- 矢玉四郎さん『はれ ときどき ぶた』絵本のあらすじと読書感想文
- あしたの日記
- 「えんぴつの天ぷら」 と 「消しゴムの大根おろし」
- 空からぶたが降ってくる!?
- じゃがいもに毛がはえた
- 絵本『はれ ときどき ぶた』の魅力
少しだけネタバレあります
明日は ぶたが降る!?
矢玉四郎さん『はれ ときどき ぶた』絵本のあらすじと感想文です。小さいときにハマった絵本。当時はアニメも放送されて大好きでした。インパクト強い絵本です。
絵本『はれ ときどき ぶた』あらすじ
バカバカしいけど面白い!
ぼくは 畠山則安。3年3組。あだ名は 十円やす。ぼくが毎日つけている日記を 母さんがこっそり見ているらしい。だから 「あしたの日記」 を書くことにした。うんと、めちゃくちゃなことを書いて、母さんをびっくりさせようと思ったんだ・・・。
絵本『はれ ときどき ぶた』感想文
『はれ ときどき ぶた』。
内容もインパクトありながら、タイトルが面白い。天気予報と思いきや、ときどき ぶた。
あしたの日記

視点は 十円やす、畠山則安くんです。則安くんは日記をつけ始めるも、お母さんに見られていました。
でも日記にウソのことは書けない。だから 「あしたの日記」 を書くことにします。めちゃくちゃなことを書いて お母さんを驚かせようと・・・。
日記の内容がインパクトありすぎて面白い。ときどき ぶたが降るのもビックリですが、「えんぴつの天ぷら」 が強烈でした。
「えんぴつの天ぷら」 と 「消しゴムの大根おろし」
今でも記憶に残って消えないシーンがあります。それは 「えんぴつの天ぷら」。
則安くんが 「あしたの日記」 に書いた内容は、お母さんが鉛筆を天ぷらにするというものでした。
お母さんは 則安くんの日記の通りに えんぴつの天ぷらを作る。衝撃ですが、もっとインパクト大だったのは お父さんが それを食べるシーンです。
「いただきます」 父さんが、いきなり、えんぴつの天ぷらをかじった。ぱりっと、ひとくちかじって、「うん、いけるぞ」 よろこんでいる。
パリパリと 美味しそうに。
このシーンが強烈。小さいときに見て以来、大人になっても忘れられない絵本として記憶に焼き付いた瞬間でした。
お父さんは 後ほど、お腹を壊すんです。・・・そうですよね。鉛筆をたべたワケだから。
そこに登場するのは 「消しゴムの大根おろし」。
鉛筆と言ったら 消しゴムです。お母さんが大根をおろすように 消しゴムをおろし始めました。それを食べたお父さんは事なきを得ます。
空からぶたが降ってくる!?

則安くんは あしたの日記に、午後からぶたが降ると書きました。そうしたらテレビの天気予報は・・・
「南よりの風が、いちじ強く吹くでしょう。お天気は晴 ですが、午後から所により、ときどき、ぶたがふるでしょう」
午後から ときどき ぶた・・・のようです。
空がたくさんのブタであふれているイラストが好きです。
じゃがいもに毛がはえた
ぶた以外にも、お母さんの首が伸びたり、金魚が部屋を飛び回ったり。ユーモアいっぱいの絵本でした。
極めつけは じゃがいもに毛がはえる。
でも 則安くんは そんなこと日記に書いた覚えはないんです。・・・なのに不思議なことが起こりました。
なぜかは 絵本を読んでみてくださいね。
バカバカしいけど面白い!絵本『はれ ときどき ぶた』の魅力
絵本『はれ ときどき ぶた』は 子どもも大人も引きつける魅力があります。
バカバカしいけど面白い。
日記を見たお母さんをビックリさせてやろうと書き始めた あしたの日記。えんぴつを天ぷらにするとか、空からぶたが降るとか。
矢玉さんは あとがきでこんなことを書いていました。
ばかなことを考えるのは、あんがいむつかしいことなんだ。
この言葉を読んで、東野圭吾さんの『超たぬき理論』を連想しました。

東野さんの小説で群れを抜いて面白い短編。バカバカしいことが書かれていますが面白い。東野圭吾=天才と思った1話です。
矢玉さんも東野さんも バカバカしいことを面白さに変えているところが すごいです。
『はれ ときどき ぶた』の魅力は 「バカバカしさ=面白さ」 が成り立つこと。
面白くて 最後までワクワクが止まりません。おすすめの絵本です。


