『NieR:Automata(ニーアオートマタ)少年ヨルハ』ネタバレ感想文・あらすじ|目が離せない鬱ストーリー|ほんのたび。読書感想文とあらすじ
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『NieR:Automata(ニーアオートマタ)少年ヨルハ』ネタバレ感想文・あらすじ|目が離せない鬱ストーリー

小説「NieR:Automata 少年ヨルハ」感想文
ひだまりさん。
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この記事に書かれていること
  • 小説『NieR:Automata 少年ヨルハ』あらすじと感想文
  • 双子モデル21号&22号の絆
  • 3号&4号のすれ違い
  • 死と再生をくり返すアンドロイドたち
  • 「NieR:Automata」男性型アンドロイドが少ない理由
  • 「ヨルハ計画」立案者

ネタバレあります。ゲームの内容にもふれますので、ご注意ください

死と再生を繰り返す、僕達の魂はどこにあるんだろう

映島巡(監修・ヨコオタロウ)さんの小説『NieR:Automata(ニーアオートマタ)少年ヨルハ』読書感想です。ゲームと世界観を同じとする前日譚ストーリー。

朗読劇「ヨルハ計画」と、舞台「少年ヨルハ」のノベライズ版です。

小説では、舞台「少年ヨルハ」で描かれなかったヨルハM部隊結成に至るまでの物語が読めました。それと2号と9号の運命を宿命づけた「ヨルハ計画」始まりのストーリーも・・・。

ひだまりさん。
ひだまりさん。

救いのない鬱ストーリーだけど面白かった。

舞台「少年ヨルハ」はこちら

出演:斎藤 直紀, 出演:植田 慎一郎, 出演:村田 恒, 出演:寺坂 尚呂己, 出演:土井裕斗, 出演:荘司 真人, 出演:小栗 諒, 出演:インコさん, 出演:増田 朋弥, 出演:田邊 俊喜, 出演:菊田 大輔, 出演:あきやまかおる, Writer:ヨコオタロウ, 監督:谷 碧仁, プロデュース:関谷 マコト

小説『NieR:Automata(ニーアオートマタ)少年ヨルハ』あらすじ

「少年ヨルハ」小説版

あらすじ

『NieR:Automata(ニーア オートマタ)』前日譚となる舞台「少年ヨルハ」を、著者:映島巡、監修:ヨコオタロウで完全ノベライズ化。”呪い”と”罰”のはじまりを綴った朗読劇作品「ヨルハ計画」から、舞台では語られなかったヨルハM部隊結成に至るまでの物語を含む、自動歩兵人形・ヨルハの定められた運命を辿る―。

小説『NieR:Automata 少年ヨルハ』ネタバレ感想文|アンドロイドの悲しき運命

『NieR:Automata(ニーアオートマタ)少年ヨルハ』は、アンドロイド(自動歩兵人形)の悲しき運命を描いた物語です。

メインストーリー(ヨルハM部隊)でのキャラに愛着がわきました。2号と9号の運命は切なくて泣けますね。

他に気になるキャラは4人。

  • 双子モデル21号と22号
  • 成人男性モデル3号と4号

彼らの関係性や内面がドロドロしていて心が痛みました。いろいろな感情がうずまいていて・・・。それが爆発するラストは目が離せなかったです。

ゲーム「NieR:Automata」では、男性型アンドロイドは少なかったですよね?

ひつじ。
ひつじ。

この物語を読むと、その理由がわかるよ。

双子モデル21号&22号の絆|憐れみと劣等感

ブラック教官が率いる「ヨルハM部隊」は、男性型アンドロイド(自動歩兵人形)のみで編成された部隊。メンバーには双子モデルもいました。

スキャナーの21号と、ガンナーの22号です。

いつも先を行き、22号の世話を焼く21号は頼れるお兄さん的な存在。22号も、そんな21号を慕っているようでした。

ひだまりさん。
ひだまりさん。

深海基地での任務を読んで、お互いを思いやる2人にほっこりした。

壮絶ながらも確かな絆を感じたシーンのはずだったのだけど・・・。2人の内面は、様々な感情がうずまいていたんですよね。

  • 21号→22号を憐れんでいた
  • 22号→21号に劣等感を抱いていた

物語の最後の方で論理ウィルスに感染した21号が感情をむき出しにします。このシーン、目が離せなくなりました。

ひつじ。
ひつじ。

人が抱く感情がリアルに描かれていて深い。

憐れみも劣等感も、できれば感じたくない感情だけど。・・・自分じゃ制御できないですよね。心は正直なんです。

普段は表に出さない感情がむき出しになった21号と、彼の憐れみを心のどこかでは「わかっていた」22号。

ドロドロのバトルがくり広げられて、それでもお互いを求め合う2人が愛おしく感じました。

成人男性型アンドロイド3号&4号|切ないすれ違い

「ヨルハM部隊」3号と4号もドロドロです。双子モデル21号のように、最後に感情を爆発させた3号。怒りの矛先は4号に対してでした。

俺は、オマエと対等になりたかった!

少年型が多い「ヨルハM部隊」で年長組の彼らは、言い合いもするけど「相棒」という言葉がピッタリなんです。

でも、お互いを思う気持ちにすれ違いが生まれていました。

  • 3号→4号に格下にみられていると思っていた
  • 4号→3号とは同じ方向を見ていると思っていた

4号はアタッカーとしても、ガンナーとしても優秀な能力の持ち主です。3号がアタッカー向きと知り、身を引いてガンナーになった経緯がありました。

3号にとっては、それが面白くなかったのですね。

「アタッカーを譲られた」という負い目が3号の中でわだかまりとなって蓄積され、ウィルス感染も重なって感情があふれ出た。

ひだまりさん。
ひだまりさん。

「対等になりたかった」という3号の気持ち、なんとなく理解できるんだ。

切ないのは、相棒と同じ方向をみていると思い込んでいた4号です。3号の思いを知り、相棒と戦うシーンがなんとも言えず・・・。

ひつじ。
ひつじ。

3号が振りかざす剣、4号には重すぎるものだったんじゃないかな。

死と再生をくり返すアンドロイドたち|2号&9号

『NieR:Automata』では「2」と「9」は切なさの象徴ですね。連想するのは、やはり2Bと9Sです。

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宿命のふたり、2号&9号。

「少年ヨルハ」に登場するのはディフェンダー2号と、ヒーラー9号でした。・・・でも2号は、ここでもエクスキューショナー(処刑)モデルです。

2号のことばが胸に響きました。

いつも、疑問に思ってた。死と再生を繰り返す、僕達の魂はどこにあるんだろうって

永遠にくり返される2号と9号の宿命、自動歩兵人形として扱われるアンドロイドたちの悲しい運命が重い・・・。

「ヨルハM部隊」は実験部隊なんですよね。

不利な戦場に投入され、何度も殺される。死と再生をくり返すわけです。

「バックアップから戻された僕らは、死ぬ直前とは別の誰かなんだよ」

バックアップをとった後から死ぬまでの記憶は失われ、自分が何を失ったのかわからない。でも、確実に何かを失っている。

失ったものには、彼らの魂(心)も含まれています。死ぬまでに感じた様々な感情や気持ち・・・。

ひだまりさん。
ひだまりさん。

たとえ彼らの中から消えても、私の中ではのこり続けるよ。

「NieR:Automata」男性型アンドロイドが少ない理由|原因はヨルハM部隊!?

「NieR:Automata」男性型アンドロイドが少ない理由は、実はヨルハM部隊にありました。

組織的協調性において不安定さが確認されたためです。

力があって強いけど、最後は仲間割れの果てに殺し合いですからね。作戦行動中は仲間との協力が不可欠になってきます。

この結果をふまえて、男性型モデルは全てスキャナーモデルに再登録。戦闘モデルの製造は女性モデルを中心にすることになりました。

ひつじ。
ひつじ。

結果だけをみると致し方ないということかな・・・。

「少年ヨルハ Ver.1.05 プロローグ」解説|「ヨルハ計画」立案者はだれ?

「少年ヨルハ Ver.1.05 プロローグ」は、ヨルハ計画がどのように立案されたのかがわかるストーリーでした。朗読劇「ヨルハ計画」のノベライズ版です。

ちなみに、朗読劇「ヨルハ計画」は「NieR Music Concert Blu-ray ≪人形達ノ記憶≫」に収録されています。

「ヨルハ計画」とは

アンドロイドの士気を高めるために、すでに滅びた人類が生きているように見せかける計画。

「ヨルハ計画」の立案者はジニアという名のアンドロイドでした。

ひだまりさん。
ひだまりさん。

ジニアの計画を完璧(さらに闇展開)にしたのは9号なんだ。

9号は新たに造られるバンカーにバックドアを仕掛け、一定期間で解放するようにしたのです。・・・ゲームでバンカーが論理ウィルスに汚染されたシーンですね。

なぜ彼は、こんなことを仕掛けたのか。

知ってしまったんです。アンドロイドたちの中にあるブラックボックスが、機械生命体から採取されるコアでできていることを・・・。

「僕達は人間じゃないどころか、よりにもよって機械生命体と同じ仕組みで動いてるんだ。もう、こんなのアンドロイドですらない。……バケモノだ!」

ゲームと同じように、ここでも狂った9号が描かれていて切なくなりました。これは何でも知りすぎるスキャナーモデルの宿命ですね。

小説『NieR:Automata 少年ヨルハ』は、様々な登場人物の視点で読める!

舞台「少年ヨルハ」と、朗読劇「ヨルハ計画」ノベライズ版『NieR:Automata(ニーアオートマタ)少年ヨルハ』感想でした。

鬱展開ではあるけど、様々な登場人物の視点で読めたのが良かった。

ヨルハM部隊のメンバーたちだけじゃなくて、ブラック教官の視点で描かれたシーンもありました。彼らがどんなことを考え行動していたのか、小説を読むと物語に深みが増しますね。

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