ているところ

興味深い毒島の言葉

僕は、そういう自分では一切手を汚さずに悪さをする人間が一番嫌いでしてね。何故かというと、僕自身がそういうタイプだからなんです

人のふり見て我がふり直せとはよく言うものです。人の嫌なところばかり目につくのは、実は自分も同じだから・・・だったりする。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
毒島刑事と教授って、似たところがあるのかもね。

自分では一切手を汚さずに悪さをするところ?

毒島からは、そんな印象は受けなかったです。でも彼が教授を誘導したかのようなラストにはヒヤリとしました。

相手を攻める言葉が辛辣すぎる毒島。小説だから面白いけど、実際にこんな刑事がいたらイヤです。

最悪刑事・毒島 VS 最低犯罪者・教授|刑法第61条、教唆犯

『毒島刑事最後の事件』の黒幕・教授は、刑法で言うと第61条、教唆犯にあたります。

刑法第61条
  1. 人を教唆して犯罪を実行させた者には、正犯の刑を科する
  2. 教唆者を教唆した者についても、前項と同様とする
ひつじくん。
ひつじくん。
教唆犯も、実行犯と同じく刑罰を受けることになるんだね。

他人を操って悪事を働く最低の黒幕と、人の弱味を突いて自我を崩壊させる最悪の刑事。教授 VS 毒島。最低最悪の戦いです。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
困ったことに、教授のやり口が巧妙なんだ。

巧妙すぎて、実行犯は教唆されたことにも気づかない・・・。こんなんで、ちゃんと証明できて裁けるのかと不安になりました。

どんでん返しの結末『毒島刑事最後の事件』

やっぱり どんでん返しの帝王。七里さんの小説を何冊か読んでいますが、最後まで気が抜けません。

今回は構えながら読んでいたから、薄々、教授の正体が分かってしまいました。それでも面白かったです。

果たして 教唆犯の黒幕・教授を裁くことができるのか。

ひつじくん。
ひつじくん。
後味悪い結末だった。

ラストは 毒島の思惑通りになりました。この事件を最後にして、彼は刑事を辞めることになるのです。時系列では、この後、前作『作家刑事毒島』へと続きます。

ひだまりさん。
ひだまりさん。
読みやすくて面白かったよ。
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ひだまりさん。
ゆるりと本をよんでいます。ミステリー、ホラー、SF、ファンタジー、何でもよみます。ほとんど小説、ときどき絵本。→ 詳しいプロフィールはこちら