おすすめ!太田愛の小説 読む順番|最高に面白かったから読もう!
太田愛さんの小説を3作品ご紹介します。3冊ともめちゃくちゃ面白かったです。どれから読んでも大丈夫だけど、順番通りに読むと時系列がわかり、より楽しめます。
太田愛さんはドラマ『相棒』を手掛けられた脚本家。
『相棒』面白いよね。小説もハズレなしだよ。
読む順番|鑓水、修司、相馬トリオシリーズ
太田愛さんの小説と言えば、鑓水、修司、相馬トリオシリーズです。読む順番は次の通り。
『犯罪者』は繁藤修司、『幻夏』は相馬亮介、『天上の葦』は鑓水七雄にスポットを当てた物語になります。
『犯罪者 上下』|シリーズ①
修司はなぜ狙われたのか
白昼の駅前広場で4人が刺殺される通り魔事件が発生。犯人は逮捕されたが、ただひとり助かった青年・修司は搬送先の病院で奇妙な男から「逃げろ。あと10日生き延びれば助かる」と警告される。
修司にスポットが当たっています。大物政治家の思惑、「メルトフェイス症候群」 なる奇病、暗殺者・滝川・・・。ミステリー仕立てで進んでいきますが、ハードボイルドな展開もありました。
ただの通り魔事件じゃなかった・・・。ドキドキの展開。
『幻夏』|シリーズ②
あの夏、本当は何が起こっていたのか
12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して姿を消した。23年後、刑事となった相馬は、少女失踪事件の現場で同じ印を発見する。相馬の胸に消えた親友の言葉が蘇る。「俺の父親、ヒトゴロシなんだ」あの夏、本当は何が起こっていたのか。
相馬刑事の過去が描かれている『幻夏』。3作品の中では1番切なかったです。タイトル『幻夏』に込められた思いを想像すると、幸せな時間と儚さで胸いっぱいになりました。
哀愁ただよう1冊。『幻夏』が1番好き。
『天上の葦 上下』|シリーズ③
老人はあの空に何を見ていたのか―
白昼、老人は渋谷の交差点で何もない空を指して絶命した。死の間際、老人はあの空に何を見ていたのか―。興信所を経営する鑓水と修司のもとに不可解な依頼が舞い込んだ。彼らは渋谷で死んだ老人の真相を突き止めることに・・・。
今まで謎だった鑓水の過去が描かれていました。登場人物の中では1番好きなキャラ。『天上の葦』は戦争を取り上げています。テーマはメディアと言論の自由。3作品の中では1番深いテーマを扱った小説でした。
本当のことを伝えられない不自由。戦争を生き抜いた人たちの思いに胸が痛くなったよ。
太田愛さんの小説の魅力はキャラにあり!
3人トリオシリーズ。太田愛さんの小説の魅力の1つに、コンビネーション抜群なキャラが挙げられます。
建設業で働く繁藤修司、刑事の相馬亮介、フリーライターの鑓水七雄。
『犯罪者』で、相馬刑事と元テレビマンの鑓水は通り魔事件に巻き込まれた修司と出会います。『幻夏』では鑓水は興信所を立ち上げ、修司は鑓水の元で働き、相馬刑事は交通課へと左遷される。
3人のコンビネーションが抜群なんだよね。
ドラマ『相棒』を思わせるキャラ。『相棒』の杉下右京もはみ出し者。そして相馬刑事や鑓水もやはりはみ出し者でした。
組織に馴染めないけど自分の正義や信念があって、正しいと思うことをやってのける。・・・ある意味、カッコ良い生き方です。
まずは『犯罪者』から読もう!