- ジェイムズ・P・ホーガンの小説『巨人たちの星』あらすじと感想
- 「巨人たちの星」 シリーズの魅力
- 監視された地球
- 人工知能ヴィザー
- テューリアンVSジェヴレニーズ
- シャピアロン号救出とブラックホール
少しだけネタバレあります
地球にジャイスターからメッセージが・・・。
ジェイムズ・P・ホーガンの小説『巨人たちの星』感想です。『星を継ぐもの』『ガニメデの優しい巨人』と続き 巨人たちの星シリーズ3冊目です。
これまでのレビューはこちら。
『巨人たちの星』あらすじ
テューリアン VS ジェヴレン人
地球にジャイスターからメッセージが届く。地球は かなり前からどこからか監視されているのか!? 巨人たちの星シリーズ第3弾。
「巨人たちの星」 シリーズの魅力
一区切りとなる3冊までを読み終わりました。シリーズの魅力は次々と明かされる進化の謎にあります。
1作目『星を継ぐもの』
- 月で発見されたルナリアンのチャーリーとコリエルについて。
- 木星の衛生ガニメデで発見されたガニメアンとルナリアンの関係。
- かつて存在していた惑星ミネルヴァが滅び、地球に月が誕生したわけ。
それらが1本の線で繋がり、驚愕の事実が明かされました。
2作目『ガニメデの優しい巨人』
- ガニメアン人の進化の謎。
- ミネルヴァ固有の動物が絶滅したのはなぜか。
ガニメアン人との遭遇で明らかになります。地球人類との密接な繋がりも明かされ、人類の進化の過程にも関わってきました!
そして本作
たくさんのナゾが明かされました!
- かつてミネルヴァに突然現れた「ランビアン」の正体。
- 冥王星と月の誕生秘話。
- 古くから地球を監視していた謎の人物の正体。
- 地球人類の文明が遅れたわけ。
どれも驚愕。・・・かと言って不自然ではなく 説得力があるんです。大いなる謎をハント博士やダンチェッカーと一緒に解明した気分になりました。
『巨人たちの星』感想
壮大でした。前2作からの謎が一気に解決され、満足感を味わえます。
私は1作目が1番好きですが『巨人たちの星』も面白かったです。新たな事実もわかり目をまん丸にして読んでいました。
地球ははるか昔から監視されていた!?
地球にジャイスターからメッセージ!?
前作でジャイアンツ・スターを目指して旅立ったシャピアロン号。無事にたどり着けるのか、その行方も気になるところで終わっていました。
地球にジャイスターからメッセージが・・・。一旦途切れていた信号がまた入り始めます。でもそれがどうやらおかしい。シャピアロン号にはまだ接触していないはずなのに、地球のデータ送信コードを知り尽くしていました。
地球を監視しているのはガニメアンなのか、それとも・・・!?
人工知能ヴィザー

ハント博士たちはガニメアンが進化したテューリアンと会います。そこで活躍するのが人工知能ヴィザーです。
きましたー!!前作ではシャピアロン号でゾラックという人工知能がありました。こういうの大好きです。
ヴィザーを介して、それぞれが別の星にいながら同席して話したり訪問したりできる。まさに瞬間移動するのと同じと言えます。これもSFの醍醐味ですよね。
夢とロマンが広がります。後にゾラックも登場して大活躍します。もう一つのAI、ジェヴェックスなんてのも登場して、ヒャーと声をあげてしまいました。
テューリアンVSジェヴレニーズ
圧巻の宇宙戦争
カラザー率いるテューリアン&地球人 VS ブローヒリオ率いるジェヴレニーズ
今回は前2作とは一味違い、宇宙戦争が描かれていました!! ガルースたちのシャピアロン号も大活躍します。こういう展開も面白く目が離せません。
そしてジェヴレニーズ (ジェヴレン人) の正体が明らかになります。
目を見張りましたが、最後のミネルヴァ「ランビアン」の謎が解明された時には開いた口が塞がりませんでした。・・・そんなカラクリだったのね。
ジェヴレン人と言えば、もう一つ面白い謎が明かされます。
地球人類の文明の遅れに関係するものでした。すごい発想ですが、ちゃんと筋は通っているのが面白い。
シャピアロン号救出とブラックホール
気になったのがブラックホール。
テューリアンは人工的にブラックホールを作ることができて、ワープを可能にしていました。
ブラックホールって恐ろしいイメージがありますが、こういうことって可能なんでしょうか。すごいです。
シャピアロン号は無事に救出されます。・・・良かった。
「巨人たちの星」 シリーズ 明かされていく謎
本作でだいたいの謎は解明されました。でもガニメアンの宇宙船は なぜガニメデの氷の下に埋まっていたのでしょう? 地味に1作目から気にはなっているのですが・・・。
次は『内なる宇宙』。今はまだイイやって感じですが、そのうちに読もうと思います。



